正さん日記

世の中思いにつれて

野焼きで高齢者4人死亡、2人けが= 大分・湯布院

2009-03-18 10:25:39 | 社会
 大分県由布市湯布院町で野焼き作業をしていた住民らが煙や火に巻かれ、男性3人と女性1人が死亡し、女性2人がけがをした。死亡したのは70歳から80歳の高齢者で、今まで慣れていた所とは違った場所で火消しに従事していたが、勝手が違ったこともあり、火のめぐりに対応できず悲惨な結果となってしまった。
 
 この事故は昨日(17日)午後1時半ごろ大分県由布市湯布院町の塚原高原で起こったもので、県警は業務上過失致死傷容疑も視野に、6人が死傷した原因や、防火態勢などに問題がなかったかどうかを調べている。
 大分地方気象台によると、同県内全域には14日から乾燥注意報が継続して出ていた。市条例は、乾燥注意報が発令されたときは野焼きの火入れをしてはならないと規定しており、市は条例違反の疑いがあるとしている。

 野焼きは現場の私有地と公有林を管理するため地元住民でつくる塚原財産管理委員会の約70人が午前8時半から実施。昼休み後の午後0時半に再開したが、約1時間後に火が燃え広がったという。午後1時半過ぎに点呼をした際に6人が行方不明と分かり、参加者らが捜索。約30分後に約500メートル四方の焼け跡から4人の遺体と2人のけが人が見つかった。
 
 野焼きの方法は、約40人が班に分かれ、山の頂上から下りながら火を付けていき、草に火を付ける役と、予定した範囲以上に火が燃え広がらないよう水をかけたりたたいたりして消す役に分かれていたという。死亡した4人はいずれも火を消す役目で、2人は中腹付近で、残り2人はやや尾根近くでみつかった。
 また、下りながら火をつける役とは別に、ふもと側に計26人が待機。草を刈って設けた防火帯を越えてくる火や、杉林への延焼を防ぐ役を担っていた。
 
 現場の山は牛の放牧に使われていたという。この日は約30ヘクタールを焼いたが、一部は予定の区域外に燃え広がった。予定地の一部には、外に燃え広がるのを防ぐ目的の幅約8メートル、長さ約4キロの防火帯も設けていた。「風向きが急に変わった」と話す参加者もいるという。
 死傷者の年齢でも分かるように、恐らく、この野焼き作業は、多くが高齢者の手によって行われているものと思われる。今やどの地域も、諸行事や自治会の運営など高齢者中心になっているのではなかろうか。この悲劇は、日本の高齢社会の問題点を映し出している。
「写真:野焼きに従事していた作業員が死亡した事故の現場付近。後方は野焼きされた原野(共同通信社ヘリ)から」

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