***** 神社と災害 No.6 *****
すでにご存じかもしれませんが、
古社と呼ばれるような神社の多くは、
地震や津波などの「天変地異」を
避けるかのような立地条件の元に
建てられているケースが間々あります。
例えば、伊勢湾にほど近い伊勢神宮の外宮などは、
ハザードマップ上では浸水被害エリアに
位置しているにも関わらず、
ご正殿のある一帯のみは危険エリア外であり、
また山側に位置する内宮に関しても、
神域全体が土砂災害の危険区域の外にあるのです。
これらを実証する事例として、
東日本大震災の発生時に、
「高台にある神社に避難した大勢の人が助かった」
という東北沿岸部のケースがあげられるでしょう。
数年前、三陸の被災地にある神社を訪れた際には、
「鳥居の前まで水が来た」「本殿だけは大丈夫だった」
「階段の下にいた人は流された」
などの状況をよく耳にしましたし、
各地のハザードマップを確認しても、
神社マークのある周辺だけは不自然に
「色抜け(標高が高い……等々)」しているもの。
逆に言えば、「神社」を意識することで、
災害から免れることもあながち
不可能ではないと思われるのですね。