(ブログ読者の投稿です)
棄権、白票・無効票が多かった過去3回の市長選
3月市議会を迎え、4月の市長選・市議選が巷の話題に上ることも増えてきました。現職が四選されるのか、長期政権が阻止されるのか。注目の市長選について、今日は過去3回の結果を改めて見てみることにしたいと思います。
平成23(2011)年4月の市長選は、宮本泰介、布施健太郎、鴨哲登志、藤本一磨、三浦邦雄の5候補者で争われました。有権者数は128,129人。投票数は64,634票で、宮本候補17,031票、布施候補14,219票、鴨候補13,080票、藤本候補11,996票、三浦候補6,051票、白票・無効票2,257票となり、宮本候補が初当選しています。
平成27(2015)年4月の市長選は、宮本泰介、鴨哲登志、三浦邦雄の3候補者で争われました。有権者数は130,765人。投票数は60,894票で、宮本候補32,746票、鴨候補18,710票、三浦候補7,514票、白票・無効票1,924票となり、宮本候補が二選を果しています。
平成31(2019)年4月の市長選は、宮本泰介、垣内つね子の2候補者で争われました。有権者数は139,238人。投票数は61,055票で、宮本候補39,798票、垣内候補18,925票、白票・無効票2,332票となり、宮本候補が三選を果しています。
(編集部より:なお、読者から頂いたこの投稿では、当初元号標記のみになっており、直近の市長選は「令和元年」となっていましたが、他の市民の方から「記事に重大な誤りがありました。前回の市長選が行われた2019年4月21日は、平成31年4月21日であり、令和元年ではありません」というご指摘を頂きました。確認したところ、ご指摘のとおり、2019年は4月まで平成、5月から令和、ということでしたので「平成31年の市長選」に直し、西暦標記も付記させて頂きました。お詫びして訂正させて頂きます)
棄権した人と、白票・無効票を投じた人の存在に注目
これらの結果を見て考えこんでしまうのは、棄権した人と投票所には足を運んだものの白票・無効票を投じたという人の存在です。
投票所に足を運んだのに白票を投じたということは、平成27年と平成31年に関しては、現職を信任することはできないが、他に投票したい候補者もいない、という投票行動だったのでしょう。一方、棄権した人については、その真意はわかりません。当日都合がつかず、期日前投票も利用できない事情があった人で、もし投票できていれば、投票した人と同じような投票行動をしたはずだ、と解釈することもできますが、それにしてはやけに数が多く、期日前投票期間もまったく利用できなかったとはなかなか考えにくいことです。そこで本稿では、棄権した人もその意向は白票・無効票を投じた人と同じだったのだと考えたいと思います。
すると、平成23年の選挙は、宮本候補13.29%、布施候補11.10%、鴨候補10.21%、藤本候補9.36%、三浦候補4.72%、白票・無効票51.32%とみなすことが出来ます。
同様に、平成27年の選挙は、宮本候補25.04%、鴨候補14.31%、三浦候補5.75%、白票・無効票54.90%となります。
平成31年の選挙は、宮本候補28.58%、垣内候補13.59%、白票・無効票57.83%と考えることができます。
宮本市長に投票した人は全有権者の3割に満たない
勝ったといっても、グラフの白い部分の中で勝った話であって、全有権者から見れば3割にも届いていない。つまり、積極的に現職を信任した人は全有権者の29%ほどであり、57.83%と6割に迫る有権者が、誰に入れたらいいかわからない、投票所に行くほどの関心も感じないと答えたことになるのです。これは「市民の信任を得て三選を果たした」などとは、とても言えたものではない数字と見るべきではないでしょうか。市の施策に市民の納得など、まったく得られていないのではないでしょうか。
市長選のたび増え続けるサイレント・マジョリティ(もの言わぬ多数)の怒り
また、こういう層は平成23年51.32%→平成27年54.90%→平成31年57.83%と、回を追うごとに増えてきているのです。これは、市政の現状に呆れている市民がそれだけ増えていることの表れなのではないでしょうか。グラフの赤とピンクの部分に、サイレント・マジョリティ(もの言わぬ多数)の怒りを感じませんか?
ともかく投票所に足を運ぼう
それにしても、投票所に足を運ばず、黙って棄権していたのでは、何の意志表示にもなりません。現職を信任したくはないが、さりとて対抗馬にも入れたくない。入れたい候補者がいないから棄権する、という方は、ともかく投票所まで足を運んで、思い切って白票を投じてみたらどうでしょうか。あるいは「不信任」と書いて入れても、他事記載として無効票にはなりますが、別に係員に叱られるようなことはありません。
選挙結果として記録に残るのは、白票・無効票(グラフの赤い部分)までです。棄権(ピンクの部分)はそもそも投票していないのですから、まったく無視されてしまいます。それならば、白票を投じてピンクの部分をなるべく赤く染めてやったらどうでしょう。白票を投じても、もとより法的には意味がありません。しかし、投票率が上ったのになぜ、こんなに白票・無効票が増えたのだろうということになれば、政治的には意味を持ち得ます。誰か、少しでもあなたの考え方に近い候補者に投票できれば一番いいのですが、投票したい候補者がいないということならばこういう方法を試してみてはどうでしょう。棄権してしまったら、その後の市政を批判する資格はない。厳しく言えばそうも言えるのです。
期日前投票とか、スーパーの出張投票所など、投票しやすくする工夫も定着してきました。まず投票所まで足を運んでみる。それが改革への第一歩なのです。
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