***** 大嘗祭 No.16 *****
2013年に行われた伊勢の式年遷宮において、
「物忌(ものいみ)」と呼ばれる童女や
童子が様々な儀式の大役を担いました。
しかしながら、古代より大嘗祭の陰の主役でも
あった「サカツコ」という童女に関しては、
明治天皇の大嘗祭以降は廃止され、
令和の大嘗祭でも復活しなかったと言います。
これについてある専門家は、
「天武天皇が女性神職を廃止したように、
明治天皇も大嘗祭の女性性の部分を排除
したかったのではないか」と述べておりますが、
天武天皇や明治天皇のように飛び抜けた
霊媒力を持つ人物が、単に「武力王・軍事王」
の側面を強調したかったなどの理由で、
この童女の奉仕を取り止めにするとは思えず……。
恐らくそこには、「三輪山の一件」とも絡む、
歴史の裏事情があったのではないかと、
個人的には想像してしまうのですね。
そこで思い出すのが、以前「金屋子神」
などに関する記事内で取り上げた
「オナリ」という女性の存在です。
沖縄で「姉妹」を意味する「オナリ」は、
東日本では「ヒルマモチ」とも言い、
田植えのときに昼飯を届ける女性
(および早乙女)を指すと聞きました。