たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

気多大社

2018-11-18 09:05:15 |  能登の神社

<気多大社 けたたいしゃ>

 

「気多」と名の付く神社(および場所)は、

北陸地方ならびに日本海側に点在しており、

能登の周辺では、羽咋の気多大社、七尾の気多本宮、

富山県高岡の気多神社などがその代表格です。

一説に、気多(ケタ)という言葉は、

古代語では「サメ」(諸説あり)を意味するそうで、

出雲神話の「因幡の白兎」に登場する「気多の岬」は、

実は因幡国(鳥取県)ではなく、

能登の気多だったとも言われています。

羽咋の海岸には、「能登の白兎」の伝説も伝えられていますし、

もしかすると因幡の白兎の物語は、

鳥取県をはじめ日本海沿岸が共有する

「歴史的事実」だったのかもしれません。

 

ちなみに、気多大社のご祭神は大己貴命(大国主神)ですが、

神社の由緒によりますと、大己貴命は

出雲から300あまりの神とともに日本海を北上し、

気多大社の付近に上陸したのだとか。また、別の文献には、

気多の神は従者を率いて渡来した異国の王子であり、

能登半島一体を巡行し鬼神を追放したという話もあります。

いずれにせよ、古代のある時期、

大国主神が多くの神や従者(兵士)を率いて、

能登半島にやってきたのは確かなのでしょう。

そんな大国主神の「能登平定の軌跡」

をうかがわせるかのような祭事が、

気多大社には伝えられていました。

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