鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

真冬に真夏の風景を…ぼくのなつやすみ美術館

2006-02-08 10:54:00 | 雑事

発作的に買ってしまった本「ぼくのなつやすみ美術館」
アマゾンで見たときは、もっと大判なのかと思っていたら、
攻略本サイズだったのでちょっと驚きましたが、中身の雰囲気はやっぱり良くて、
今、私の気分はかなり夏です(雪祭りの季節だというのに)

コレは何かというと、ゲーム「ぼくのなつやすみ」で使われた風景画集。
絵自体は、ゲームで使われるということもあって、絵画というよりはイラストレーション系かな。
まっさおな空に、まみどりの草、という明るめの原色系の色彩はまさしく夏。

多分、ぼくのなつやすみを知らない…あるいは、やっても「ふぅん?」で済んだひとは、
これを見てもなんとも思わないと思う。
でも、あのゲームに、いまだに大ハマリの私としては、見るだけで嬉しいのだなー。

なんでこんなにハマるのかって…やっぱりそれは、懐かしいから、でしょうね。
多分、私の持つ子供時代の風景と、作中のボクちゃんのいる風景が、すごく似ているからでしょう。

低い視点から見上げる空。近い地面。風の感触、鮮やかな花の彩、鉄サビで茶色くなったブランコ、それを握った手の金臭い匂い。
その風景を見ただけで、ここの感触はこう、ここの空気はこう、と、ありありと想像できてしまいます。
ボクちゃんの思い出は、そのまま、私自身の思い出と重なり、同化し、
忘れた筈のあの夏へ、あっという間に心を連れて行ってしまう。

ぼくのなつやすみには、とにかく根強いファンがいて、
今年の6月にはなんと、ぼくなつ1,2合わせて受注百万枚を達成したそうです。
その数が、評価の高さを現していると、ボクちゃん贔屓の私は思うのですがどうでしょう(笑)

ちなみに、うちのぼくなつソフトは、子鬼がハマりまくったため傷だらけです。
いつ読めなくなるかと気が気でなくて(笑)
自分用に廉価版をもうひとつ買っておこうか、なんて本気で考えていたりします。

ちなみに、背景を担当した会社のサイトはこちら。
他にも、アークザラッド3とか、ハガレン劇場版等、
ゲームやアニメの背景を担当なさってるようですよ。

草薙ウェブサイト

(つか『痕』の背景もここだったのね…ぼそぼそ)

***

最近の映画。
「妖怪大戦争」。借りましたがまだちゃんと見てません。
ちょっと見、やはり川姫がえっちぃ感じに見えてしかたがありません(笑)
「FLY,DADDY,FLY」同じく、まだ見てません。

ちょっと気になってるのは「隣人13号」と「樹の海」。

電車男(映画版)

2006-02-08 10:15:57 | 映画(邦画)

「電車男」 2005年
監督:村上正典
出演:山田孝之、中谷美紀、国仲涼子、瑛太、佐々木蔵之介、木村多江 他

公式ページ

***

今更とお思いでしょうが、やっと見ましたよ、映画版!
結果はですね…ドラマよりも、ずっと良かった!!!
ドラマ版がなにやら極端なことになっていたので、半分映画もどうしようか迷うところだったのですが…
借りてみて良かった。損はなかった♪

映画の電車男、なかなかお茶目で可愛い過ぎです。 母性本能くすぐられる感じ。
ドラゴンヘッドのノブオ役でも思いましたが、山田孝之くんは演技が上手ですね。
確かにモトはいいんでしょうが、最初のあのオタク姿が、あんな爽やか青年になるとは~!
ダンナはアレを見て「やっぱり、髪型の印象って大切だよな…」としみじみ言っておりました。
(彼はちょっとだけ頭頂部が危ない/笑)

===

アキバ系オタク、彼女いない暦=年齢、の主人公は、
ある日電車の中で、酔っ払いに絡まれている女性達を見かね、勇気を出して注意する。
その結果は、決して格好いいものではなかった。
が、それが縁となり、後日、一人の女性からお礼の品が送られてきた。
それは…エルメスのティーカップ。

その女性に好意を抱くも、今まで、オタク一本だった彼には、どうしていいのかわからない。
彼はハンドル「電車男」となって、女性「エルメス」とのことを、インターネットの掲示板で相談しはじめた。
名前もわからない、不特定多数の人間の善意に支えられ、服を買い、コンタクトを買い、
お店を下見し…とアドバイスにしたがってイメチェンを計る電車男。

最初は、お礼の電話一本かけるのにも励まされ、叱咤されていた電車男だったが、
やがて、彼は自分への自信と勇気とを得て、本当に変わっていく。

===

いや…今更粗筋なんか必要ないとは思うんだけど(笑)一応ね。

やはり、映画ですから、綺麗~に作られてる部分はあるのですが、
ドラマ版でオタクは珍獣のような扱いだったのに比べ、映画版のほうが向ける視点が優しく、
見ていて気持ちいいと感じました。
ちょっとした仕草とか、一生懸命さとか、ラストの震える手とか、積まれた砂糖とか(笑)
女性なら「なんか電車くん可愛いー」と言いそうなエピソードがテンコ盛り。

また、作中で電車男がエルメスのために、パソコンのカタログ全部に(!)
付箋をビッシリ貼り付けて、詳しい注釈を入れる、という場面は、
非常にオタク「らしい」エピソードで、大爆笑。
オタクっぽいけど、その一生懸命さが微笑ましくて可愛いんだな。
脚本書いたひと、女心がわかってるな~(笑)て感じです。

ドラマ版は「不釣合いなカップルの恋愛」「美女と野獣ならぬ、美女とオタク」
というのに偏りすぎて、見ていて辛かったので、今回は素直に嬉しかった。
ギャグでもなく、奇をてらったわけでもない、フツーのオタクとフツーの女性のラブストーリーが微笑ましいですよん。

実話かネタか、というのは、もうずっと以前に論議されたり書籍も出たりしたようですが、
私はどっちでもいいと思っています。
この原作が、実話でもネタでも、それを読んだり見たりしたときの感動が薄れるわけじゃない。
むしろ、これをネタでやってたとしたら、電車男は凄いな、と素直に脱帽するかも。