<綱越神社 つなこしじんじゃ>
大祓詞(おおはらえのことば)の中に、
「根の国・底の国」という文句が出てまいります。
これは黄泉の国のことを示しているともいわれ、
大祓詞の一番最後には、
「根の国・底の国にいる
速佐須良比売(はやさすらひめ)という神が、
人間の諸々の罪を消し去ってくれるだろう」
という内容が書かれております。
人間の心身から出た罪穢れは、
まず流れの速い川におられる
瀬織津比売(せおりつひめ)により海に流され、
大海原の中で待ち構えていた
速開都比売(はやあきつひめ)がそれを飲みこみ、
根の国・底の国の門番である
気吹戸主(いぶきどぬし)の息で地底に吹き払われ、
最後に速佐須良比売(はやさすらひめ)が、
受け取って封じてくれるのだそう。
私たちの罪穢れを、最後に消し去ってくれるのは、
黄泉の国(あの世)いらっしゃる神様なのですね。
【大祓詞とは】
神道の祭祀に用いられる祝詞(のりと)のひとつで、
中臣祓詞(なかとみのはらえことば)ともいう。