(ブログ読者の投稿です)
なんでだろ~? 2
家庭のごみはお持ち帰りください
最近、駅や駅前広場、バス停、公園などにあった公共のごみ箱が次々撤去されています。また、コンビニのごみ箱などには「家庭のごみはお持ち帰りください」との表示が出されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/21/17683fde13df035fbe2a6d4c8622b900.jpg)
家庭のごみ…。台所で出たりんごの皮だとか茶がら、魚の骨など、わざわざコンビニに捨てに来る奴がいるのだろうか、と思ってしまいますね。実際、そういう不心得者もいるようなのですが、「家庭のごみはお持ち帰りください」とは、実はそういうことを言っているのではないようです。
産業廃棄物と一般廃棄物、そして事業系一廃と家庭系一廃
ごみはまず、産業廃棄物と一般廃棄物に分けられます。産業廃棄物(略して産廃)とは、事業活動から出た廃棄物のうち、法律で定める「がれき」や「汚泥」など20品目の廃棄物のことで、事業者は自らの費用で適正に処理することが求められます。のどかな山里に突然、産廃の不法投棄がなされた、などというニュースが時々流れるのはご存知ですね。
産業廃棄物に当らないごみは、すべて一般廃棄物(略して一廃)です。そして、これは事業系一廃と家庭系一廃に分けられます。事業系一廃とは、事業活動から出た一般廃棄物です。例えば解体屋さんが現場で建物を壊します。そこで出たがれきや木片、ガラス片などは産廃です。また、作業員がお昼に、その現場で食べた弁当がらやペットボトルは事業系一廃です。事業系一廃はやはり、事業者が自らの費用で適正に処理しなければなりません。一方の家庭系一廃は、ごみ袋に入れて収集日に集積場に置いておけば、市役所が持って行ってくれるわけですね。
「家庭のごみはお持ち帰りください」とは
コンビニの店内で営業活動により出たごみは、もちろん事業系一廃です。これは自らの費用で処理しなければならず、集積場に置いても市役所は持って行ってくれません。実際にはお金を出して、収集業者に処理を依頼しています。そして、店頭に置いてあるごみ箱も、やはり事業系一廃ですから、処理コストは店の負担になるのです。
つまり店の立場から言うと、あの店頭のごみ箱は店内で買ったパンやおにぎりを食べた人が、包み紙を捨てたりするのに使って欲しい。それはウチが売ったものだから、その始末も責任を負いましょう、という考えなのです。そこに通りがかりの人間が、くしゃみをして鼻をかんだチリ紙を捨てたり、ガムのかすをくるんで捨てたりするのは、本当は余計な費用をかけさせられることになる。そんなものは、ポケットに入れて自宅まで持ち帰って欲しい。それが「家庭のごみはお持ち帰りください」となのです。
まぁ、チリ紙やガムで目くじらを立てるオーナーはいないでしょうが、車を停めて車内で子供がお漏らししたオムツを捨てて行ってしまうとか、行楽帰りに大量の弁当ガラ(しかも、その店で買ったわけではない)を捨てていく、などというケースでは、立腹しているオーナーも少なくないようです。そんなものは「まちの美化」として市役所が公共ごみ箱で回収すべきだ。ところが市はさっさと公共ごみ箱を撤去してしまって、そのシワ寄せがコンビニの経営にのしかかって来るのはおかしい。市が動かないのなら、そんなごみは家に持ち帰って、家庭のごみ袋に入れてくれよ…、というのがコンビニ・オーナー側の主張です。
なお、コンビニをめぐっては、チェーン本部と各店のオーナーで、また考え方が微妙に違うようです。チェーン本部は、トイレなども通りがかりの者に気軽に使わせて、「開いててよかった」感を出しながら、ついでに何か買わせて、金を落としてもらおうという商策を採っています。しかし、実際にコストを背負うのはオーナーです。商品を買わない奴にトイレなんて貸したくない、という声も少なくないのだといいます。
事業者は自己負担、家庭はタダ?
このように、同じ住民税を払っていても、商売をしている人のごみ処理は自己負担。家庭から出るごみは無料、ということになります。なお、自宅兼税理士事務所であるとか、自宅兼アトリエといった形態で事業をしている人は、自宅から出た家庭系一廃と事務所やアトリエから出た事業系一廃を分けるのが理想的ですが、実際には困難でしょうね。
家庭ごみの有料化をめぐって、商売をしている人の間には「一般家庭にも相応の負担をさせるべきだ」という声が少なくないことには、こういう背景があるわけです。
有償処理と逆有償処理
ごみをめぐって、もう一つ考えていただきたいのは、「有償と逆有償」という問題です。
事業系一廃は処理してもらう側が料金を払って、処理業者に持って行かせ、処分してもらいます。これを「有償処理」といいます。一方、アルミ缶やペットボトル、古新聞といった「資源ごみ」(変な言葉ですね。資源ならごみではないはずだし、ごみならば資源ではないはずですが…)は、引き取る方がお金を出して買い上げたり、トイレットペーパーを置いていったりします。買い取っても、その後、さらに廃品問屋に持ち込んで売れますから、利ザヤが稼げるわけですね。これを「逆有償」といいます。
コンビニ前に並んでいるごみ箱の内、「燃えるごみ」は店が有償処理しなければなりませんが、「びん・缶」と「ペットボトル」は逆有償になっているわけです。
家庭ごみの有料化は避けられないのか?
家庭系一廃の処理は、ごみ袋に入れて収集日に集積場に置いておけば市役所が無料で持って行ってくれる、ということが長らく続いてきました。しかし、「習志野市一般廃棄物処理基本計画」は、ごみ減量化がなかなか進まないのは無料という気軽さから各家庭がごみ削減に真剣に取り組まないからだ、と見て、令和8年(2026)の有料化開始を決めた、と言っています。一方では平成14年に稼働を始めた現清掃工場の「老朽化」を受けて、新しい清掃工場を作るのに300億を超える金がかかるのだ、とも言っています。果して、家庭ごみの有料化は避けられないのでしょうか。
そこで問題視されているのが、清掃工場のスラグや溶融メタルの処分です。芝園清掃工場は溶融炉といって、溶鉱炉のような炉にごみを投入して、高熱で溶かしてしまいます。後にはスラグと溶融メタルが残りますが、これは無価値ではありません。スラグは道路の舗装材などに使える「資源ごみ」ですし、溶融メタルには希少金属も含まれています。また市は、携帯電話機やゲーム機など「使用済み小型家電」は稀少金属など含んでいるため、公民館等に置いた回収ボックスに入れるよう呼びかけています。これで回収した家電製品は、いわゆる「都市鉱山」として金や銀、レアメタルを取り出すために売却されます。いずれも「逆有償」になるわけですね。家庭ごみを有料化した千葉市などは、一方で溶融メタルの売却処分は入札にして、少しでも競り上げて有利な価格で処分しようとしています。(千葉市新港清掃工場では2022年度トンあたり3万3000円で売却)
https://www.city.chiba.jp/kankyo/junkan/shisetsu/shimminato/documents/r5futekibutsukokoku.pdf
ところが習志野市には、そうした努力がうかがえないのです。それどころか、資源回収協同組合にタダ同然で引き渡していると言われています。(2020年度でトンあたり3300円、つまり千葉市の10分の1)
引き受けた組合は、これを有価物市場に運んで、時の相場で高く売り払うのですから利ザヤはまる儲けです。その組合の理事長は市長の後援会長で…、といった話はこれまで市議会でもさんざん取り上げられてきました。
また有償化は、“逆進性”という問題も含んでいます。裏庭や畑がある人は、穴を掘ってごみを埋め、土に返してやることができます。マンションや公団、アパートの人はそんなことは出来ませんから、有料化の波をマトモにかぶることになります。土地持ちの方が負担は少ない、ということですね。そして繰り返しになりますが、ごみ減量化が進まないのは家庭が悪い、だから環境保護のために有料化してやるのだ、という市の論法に、皆さん納得できますか?
家庭ごみはお持ち帰りください、と突き返され、持ち帰って家庭のごみ袋に入れれば45リットルごとに36円の負担がのしかかって来る。月に12回燃えるごみを出すのなら、430円余ですね。市役所は、コロナ禍やウクライナ戦争による家計への圧迫など、何も考えていないのでしょうか。
(前回の「なんでだろ~?」にお寄せいただいた質問について)
政府高官によれば、とか政府筋、消息筋なんていうのは、何なのだ、という質問がコメントに入っています。私も知らないのですが、Wiki検索してみると、概ね
政府首脳=内閣官房長官
政府高官=内閣官房副長官
首相周辺=首相秘書官など
政府筋=内閣官房副長官か、首相補佐官・首相秘書官
政府関係者=閣僚
党首脳=党首、党幹事長
党幹部=党三役(党四役)
〇〇周辺=〇〇の秘書
〇〇省首脳=次官級
〇〇省幹部=局長級、審議官
〇〇省筋=中央省庁の実務者
〇〇派領袖=派閥会長・派閥代表
〇〇派幹部=派閥副会長・派閥事務総長
権威筋=その問題で決定権を持つ人
消息筋=極めて信頼すべき筋。その問題の決定権はないが、知識をもち解析ができる専門家
企業首脳 - 法律上の代表権者である社長
企業幹部 - 取締役などの役員
といったところらしいですね。
先日のLGBT騒動は、「首相周辺」のオフレコ取材の中で起ったことになります。(南田是也)
(編集部より)
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