鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

架空共生層アウターハッシュ・ワン 泡沫世界破裂

2017-09-10 23:59:19 | フリーゲーム(SF)
「架空共生層アウターハッシュ・ワン 泡沫世界破裂」
ノンフィールドダンジョン探索ADV・水底の閉鎖世界
制作者:北街かな様(syspom

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水中に浮かぶ「泡」の中に作られた世界「ミナゾコ」
そこでは半分魚の姿をした人々が平和に暮らしていた。
しかし、技術が進歩していくごとに、泡の中の環境は汚染されてゆく。
泡の下層部に汚染物質を集めて押し込めながら、人々はなんとか日々を過ごしていた。

学校を卒業した学生たちの最初の仕事は、この汚染物質から生まれる怪物たちを除去する「地下清掃人」と決められている。
晴れて成人したばかりの少年・サトリもまた、友人のトーマとともに作業服を身に付けて、地下にある街へと向かう…

印象的なオープニング。
作中で、幾度も繰り返し差し込まれる「少女」のムービー。
どちらが現実で、どちらが夢か。あるいは両方現実?それとも両方とも夢?
ごく普通でリアルな地上の記憶と、水の底の都市の生活とが交互に立ち現れるシナリオに、プレイヤーはついつい「これはどういうことだろう??」と悩み考え、引き込まれてしまいます。

いやー、こういう雰囲気、すごく好み!!

正直、最後までプレイしても、わからない部分が多く、謎は残りっぱなしなのですが。
それでもなお、とても印象的で魅力的なシナリオでした。
ちょっと学生時代を思い出すような、ゆるりと「管理されてる」感じ。
少し息苦しいような雰囲気の閉鎖世界に、水中の設定がうまくマッチングしているのもイイ。

そんな中、まったく「身分」の違うサトリとトーマの、互いを思いあう友情には泣けました…
できることなら、もっと違うエンドにたどり着かせてあげたかった。
けれど、おそらくこの世界は文字通りの「泡沫」なのでしょう。

サトリとトーマは、また新しい「泡」でいつか再び出会い…少女はそれを壊し続けていくのでしょうか。
ていうか、サトリと少女の間には、一体何かあったんでしょうね…;

どうやら、このゲームは、『架空共生層zero』という前作の設定を踏襲しているらしいので、こちらをプレイすれば、もう少しいろいろ腑に落ちるのかもしれません。
また、 アウターハッシュ・ワンそのものも、大幅なリメイクが予定されているようです。
そちらでは、現verよりもっと最終章のボリュームが増えるようで、今から楽しみ!
できることなら、サトリとトーマに…そして少女にも、幸福な結末が…あるといいなぁ。


そんなシナリオを最大限に生かし、魅せてくれるのが、全篇通して手書きされたグラフィック。
水底の世界ということで、ブルーを基本色として、他の色彩をぐっと抑えた画面は癒し感抜群。
キャラグラフィックも、とてもお上手でした。
冒頭から何度も繰り返す少女のシーンの、一瞬の動きを切り取ったかのような連続画は、躍動感があって目が離せません。絵から絵へ…画面の繋ぎもよい!


えーと、あとは…そう、システムについて。

サトリたちが潜っていく「下層」「深層」はノンフィールド・ダンジョンです。
一歩進むごとにざくざくお腹が減り、食料がなくなると、今度はHPMPがみるみる減っていく。
とにかくことあるごとに喰いまくらねば、あっという間に死んでしまいます。
しかぁし!素直に食料を買ったり加工したりしているとですね、最初は全くお金が貯まりません!

そこで、私がとった方法はこうでした。

一番最初のダンジョンは、少し行くと無料で回復してくれるお姉さんがいるので、そこの近辺を空腹のままウロウロしてお金と材料を溜め、装備を整えます。
装備が整うころには、そこそこ食材も集まっていると思うので、今度は、そこから「一番満腹度の高いもの」を中心に作って備蓄していきます。
ある程度食料が溜まったところで、次の休憩所まで、一気に踏破!

あ、そうそう。大事なことなのですが、「直接攻撃」と「間接攻撃」は、どちらかに偏らず、両方使うようにしましょう。
実はこのゲーム…直接攻撃ばかり使っていると最大HPが上がる代わりにMPの上限が減り、間接攻撃ばかり使っていると、MPの上限があがる代わりに、最大HPが減っていきます。
直接・間接をなんとなく交互に使う…くらいの心掛けで調整しつつ戦うとよいかもね。

食料品は買うより作ったほうが安上がり。
また、不用品は売ることができないっす。
武器や身体防具は、サトリ専用やトーマ専用のものがあるので、間違えて余分に作らないように注意しませう。


とにかく雰囲気が良いゲームでした。
SFっぽい設定が好きな方におすすめ^^

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