<藤木社 ふじのきのやしろ>
もともと京都は、奈良時代以前から、
秦氏(はたうじ)と賀茂氏(かもうじ)
という豪族の支配地域でした。
そのうちのひとつである賀茂氏の
氏神を祀っていたのが上賀茂神社で、
当時から神社の祭事に携わるのは、
賀茂氏の一族と決められていたそう。
賀茂氏の16の家系の中でも、
より位の高い神職に就いた家が、
賀茂七家(かもしちけ)と呼ばれました。
ちなみに賀茂氏というのは、
非常に結束力の強い一族でして、
16ある支流の中に断絶しそうな家系があれば、
一族の間で養子のやりとりをしながら、
現在に至るまで綿々と血脈を伝えているのだとか。
そして、何といってもすごいのは、
「天皇の守護」という古来からの重要なお役目を、
今なお賀茂氏の秘事として、
引き継いでいることなのですね。