<洲本市由良>
昨日ご紹介した、ワラヘビ行事を執り行う安住寺は、
「南あわじ市倭文安住寺」という地区にあるそうです。
「倭文」という地名を見て真っ先に思い出したのは、
阿波忌部ともつながる「倭文氏」と、
出雲のお隣・伯耆国の「倭文神社」でした。
また、「松帆銅鐸」が発見された場所が、
安住寺のごく近隣の瀬戸内海に
面した場所であることを踏まえれば、
当時、倭文地区に居住していた人々(忌部氏?)が、
何らかの形で銅鐸の製造や移動に関わり、
さらには出雲一帯とも強い結びつきを
持っていたイメージが浮かび上がりますね。
ちなみに、ざっと調べた限りではありますが、
淡路島内でワラヘビを用いるお祭りは数か所のみで、
他にも特出すべき「龍蛇信仰」
の形跡が見られないことから、
淡路のワラヘビ行事はこの地独自のものではなく、
出雲の人々によってもたらされたか、
あるいは「龍蛇族」が淡路島を経由する際、
「ワラヘビ」の文化を残したかのどちらかなのでしょう。
いずれにせよ、蛇という生き物は、
銅鐸や忌部氏そして麻などとも絡む、
「謎の古代生物」であることは確かなようです。