リニア新幹線のトンネル工事が進む岐阜県瑞浪市の大湫(おおくて)地区の井戸やため池などの水位の低下が相次いでいる問題で、JR東海の丹羽俊介社長が、工事を中断し原因調査を行う旨述べた。
ただ、丹羽氏は、岐阜の問題と静岡の水問題は異質のものだと述べ、静岡のトンネル工事現場と大井川流域の距離は100K離れており。今回の岐阜のように至近距離にあり井戸や池が枯れることとはレベルは違うと言いたいようだ。
しかし、まだ、調査前の現時点であたかも静岡の水問題は無いというように捉えかねない言動は、川勝平太前静岡県知事と真っ向から対立した金子慎前社長と同じ轍を踏んで問題を長引かせる恐れがある。
また、リニア開通が遅れている要因は、川勝前知事が嫌がらせをしているように捉えていた岐阜県を含むリニア近隣県の首長が、改めて静岡県側の主張の本意を認識したのではなかろうか。
一方、現在、川勝前知事の後の知事を選ぶ選挙に立候補している本命2候補にとっては、改めて川勝知事の先見性を認識し、大井川周辺住民の水を守るために真剣に取り組まなければならないと肝に銘じたことだろう。
リニア新幹線の水問題は、やや、熱が冷めていた静岡県民を再認識させ、知事選挙の大きな焦点に再浮上した。「関連:5月16日」