鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

なまくびる

2017-03-16 11:44:00 | フリーゲーム(ホラー)
「なまくびる」
探索なまくびゲー・
制作者:ひんじゃくごりら様(ひんじゃくごりらのナワバリ

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「かたつムリ!」の作者の方ですね~
かたつムリは、どちらかというと可愛い&微笑ましい印象のゲームでしたが、今回はタイトルからもわかる通り、シナリオ・グラフィックともに凄いことに…;
次はどんなステージでどんなキャラが出てくるのだろう?とわくわくしながら進められました。
見応えもやりごたえもあって、とても面白かったです。


姉の夢命(むめい)とその友人たちとともに、隣町にある廃屋に、肝試しに来た那梨(ななし)。
頭像ばかりが大量に置かれたその家は不気味ではあったが、特に何が起こるわけでもなく肝試しは終わった。
しかしその帰り道、財布と落としてきたことに気づき、那梨は姉の夢命とともに再び廃屋へ戻ることに。
財布はみつけたものの、脆くなった床が崩れて二人は転落。気づけば真っ暗な水の中で、這い上がって進んだ先には、不気味な首だけの人物が…

なりゆきで体をバラバラにされてしまった二人。
すべてのパーツを見つけなければ、無事に元の世界に帰ることはできない。
自分の体を求めて、二人は生首だらけの世界を探索していく。


キャラがみな、いい具合に不気味で個性的です。
首だけの住人たちの世界で、バラバラになった自分の体を探すって設定も、インパクトがあって印象に残りますね~

シナリオは、彫像作家の花白さんの日記をベースに、彼女の思い出の世界を探索していく感じです。
日記のアレコレに、なんとなく裏設定や伏線?を感じる部分もあるんですが…二つのエンディングを見ても、そのあたりは一切明かされません。
花白さんの言ってた彼の裏切りって何かしら…
二人のお爺さんとも関係ありそうだったので、他にも絡みが出てくるかと思ったんだけど。
もしかしてこの「彼」がお爺さんだった?…いやいや、お爺さん死んだの確か二年前だもんね。花白さんきっとその前に死んでるよね?

彼女の分身ともいえる生首たちの性格の違いも気になるところ。
割と他キャラがみんな主人公たちに好意的な中、赫染だけがサイコパスちっくなのは何故…;

そういえば、最初は弟をかなり杜撰に扱っていた夢命ちゃん。
話が進むにつれて当たりが優しくなっていきますが…
考えてみれば、なんだかんだ言って弟のために早く帰ろうとしたり、忘れ物探しにつきあってあげたり、面倒見のいいお姉さんではあったんですよね。
ていうか、友達と遊ぶのに弟連れてくるってあんまり無いし、言葉はキツくても、もともと仲のいい姉弟だったのかも?

えーと、謎解きは…うーん、一部どうしても解けなかったのが、庭園の金庫のパスですね。
作者様のBBS見て答えを調べてしまいましたが、どうしてそうなるのかいまだに…;
あと、隠し通路がいくつかあります。
動物園トイレの隠し通路は、何か途中でひっかかって曲がりづらく、通り道がわかりにくい印象なので、諦めずに方向キー入れてください。
右端のトイレから、まずは左隣のトイレまでの通路、そこからさらに左隣に行く隠し通路があります。

アクション面は、ちょっと難しめ。
敵がイヤな位置に配置されてたり、足が早かったり。
HPは回復ポイントが限られている(というか途中一回しか回復してくれない)ので、できるだけノーダメでいけるようにセーブ・ロードを駆使して頑張りましょう。

ちなみに私が詰まったのは豚をかぶっての逃げ。あそこ全然クリアできる気がしなかった…
攻略動画の動きを参考に頑張ってなんとか抜けたけど、部屋が狭くて避ける余地も回り込む広さもなくて、すごく難儀しました。
一度部屋を出てすぐに入り直して逃げる、というのがおすすめ方法だけど、敵が追って部屋を出てくるタイミングが早いので、ちょっと間を置くとすぐに殺されちゃう。
同じように、後半の牢獄に出てくる敵も撒くのが難しいです。
狭い部屋で出てこられると成す術なし!


ホラー好きな方にはとくにおすすめです。
きっと数年先まで「ほらあの、生首になって体探すゲームあったよね」と話題にできるに違いないっ