たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

草宮

2020-11-12 10:09:17 | 神社と災害

 

***** 神社と災害 No.74 *****

日前宮の境内には、名草彦・名草姫を

ご祭神とする摂社「中言社」があります。

さらに古くは、同じく名草彦・名草姫を祀る

「草宮」というお宮が二社存在していたそうです。

 

何でも、毎年藁を使って社殿を造り替えることから、

「草宮」の名がついたとのことですが、

毎年九月十五日に執り行われていた草宮祭では、

祖先神を「草宮」に祀る(神幸させる)ために、

静火神社(現在は竈山神社の摂社)と

丹生都比売神社の神様が、

それぞれ渡御されたのだとか……。

つまり、静火神社と丹生都比売神社の

祖先神(神社を創建した人たちの祖先)とは、

名草彦・名草姫だったわけですね。

 

いずれにせよ、三つの紀伊国一の宮は、

すべてが中央構造線の周辺に鎮座しているだけでなく、

「名草」が深く関わっていたことは確かなのでしょう。

だとすれば、中央構造線の秘密を握っていたのは、

名草の人々など「nagid」から派生した一族、

つまり「海人族」と考えるのが妥当でしょうが、

少々心に引っ掛かる部分があるのも事実なのでした。

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