***** 神社と災害 No.10 *****
神社を巡っておりますと、少なくない数の神社が
「高い場所に鎮座している」ということに気づきます。
神社が高台にある理由に関しては、
様々な理由が取り沙汰されてはおりますが、
実は山頂に置かれているような特殊なケースを除き、
神社の標高は「さほど高くはない」ことも多く、
場合によっては神社の上方に
民家が立ち並んでいる場合も間々あるのです。
つまり、人々が神社を築く際
「一番高い場所」を最優先したわけではなく、
別の理由でその場所を選んだとも考えられるわけですね。
ちなみに、東北沿岸のある地区では
助かった神社の標高がほぼ10m、
別の地区では助かった神社の標高がほぼ5mなど、
地域ごとに明確な規則性が見られるのだとか……。
これらの現象から想像できるのは、
自然災害を繰り返し経験する中で、
人々は「特別な立地」を知っていた
ということかもしれません。