本澤二郎の「日本の風景」(4782)

<人が人を殺す猿以下の社会=袖ヶ浦市レポート15>より、転載させて頂きました。

 現役の時代の苦い経験というと「君は木更津市の生まれか。なぜやくざが国会議員になれるんだ。民度が低すぎる」と侮辱された時だ。穴があったら入りたかった。やくざの正体を千葉県警本部長を歴任した参院議員・渡辺一太郎や元警視総監・法相の秦野章からも、教えてもらった。一度だけ浜田幸一の部屋を覗いたあと、三木武夫の義弟・森美秀の部屋に飛び込んだら「君はやくざの仲間か」と非難された。反論できなかった。

 今でも多くの国民は誤解している。彼はやくざとして人生を終えているという事実である。足を洗っていない。秘書をして今も市会議員になっている輩が木更津市にいる。「ハマコーの天敵」で知られた山村新治郎は、学生時代にボクシングの選手だった関係で、やくざ代議士を一発で仕留めたことがあると話題になった。NHKOBだった大石千八は、早稲田の相撲部出身。「自民党総務会でやくざが暴れている」と聞くや、総務会に乗り込んでいくとハマコーは沈黙した。

 森後援会の講演は何度も依頼されて地元の鴨川市に出かけたものだが、ハマコーの話が一番受けた。亀田病院事務長は、感謝して深夜までホテルの部屋に押しかけて接待してくれたものだ。

 

 この悪しき悲しいほどの低すぎる民度が、今も房総半島に残っている。木更津市の自衛隊基地に、危険極まりないオスプレイという軍用機が駐機している理由でもあろう。人殺しを業とする自衛隊が、反社会的勢力のお世話になっている?

 

<自公の地方自治体は住民の命と健康に向き合わない最悪の行政>

 信じられないほど民度の低い土壌のもとで、袖ヶ浦事件が起きているとの指摘は、的外れではない。あるいは日本の民主主義・日本の警察力の根幹にかかわっている重大事件でもあろう。

 袖ヶ浦市職員が本来の公僕であれば、そして税金泥棒でなければ、率先して住民の命を守る行政に特化しなければならない。放射能から有害な産廃を水源地に埋設するという重大な事件に鳴いている住民の指摘に、知らぬ存ぜぬと開き直る悪行はあまりにも悪質すぎよう。

 同じことは既に君津市でも起きている。木更津市では、一級の水田を産廃で埋め立てたと話題になっているのに。同市の農業委員会が許可したのだ。

 

 余談だが、東京タイムズ鴨川通信部の吉田正司さんが、ひどく筆者を評価してくれた。理由がわかった。彼は二人の息子を千葉県警の警察官にした。彼はベテラン記者でありながら、やくざの蛮行を止められない無念に苦しんでいた。やくざに対抗するために息子を警察に入れた。

 筆者は臆することなくやくざ代議士を批判した。そのために吉田さんは「記者として立派」と採点してくれたのだ。彼の長男は、最近、定年で退職し、悠々自適の生活をしている。館山方面に住宅がある。次男はまだ現役だろう。吉田さんは、よく館山や鴨川方面を案内してくれた。鴨川市の住宅は、夏場に「海の家」にした。東京タイムズの夏の全舷(新聞人の慰安旅行)の格好の場所となっていた。

 吉田さんは老いても「房総便り」を印刷して鴨川市などに配っていたが、巻頭文はいつも筆者が書いた。一度は日中友好の旅に読売新聞元政治部長の多田実夫妻と共に参加してくれた。

 

<林地区は2022年7月に市長に要望書第二弾を突き付けた!>

 昨日は君津中央病院で大腸の検査をした。最初の体験が悪すぎた。次男正文が3年余り、医療事故で入院していた帝京大学市原病院で「院内廊下宣伝文」を信じて試した。痛すぎて「二度とやるまい」と思っていた大腸検査だから、内心はひるんでいた。しかし、結果は大したことはなかった。林区の元区長は、毎年大きなポリープを切除していると知ったことも勇気をくれた。覚悟すれば、怖くはないものだ。案ずるより産むがやすし、窮すれば通ずであろう。

 現在の林区と高谷区もそうだ。袖ヶ浦市を守る会・小櫃川の水を守る会の関係者も、数日前にワコーと日高金属の開発関連の違法づくめの現場を視察したようだ。本ブログも見てくれているという。一波は万波を呼ぶことになろう。

 

 林地区の区長も必死だ。昨年7月には日高金属関連の違法開発行為について、市長の粕谷智浩宛に要望書の第二弾を突き付けた。

 「2021年の袖ヶ浦市の回答によれば、工場排水は下流に行けば分解され、悪影響はない」と意味不明の判断を示した。このふざけた対応に対して「林地区には二級河川・松川がある」「東京湾の魚介類にも影響を及ぼしている」など深刻な実情を指摘する明解な要望書である。

 

 そして許されざる違法行為を並べ上げた。

 要望書によれば1、残土埋め立て違反2、産業廃棄物(微量プラスチック)投棄違反3、騒音防止法違反4、埋蔵文化財法違反5、隣地開発法違反6,森林法違反。

 「日高金属から垂れ流されている白く泡立つ、気味の悪い排水の検査を実施すべきだ」とも。

 

<「直ちに操業停止・工場解体・森林復元しろ」と要望>

 違法行為を放置することは許されない。法治国家なのだから、法律や条例を正しく履行する義務が、行政もしくは警察にある。

 住民の要望には、しかとした根拠・証拠がある。したがって、違法行為を取り締まることになれば、結果として「原状回復」が不可欠であろう。

 

田植え時を狙って市当局が4月28日午後2時から説明会>

 本日ワコーと日高金属問題について、市から回答のための説明会が林地区で開かれるという連絡を受けた。

 4月28日というと、地元は田植え時期と重なる。前回は12月28日、今回は4月28日、袖ヶ浦市の28日にどのような魂胆が隠されているのであろうか。住民の決死の運動に地方の行政がどう対応を示してくるのであろうか。

 次回はワコーに2町歩の山林を売却した様子を紹介することにしたい。袖ヶ浦市と林・高谷区の戦いは、日本のどこにでも起きている事件である。「明日は我が身」に降りかかる深刻な重大な案件と言えるだろう。

2023年4月22日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)