たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

天翔ける神

2018-04-30 09:53:57 | 阿波・忌部氏1

<船盡神社 ふなはてじんじゃ>

 

神山町阿野字歯ノ辻というユニークな地名の場所に、

船盡神社という氏神が鎮座していました。

鮎喰川を挟んだ対岸には船盡比賣神社が、

そして件の杉尾神社のうちの一社も、

すぐ近くにあると聞きます。

ちなみに、船盡神社および船盡比賣神社の祭神は、

天鳥船神(あめのとりふねのかみ)で、

一説によると大宜都比売命の兄弟神なのだとか。

 

海からだいぶ離れた内陸部の神社に、

「船」の名がつけられているのも、

何とも不思議な気がいたしますが、

昔はこのあたりに、船の終着場があったそうです。

古代、大陸から阿波へとたどり着いた渡来人は、

海から川を遡りこの地を目指したのでしょう。

人々は、木の船を巧みに操る異国の民の姿に、

「天翔ける神」を重ねたのかもしれません。

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