劣化する日本
2月第3週は諸省庁との交渉週間でした。2月13日にはILO・ユニセフの教職員の市民的権利の保障と国連社会権規約委員会からの日本政府への勧告について「対話集会」(前回の文科省交渉で、文科省側が『社会的対話』というので…)を内閣府、法務省、外務省と文科省と行いました。
自由権規約の日本審査と人種差別撤廃—国連勧告を受けて_資料 (canva.com)
2月15日には3月15・16・17日に幕張メッセで開かれる「武器見本市」(防衛省は『防衛装備品、セキュリティ産業見本市』としつこく言ってました)について交渉を行ないました。
国連の勧告を無視しつづける日本
ILO・ユニセフからの勧告については、文科省と今までに2回の交渉をしてきました。予想のとおり今回もまったく不誠実な対応で、勧告を受け止める姿勢がありませんでした。日本の人権状況はこの10年ほど交代し続けています。国連からも何度も勧告などを受けていますが、無視し続けています。
「対応」さえすれば、ゼロ回答でも「丁寧に説明」したことになる?
安部政権以後「丁寧に説明する」の意味が大きく変わり、「対応」さえすればそれが「丁寧な説明」だと言わんばかりです。今回、文科省が「フツーなら30分のところ、90分も時間を取っている」と発言したのには驚きました。カレラの対応は国会での答弁のようで、国連勧告や国民の要望には向き合っていません。いくら時間をとっても、なんら進展がありません。有能なカレラの無能な対応に呆れ果てることを待ってでもいるかのようです。内閣府、外務省、法務省も「文科省の所管」と他人事です。
武器見本市についての交渉でも防衛省、防衛装備庁、海上保安庁、外務省、経済産業省と交渉を行いましたが、国民の要望や不安など関係ないという態度に終始しました。「どのような国や地域から、どんな人たちが入国するのか、どのような軍事企業がブースを構えるのか、把握していない」の一点張りでした。「緊迫する国際情勢」と言いながら、日本で武器の売買交渉がなされるということに無頓着なのには驚きます。すでに軍拡路線が当然という態度には驚きます。
(歴代内閣の方針:東京新聞の記事より)
(武器見本市)
(2019年武器見本市のニュース)
国連の勧告無視。そして教科書から消えてしまった「国連中心主義」という言葉
日本は憲法に「国際社会において名誉ある地位を占めたいと思う」 と掲げるように、国際主義を基調としてきました。現代社会の教科書には「日本は国連中心主義」と書かれていましたが、いつの間にか消えてしまいました。この10年の安倍政権の影響が大きいと言えます。
アベ政治が今もつづき、「相手の話は無視して、同じ答えを繰り返す」若手官僚
政権への忖度が定着し、安部政権が終わっても続いているのが現状です。アベ政治の10年で日本の官僚文化として定着してしまったようです。若手の官僚は目の前の国民には目を向けず、「公式見解」でもあるかのように、同じ答えを繰り返しています。ボクたちがいくら言葉を尽くしても見事に無視し続ける姿はある種の伝統芸のようでした。
異議申し立てを粘り強く続けること、政治を記憶し、自ら考えること
今、私たちにできるのは異議申し立てを粘り強く続けること、政治を記憶し、自ら考えることでしょう。惰性やプロパガンダに流されず、選択して行動することが、大きく世界を変えていくことにつながると思います。結局問われるのは「個人」ということでしょう。(近)
コメントをお寄せください。
<パソコンの場合>
このブログの右下「コメント」をクリック⇒「コメントを投稿する」をクリック⇒名前(ニックネームでも可)、タイトル、コメントを入力し、下に表示された4桁の数字を下の枠に入力⇒「コメントを投稿する」をクリック
<スマホの場合>
このブログの下の方「コメントする」を押す⇒名前(ニックネームでも可)、コメントを入力⇒「私はロボットではありません」の左の四角を押す⇒表示された項目に該当する画像を選択し、右下の「確認」を押す⇒「投稿する」を押す