たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

神話と自然災害

2020-10-13 09:04:40 | 神社と災害

 

***** 神社と災害 No.44 *****

記紀を始めとする「日本神話」の中には、

古代の日本で起こった「自然の驚異」を

象徴的に描写している物語が多々あります。

例えば、出雲神話のヤマタノオロチの話は、

火山噴火により溶岩流が流れ出した様子である、

あるいは天照太御神が天の岩戸に隠れた話は、

火山の噴煙や降灰により天地が

暗闇に包まれた比喩である……等々、

特にスサノオが関わる神話の多くは、

自然災害を彷彿とさせる内容も少なくありません。

 

また、母であるイザナミの死

(火の神・カグツチを生んだことが発端)

を嘆くあまり、地上を荒廃させたスサノオが、

天照太御神の元へ別れの挨拶に向かう際に、

「海は轟きわたり山も鳴りひびいた」

というストーリーがありますが、

それらの話はまさしく「噴火」と「地震」

の連鎖を表した内容でもあるのでしょう。

 

ちなみにその後、スサノオは「根の国」に向かい

冥界の王となり、後に娘婿となる大国主神に

「天の沼琴」という武器を手渡します。

もしかすると、この「天の沼琴」こそ、

根の国で地震を引き起こす際に使用した

「呪具」だったとも考えられますね。

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