教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

京阪グループの再編案

2024年05月19日 10時57分05秒 | ブログ
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京阪大津線の復興研究所

 
 
 

京阪グループの再編案

テーマ:線路・駅

京阪が烏丸線と東西線の運営権を手に入れれば、京都市内交通における影響力は不動のものとなります。ただその場合、京阪間直通輸送でライバル関係にあり、京都市都心部に乗り入れている阪急が危機感を覚えても不思議はありません。

 

この問題を緩和するには、京福のうち叡山ケーブルと叡山ロープウェイを京阪傘下に残し、嵐山本線と北野線を阪急グループへ移すのが効果的です。現在は京福の資本金10億円のうち43.16%を京阪ホールディングスが筆頭株主として出資していますが、それを阪急に売却するのです。

 

京阪にとっては、虎の子の新京阪線を奪った阪急にこれ以上身を削られるのは感情的な抵抗があるでしょう。しかし、烏丸線と東西線の運営権を京阪が得るという前提に立つなら、京都市内交通の勢力均衡を図る観点から思い切って洛西地区は阪急に一任すべきです。

 

京福から分離独立した叡山電鉄は京阪と出町柳で接続し、今や完全子会社としてグループに欠かせない存在となっています。大津線とどちらが直営なのかと言いたくなるほどです。京都市内の各駅と叡山電鉄を乗り継ぐ際に京阪側が60円を割り引けば、結びつきは一層強くなります。

 

一方で嵐山本線・北野線は、京阪と直接連絡していないこともあり、同一グループであるメリットをお互いにあまり見出せないのが実情です。京福の現路線にとって、京都都心や大阪方面へのアクセスに欠かせないのは、何をおいても西院および四条大宮で接続する阪急なのです。

 

東西線が京阪の手に渡れば嵐電天神川と太秦天神川が接点になりますが、京都都心のターミナルの立地は阪急の烏丸・京都河原町に及ばず、大阪方面へも大きく迂回するので勝負になりません。京都市内の各駅と京福を乗り継ぐ際に阪急側が60円を割り引くことを条件に京阪グループから離れたほうが、事業者にも利用者にもメリットがあります。その際、西院を特急停車駅に昇格させれば利便性は盤石のものとなります。

 

阪急にとっても、広隆寺や東映太秦映画村、仁和寺、妙心寺、龍安寺、等持院などの観光名所を沿線に抱える京福は魅力があります。嵐山も阪急の同名の駅から約800m北に位置しており、勢力圏の拡大に直結します。景勝地としての嵐山に近いのは阪急の駅ですが、土産物店や飲食店は京福の駅前のほうが充実しており、回遊ルートを構築できます。

 

なお、京都バスの資本金1億円のうち京福が出資する7,692万円は京阪が買い取るものとしますが、「バスと地下鉄の役割分担」の記事で述べた洛西の南北系統は改めて阪急バスに売却するのが自然です。また、その名に由来が残る福井県において営業を続ける京福バスの扱いについては、京阪と阪急の協議に委ねられるべきでしょう。

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