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「同性婚を認めると社会が変わってしまう」。確かにそう、でも悪い方向ではなく、良い方向へ

2023-02-11 00:43:39 | 人権、環境

同性婚を認めると、社会が良い方向に「変わってしまう」というお話し。

(「FRONTROW」の記事より)

同性婚を認めると「社会が変わってしまう」。岸田文雄首相の言葉が波紋を広げている。では、同性同士の結婚を認めた他の国では、合法化後に社会はどう変わったのか? 調べてみた。

同性婚の合法化と偏見・差別の減少はリンクしている

 アメリカでは同性婚の合法化が各州で始まる前からLGBTQ+に対する偏見は減少傾向にあったが、同性婚が合法化された後、その偏見は2倍のスピードで減少していたことがマギル大学心理学部の教授が行なった調査で分かり、公共政策が社会規範を形成して個人の態度を変えることができる、ということが明確となった。

 そして、社会が寛容になることは多くの良い影響を生み出す。例えば、ハーバード公衆衛生大学院とジョンズ・ホプキンズ大学が2017年に発表した研究では、同性婚が合法化された州に住む若者は、合法化されていない州に住む人に比べて自殺を試みる可能性が著しく低いことが分かった。

移住は?税収は? 同性婚の経済的効果

さらに他国では、同性婚の合法化は大きな経済効果にも繋がっている。

 日本では、「結婚するカップルが一組増えることによる経済波及効果は658万円(リクルートブライダル総研)」というデータがあるが、同性同士の結婚でも経済効果が見込めることが、アメリカの例から見て取れる。

 アメリカでは2004年に米国議会予算局が、“連邦政府が同性婚を認めた場合は年間約4億5000万ドルの財政赤字が削減される”と試算したが、2011年に同性婚を州で許可したニューヨーク州の最大の都市ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長(当時)は、「結婚の平等な権利は、私たちの街をよりオープンで包容力のある自由なものにするとともに、雇用の創出や経済の支援にも役立っていますと語り、わずか1年でニューヨーク市だけで2億5900万ドル(約200億円)の経済効果があったことを発表した。

 そして同性婚は、移住という変化もアメリカでもたらした。州ごとにルールが異なるアメリカでは2003年のマサチューセッツ州を皮切りに同性婚が各州で認められはじめ、2015年に最高裁の判断で全州にて合法化されるまでに37州で認められていた。同性婚の合法化と州間の移住を調べた研究では、同性婚を合法化した州へ移動する同性愛者の移動が恒久的に増加したという結果に。法整備がLGBQ+の人々が居住しやすいエリアを拡大し、それが雇用機会の拡大にもつながる、という連鎖を起こしたのだ。

スウェーデンでは法整備後に出産数が増加

同性愛者のための法整備が進められた国では、子どもを持つLGBTQ+が増えている。

 同性カップルを法的に認めてから長い歴史を持つスウェーデン。1995年に同性カップル向けの登録パートナーシップ制度が始まり、2009年に同性婚を法制化。2003年に登録パートナーが共同で養子縁組を出来るようになり、2005年には同性と同棲関係にある女性も医療補助人工授精が可能になった。パートナーシップや結婚の権利が認められたことに合わせて生殖関係の支援も進んだ結果、スウェーデンでは、2000年の法整備後に結婚後5年以内に子どもを産んだ同性愛者の女性の数が急増した。

 オーストラリアでは30年にわたる研究をもとに、同性の親を持つ家庭で育った子どもたちは、感情面、社会面、教育面で同世代の子どもたちと同様に良好であるという結果が2017年に発表された。また、メルボルン大学の研究では、同性カップルを親に持つ子どもの方がそうでない子どもに比べて健康全般と家族との結束力が約6%高いという結果が出た。研究者いわく、家庭内の結束力は、同性カップル家庭の方が家庭内でジェンダーロールがなく平等に役割分担をする傾向にあるからではないかと見ている。さらに最近では、アメリカで「生まれたときから同性の親に育てられた子どもは、異性の親に育てられた子どもよりも高校を卒業する確率が4.8ポイント高い」という研究結果が発表されるなど、同性カップルは親として不適合だという差別を覆すデータが各国で確認されている。

同性婚が合法化した後、異性愛者の結婚に変化はあった?

同性婚が認められた国では、異性愛者の結婚生活に変化はあったのか?

 欧米で同性婚に反対する人たちの間では、同性婚を認めることが異性愛者に与える影響について、主に(1)結婚の価値が損なわれて離婚率が上がる、(2)結婚と子育てが切り離されて未婚の親が増える、(3)結婚と子育てが切り離されて子作りをする異性愛者が減るという主張があったが、多くのデータが同性婚が与える異性婚へのネガティブな影響を否定している。

 例えばアメリカでは、同性婚の合法化後により離婚率が上がったというデータはない。アメリカでは2010年前後から離婚率が減少を続けており、2015年以降も下がり続け、2021年にも40年で最低レベルを更新したとボウリング・グリーン州立大学はしている。

 さらに世界的にも早い段階から同性カップルのパートナーシップ制度を導入したデンマーク、スウェーデン、ノルウェーなどの北欧諸国でも、制度導入が離婚率を押し上げたというデータも、未婚の親を増加させたというデータもなく、親子の絆の低下も認められなかったという研究結果を、マサチューセッツ大学の教授が発表している。

 「同性婚を認めると社会が変わってしまう」。確かにそう、でも悪い方向ではなく、社会は良い方向へと変わっていくのだ。2022年の参議院議員選挙で、Marriage For All Japanの質問に主要9政党のうち7党(公明、立民、維新、共産、れいわ、社民、N党)が「同性間で婚姻ができるようにするべきだ」と回答。自民と国民の2党がそうは答えず「その他」を選んだ。2023年4月には統一地方選が行なわれる。

(「現代ビジネス」の記事より)

「同性愛カップルは“生産性”が低い」と主張する人に共通する「残念」な特徴

「同性愛カップルは“生産性”が低い」と主張する人に共通する「残念」な特徴(中野 信子) @gendai_biz

「同性愛カップルは“生産性”が低い」と主張する人に共通する「残念」な特徴(中野 信子) @gendai_biz

性的指向についての議論がしばしば盛り上がる。これはくり返し起こっているように見える。性的指向、性自認は、「嗜好」ではなく「指向」であり、生理学的、生物学的な要素...

現代ビジネス

 

同性愛と異性愛の個体で脳機能は異なる

性的指向、性自認は、「嗜好」ではなく「指向」であり、生理学的、生物学的な要素が無視できない。

少なくとも脳科学領域では、同性愛の個体と異性愛の個体で異なる脳機能部位があることはかなり以前から知られている。本人の意志で簡単に変更がきくようなものではない。これは、もっと多くの人が当然のこととして知っているはずの知識だと私は思い込んでいたのだが、社会全体、なかんずく政治に携わる人々の多くにこの知見が広まっておらず、政権中枢にほど近い方から、科学的に当然の知見とはあまりにもかけ離れた発言が見られてしまったことは、ひとえに私も含めた科学者の怠慢であり、大変申し訳なく、斬鬼の念に堪えない。

同性愛者が「生産性」に貢献していると証明

イタリアのカンペリオ=キアーニらの研究グループは、同性愛者男性の親戚にあたる女性は、同性愛者でない男性の親戚にあたる女性の1.3倍の子どもがいることを示している。

この遺伝子が認知上どのような働きをしているのかはまだ明らかでない。ただ、この遺伝子が、同性愛者の親族である女性が性的により早熟となり、より多くの子どもを持つ傾向を促すものであったとすれば筋は通る。

自分とは異なる相手を反射的に排除するのでなく、その差異こそが面白く、豊かなことであると自然に受容する態度が根付いていくことを願っている。それがその社会の豊かさの指標ではないだろうか。

(日テレニュース)

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