「天井のない監獄」ガザ地区ってどんなとこ?
ガザとはどんなところか?
1993年にイスラエルとPLO(パレスチナ解放機構)の間で結ばれた「オスロ合意」に基づいて、翌年ガザ地区は、ヨルダン川西岸地区と共に「パレスチナ自治区」になりました。しかし、2007年以来、ガザはイスラエルに軍事封鎖されています。
ガザの現状
長さ50km、幅5~8kmの狭く細長いガザは、種子島ほどの面積に200万人の人が住む、 世界で最も人口密度が高い場所の一つです。 人口の約45%は14歳以下の子どもで、7割は難民となった人々です。 2005年までは、イスラエルの入植地があり、イスラエル軍が常駐していました。 同年、ガザ内部から入植者と軍が撤退しましたが、ガザは周囲からイスラエル軍に包囲され、 人や物の出入りが極端に制限されています。 その結果、燃料や食料、日用品、医療品などが慢性的に欠乏し、 経済や生産活動が停滞して、 人々は国連や支援団体からの援助物資で命をつないでいます。
また2008年以降、ほぼ2年おきにイスラエル軍からの激しい軍事攻撃が行われ、 多数の市民が犠牲になり、大規模な破壊がガザの状況をますます悪化させています。
どうしてこうなったのか - ガザの近代史
2005年、イスラエルはガザ内部から入植者と軍を撤退させ、事実上ガザを放棄しました。 しかしその代わりに周囲を封鎖、人や物の出入りを大きく制限しました。
2006年のパレスチナ自治政府の選挙では、それまでのPLO (パレスチナ解放機構。オスロ合意でイスラエルとの対話路線を選んだ「ファタハ」が中心で、民族主義的で非宗教的。)ではなく、 「ハマス」(イスラム主義を掲げる政治グループ、対イスラエル強硬派)が多数派となりました。 ハマスがファタハをガザから追放し、事実上ガザを支配するようになると、イスラエルはガザの封鎖を強化し、 2008年には食料や燃料など生存に必要な物資も最低限しか搬入されなくなりました。
繰り返される攻撃と破壊
2008年、2009年、2012年、2014年、そして2021年と、イスラエル軍は逃げ場のないガザに大規模軍事侵攻を行いました。 2014年の軍事侵攻では、過去2回をはるかにしのぐ激しい攻撃が、空、陸から51日間にわたって行われ、 死者2,251人(うち70%が女性や子どもを含む民間人)、 負傷者約11,000人、全壊・半壊家屋18,000戸という大きな被害がもたらされました。
2021年5月には11日間にわたって空爆が続き、民間人や子どもを含む約2,500人が死傷しました。
停戦後の現在も封鎖は続き、破壊された町の復興は遅々として進んでいません。 人々は、 いつまた繰り返されるかわからない戦争の恐怖を抱えながら生活しています。
(パレスチナ問題は難しくない。1枚の絵で表現できる)
ガザが抱える問題
ガザが抱える問題には封鎖に起因するものが多く、イスラエルの封鎖政策は、 国際法で禁じられている「集団懲罰」であると国連や人権団体などから強い批判を受けています。 しかし国際社会は、この状態に対して効果のある措置をとることができていません。
燃料・物資の不足
重油やガソリンなどの燃料が入らないため発電所が十分に稼働できず、 一日10時間以上の停電が10年近く続いています(2014年のガザ戦争で破壊された発電所は、現在も完全には復旧していません)。 その結果、上下水道、学校や病院の機能も一時的な停止を余儀なくされます。
燃料が枯渇すると物流や工場などの産業も停止し、工業・農業・サービス業などは致命的なダメージを負います。 家庭用のプロパンガスも不足しています。また、鉄材や木材などの建設資材や一部の医療器具・薬品などは、軍事転用を懸念され、 特に厳しく輸入を制限されています。
深刻な水問題
年率3%という人口の急増により、ガザでは近い将来、水がなくなると予測されています。 地下水は過剰な汲み上げにより、海水が地下水脈に侵入し、塩分濃度の高い水道水は飲むことができず、飲料水は購入せざるを得ません。 また、下水処理のインフラが整わないため、生活排水が海に垂れ流され、海の汚染で漁獲量が減っています。
高い失業率
経済が停滞したガザでは、現在、若者の失業率が67.4%を超えると言われています。 度重なる戦争で工場や農地は破壊され、復興も思うように進められません。 漁業も操業範囲が制限されており、その海域は徐々に狭められています。
若者の自殺の増加
将来の希望を描けず、生命を賭してガザからの脱出を試みる若者、地中海を渡ろうとする若者が増えています。 また、以前は宗教上の理由もあってほとんど見られなかった自殺も近年は増加しています。
世界の難民、5人に1人がパレスチナ難民
1948年、イスラエルの建国宣言を受けて第1次中東戦争が勃発しました。 200以上の村が破壊され、70万人以上のパレスチナ人が故郷と家を失いました。
これを、パレスチナでは「ナクバ」(破局)と呼んでいます。 周辺諸国に逃れたパレスチナの人々は、以来「故郷への帰還」を切望しながら、70年以上にわたり難民として生活してきました。
当初70万人だった難民は、避難先で三世代、四世代目となり、 今や約560万人に達して世界で最も大きな難民グループとなっています。
UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)が発表している世界の難民総数およそ2,590万人に照らすと、 実に5人に1人がパレスチナ難民です。
イスラエル国防相の「動物のような人間」との戦いだ、という発言に対し、コロンビア大統領が「ナチスもユダヤ人をこう呼んでいた」と批判
(朝日新聞の記事より)
イスラエル国防相、「動物のような人間」との戦い ハマスへ報復受け:朝日新聞デジタル
イスラエルのガラント国防相は9日、ガザ地区を完全封鎖するとし、「動物のような人間」との戦いだと述べた。
ガザ完全包囲は「ナチズム」 コロンビア大統領
(時事通信の記事より)
南米コロンビアのグスタボ・ペトロ(Gustavo Petro)大統領は9日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)による攻撃への報復としてイスラエルがガザ地区を攻撃していることをナチス・ドイツ(Nazi)によるユダヤ人迫害になぞらえた。
イスラエルのヨアブ・ガラント(Yoav Gallant)国防相は、ガザ地区を「完全包囲」し、住民230万人の「電気と食料、燃料を遮断」すると表明。「われわれは(人以外の)動物と戦っている。相応の措置を取る」と述べていた。 ガザ住民を「動物」呼ばわりするガラント氏の発言を受け、ペトロ氏は「ナチスもユダヤ人をこう呼んでいた」「民主主義国家の諸国民は、国際政治の場におけるナチズムの再興を許すことはできない」とX(旧ツイッター)で指摘。 さらに、ガラント氏の発言は「ヘイトスピーチ(憎悪表現)」に相当し、今後も同様の表現が許されるなら「ホロコースト(Holocaust、ユダヤ人に対して行われた大量虐殺)をもたらすだけだ」と述べた。
シオニスト(パレスチナに住んでいたアラブ人を追い出し、そこにユダヤ人国家をつくる、と主張した人たち)とナチスが結んだハーヴァラ協定
ナチスとシオニストの協力関係 ~知られざるシオニズム運動の闇の歴史~
ヒトラーに抵抗せず、むしろヒトラーと共働しようとした「世界シオニスト機構」は、独自にドイツ政府と交渉をはじめ、1933年8月に「ハーヴァラ協定」(シオニスト=ナチ通商協定)を締結することに成功した。これはパレスチナへ移住するドイツ・ユダヤ人の資産の移転に関する協定で、双方にとって都合が良かった。ナチスは、これによってボイコット破りに成功した。
ツイッター(X)に、こんなデータや記事が載っています。
国連が記録しているイスラエル🇮🇱ーパレスチナ🇵🇸紛争の死負傷者数
2008年
🇵🇸:3,202人
🇮🇱:853人
→メディア、大騒ぎなし
2009年
🇵🇸:7,460人
🇮🇱:123人
→メディア、大騒ぎなし
2010年
🇵🇸:1,659人
🇮🇱:185人
→メディア、大騒ぎなし
2011年
🇵🇸:2,260人
🇮🇱:136人
→メディア、大騒ぎなし
2012年
🇵🇸:4,936人
🇮🇱:578人
→メディア、大騒ぎなし
2013年
🇵🇸:4,031人
🇮🇱:157人
→メディア、大騒ぎなし
2014年
🇵🇸:19,860人
🇮🇱:2,796人
→メディア、大騒ぎなし
2015年
🇵🇸:14,813人
🇮🇱:339人
→メディア、大騒ぎなし
2016年
🇵🇸:3,572人
🇮🇱:222人
→メディア、大騒ぎなし
2017年
🇵🇸:8,526人
🇮🇱:174人
→メディア、大騒ぎなし
2018年
🇵🇸:31,558人
🇮🇱:130人
→メディア、大騒ぎなし
2019年
🇵🇸:15,628人
🇮🇱:133人
→メディア、大騒ぎなし
2020年
🇵🇸:2,781人
🇮🇱:61人
→メディア、大騒ぎなし
2023年
🇵🇸ハマスが奇襲し、メディア大騒ぎ
西側大衆🐏の認知「🇵🇸人は残虐/🇮🇱は被害者」
イスラエルとハマースの「戦争」は、ネタニヤフ極右政権の暴走が原因? - 住みたい習志野
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