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教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

政治はなぜ嫌われるのか

2013年01月08日 23時24分32秒 | 国際・政治

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2013年1月 7日 (月)

知人の吉田徹さん(北大准教授)が興味深い本を訳されました。
タイトルはズバリ「政治はなぜ嫌われるのか」という本ですが、
イギリス政治学会賞を受賞した政治学の名著だそうです。

サブタイトルとして「民主主義の取り戻し方」とあるように、
最後まで読めば、希望の持てる本です。とてもよい本でした。

政治への不信感や投票率の低下傾向は、先進国共通の課題です。
日本だけが悩まされているテーマというわけではありません。

本書は、政治不信の要因を様々な角度から分析するとともに、
政治不信が有害であることを指摘し、その解決策を説きます。

詳しくは本書を読んでいただくとして、私が興味深く感じたのは、
行政や公共政策に広く影響を与えた公共選択論への批判です。
経済学者が考えた公共選択論の影響は、たいへん大きいです。

公共選択論は、政治家も官僚も自己利益しか考えないと仮定し、
公共セクターの担い手に対する性悪説に立っていると言えます。
その結果として、公共セクターの「脱政治化」が進みます。

政治家や官僚が悪だと世間が見なすようになっていくに連れ、
政治家や官僚を目指す人は減るし、その質は低下します。
尊敬されない職種には、まともな人材は集まりません。

あるいは「政治家は悪いヤツだ」という世間の評価が広まれば、
下手すれと「自分は悪い人間だ」という自覚のある人が志願し、
政治家の質がますます悪化することもあり得るかもしれません。

予言の自己実現というか、教育学で言う「ピグマリオン効果」です。
周囲が期待すると、子どもはその期待通りになる効果があります。
政治家が悪だと決めつけると、本当にそうなってしまいます。

政治家も必要以上に卑下するのはやめた方がいいかもしれません。
私も自分の仕事に誇りを持ち、信頼を取り戻せるよう頑張ります。

有権者も「政治家は悪」と決めつけるより、きちんと見極めて、
よりマシな候補者を選ぶとか、より良い候補者を発掘するとか、
よい政治家をつくる努力に手を貸す必要があると思います。

また、次のような指摘も興味深く感じました。
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政治的マーケティングの技術がますます広がるにつれて、
政党間競合の政策的空間は空洞化し、
これが公共政策の脱政治化をもたらしたことで、
制度的改革が選挙戦の争点とならない一方、
候補者の人格がますます政治化されるようになっている。
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選挙は、政策が命だと思います。
理念や政策の選択肢を示すのが、政党と政治家の役割です。
カリスマ性や「キャラ」で選ぶのは、誤りだと思います。
今年の参議院選挙でも、政策や理念を重視したいものです。

*参考文献:コリン・ヘイ著「政治はなぜ嫌われるのか」岩波書店 2012年

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