シルバー・アスリート日記

冬は全日本マスターズ・スキーレーサー、夏はウルトラマラソンランナーのシルバーアスリート日誌

八甲田山・睡蓮沼から十和田湖・御鼻部山へSKIで縦走(7:最終回)

2009-06-23 07:39:38 | Weblog

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睡蓮沼→御鼻部山SKIで走破する計画を立ててから何年になるか。

まず、夏にこのルートに入った。

目的は大谷地ほかの谷地の、高山植物の写真撮影・・・
とこのルートの解明。
このルートは「旧日本陸軍の軍用道路」といううわさがあった。

後日、自衛隊青森連隊に問い合わせたが、
そのような事実はない・・・とのこと。
S11に、失業対策として建設された道路・・・のようだ。

でも軍用訓練道路・・・なーんてミステリーがかっていて楽しいではないか。


1995年夏に御鼻部山にあった「櫛ケ峯・登山道」の標識横にテントを張り、
早朝6時ごろスタートした。まだ50才代だった。
一眼レフカメラ、望遠レンズ、広角レンズ、三脚、テント等で重さ約25kg。

袖ケ谷地辺りから、ものすごい「根曲がり竹」の藪。
枯木沼からは、さらに濃密な藪、しかも登り。
3mにもなる藪を体当たりで漕ぎ登った。松森ヘアピンカーブ付近は、道路はまったくない。かすかなふみあとらしい道?の真ん中に、直径20cmもの、だけ樺が生えていたり、倒木もすごい数。

熊に遭遇しないよう、牛用のカウベルをガランガラン、藪がばっさばっさ、生還後この音が、1週間は頭のなかを飛び跳ねていた。

たった3km進むのに、4時間の「闘い」。
御鼻部山から黄瀬谷地まで9時間かかった。
しかしこの藪の魅力に取り付かれ、3回も走破した。そのうち1回は風雨後暴風。

毎回カウベルはガランガラン。毎回テント2泊。

このルートは、雪のあるときに来れば、「楽勝」との思いがつのった。

H18年5月、御鼻部山から、ジネカ森まで探検、田堰沢に迷い込みリタイアー。
H18年6月櫛ケ峯から黄瀬沼付近探検。時間切れタイアー。
H19年、膝不調で、探検なし。
H20年5月松森付近探検、雪がなくなり、リタイアー。
H21年4月、ジネカ森付近探検。SKIのシュプールについて行き
大幌内牧場から、トラバース・ルート?で迷いリタイアー。

70才も過ぎてしまったため、パートナーを探したが、いない。
東京の友人に声を掛けたが見つからない。

年々歳を取るので、あせり。

クロカンSKIの腕は上げていたので、自身は深めていた。
H21年クロカン指導員にも合格した。

4月、大館市在住の隆志氏57歳・・・・国体山岳役員、山SKIの
超ベテランが見つかった。

H21/4/24 晴天の日、決行。しかも新雪10cm。絶好の好天と輝く雪。

予定は、御鼻部山から、睡蓮沼へ向かう予定だったが、前夜の降雪で、
滝ノ沢ゲートが、朝9時までクローズ。
やむなく、睡蓮沼へ迂回。
そのようなわけで、睡蓮沼を9時5分出発になってしまった。
いけるところまでの予定だったが、黄瀬沼まで、一服もなく、駒ケ峯斜面を駆登った。2時間で黄瀬谷地着。
まだ時間はたっぷり。二人の「息」もぴったり。

ここで「腹」を決めて、前進決断した。

来年もまた、このルートにはいってみる。「はまって」しまった。
八甲田山から十和田湖へのブナや青森とど松は限りない魅力だ。

夏は、100kmマラソンで鍛錬して、再度雪の国に入ろう。

大岳環状ルートに比べて何倍ものスケールだ。


写真:5万の地形図をもとに、作成した、「まいルート・マップ」

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八甲田山・睡蓮沼から十和田湖・御鼻部山へSKIで縦走(6)

2009-06-20 08:15:52 | Weblog

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13:20 袖ケ谷地 着。
ここから御鼻部山までは「探検」してあるので、ルートはわかる。
とは言うもののまだ先は長い。4kmはある。
この谷地は窪地のためまったく周囲の遠景が見えない。

目標が見えないため、コンパスと高度計をみて、進む方向を決める。
国体山岳役員の、隆志氏の判断と管理者の判断が一致。
右90度に方向をかえて南にすすむ。

登り斜面の美しいブナの森林を進む。しこしこと快調に登る。

ジネカ森の高地で突然櫛ガ峯が見えた。

写真:櫛ケ峯

ジネカ森ピーク下をトラバース。
ここまで来れば、もう安心。尾根部のため、見通しが良い。

14:00 SL938ピークに到着。

おにぎりをぱくつく時間がやっととれた。空腹に、おにぎりが一挙に流れ込む。
また、力が湧きあがってきた。疲労からか、少し腹痛。
南に大幌内牧場、御鼻部山、北に櫛ケ峯が見えて、気持ちが良い。
陽がかげり始めた。

写真:ジネカ森SL954m

写真:ジネカ森付近からの乗鞍岳

 

ジネカ森南のSL938mピークから、急斜面を大幌内牧場目指して、滑り降りる。
またもやブナの森林帯に入り、見通しが悪くなる。ひたすら南を目指し、尾根から
外れないように進む。
御鼻部山ピークから1km北の地点の国道に出なければならない。

写真:櫛ガ峯、駒ケ峯が遠くに広がる。
この景色は、4月の一瞬しか見ることができない。



1時間歩いても、まだ目標が見えない。
やや登りのブナ森をひたすら行く。
疲労が出始めた。すでに6時間も歩き続けている。
西側に、急斜面があるので、その境目の平坦地を進む。

最後の少しきつい登りが続くと、やっと「探検」でみなれた、ブナがでてきた。
国道カーブミラー地点に、ピンポイントで到着。

15:29 カーブミラー地点着。

6時間24分、ひたすら滑り歩いた。
まだ陽は高い。ビバークせずに約18km踏破。やりました。

さて、ここから先はどうする。携帯電話は、通じない。
歩くしかない。通話可能区域の滝の沢まで約8kmある。

写真:国道のカーブミラー



15:40出発

国道を歩いたり、道路よこの雪の上を滑ったりしながら、
もくもくと距離を稼ぐ。腹痛はおさまった。やれやれ。

去年十和田湖一週(50km)ランのときに走ったので、
道路状況はわかってはいる。
クロカンSKIは軽いとはいえ、こたえてきた。

17:15 滝ノ沢着。

8kmを1時間35分であるいた。
SKIと歩きで合計8時間10分、約25km。

大館市の友人に迎えを依頼。
日没に近い。シャツを全部着たが寒い。
ビールを飲んだら余計に寒い。
暗くなり、寒さがきつい。気温5℃。
ビバークせずに済んだのは、ラッキーだった。
18:40に迎え到着


 

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八甲田山・睡蓮沼から十和田湖・御鼻部山へSKIで縦走(5)

2009-06-11 07:35:27 | Weblog

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SL1162mの松森から枯木沼への急斜面を「一気」に下った・・・と行きたかったが、
ツアー用の短いクロカンSKIでは、不安定で、プルーク・ボーゲンで、キックターン
しながら、下った。

爽快感は少なかったが、明るいブナ林は気持ちが良い。

このシーズンは無論枯木沼は、雪の下。北東に乗鞍岳が迫ってくるように、
そびえている。

地図に西8度に傾いた、磁北線を入れてきたのは、大正解だ。
国体山岳役員の隆志氏はさすが・・・・。

12:13  枯木沼着  休憩少々

やっとおにぎりにありつけた。ここから先は、「未知」の世界。
ビバーク準備はしてきたものの、明るいうちに
御鼻部山に到着するにこしたことはない。
4月とはいえ、SL1000mの世界の夜は氷点下になる。

12:38 大谷地南端着

写真:大谷地南端から、御鼻部山方面。目標が見えなくなってきた。
隆志氏の、シールSKIは、平地でスースーと良く滑る。すぐ置いていかれる。

写真:大谷地南端から、櫛ケ峯、駒ケ峯方面を振り返る。
たった5kmぐらい来ただけなのにずいぶん遠くに見える。



西にある田堰沢に迷い込みたくないので早めに東側のこめつが樹林帯にはいる。
密林のため目標が見えない、不安がつのる。

樹林帯のため、沢らしい雪のくぼみをいくつも渡る。
そのうちに、ブナ林に入った。
周囲の高地がまったく見えず、不安はつづく。延々とブナ林をすすむ。


SL866の前谷地にでたかったが、西側を通過してしまったらしい。

13:20頃 SL864の袖ケ谷地着。

周囲の高地がまったくみえないので、袖ケ谷地と推定。

東向きに進んでいたので、ジネカ森方面は、右に90度曲がり、真南を目指さねばならない。

パートナーの隆志氏のリードで、ピークからピークを目指して来たが、
平坦地が多くピークから外れてしまった。

だが、袖ケ谷地はH18年に、「探検」で来たことがある。不安からやや開放された。
ジネカ森は見えないが、ブナ林のたたずまいは、記憶にある。

あと5kmぐらいだ、何とか明るいうちに、安全地帯に到着できそうだ。



 

写真:SL850mの長く続いたブナ林。まったくの原始林だ。
しかも、他の樹種がほとんどない。西日が差し、気持ちの良い、ブナはやしだ。
もう一度ここに来てみたい。

 

 

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八甲田山・睡蓮沼から十和田湖・御鼻部山へSKIで縦走(4)

2009-06-05 22:05:33 | Weblog

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睡蓮沼を9:05に出発。
駒ケ峯の登り口(にせ駒)を10:30に通過。
一般SKIツアータイムよりかなり早い。

新雪10cmなので、クロカンワックスは、快調に「効いて」いる。

11:05黄瀬谷地着

パートナーの隆志氏も、山SKIシールでぐんぐん飛ばす。休憩なし。
駒から、黄瀬谷地まで35分。

新雪に輝く櫛ケ峯と、どっしりと横に広がってみえる駒ケ峯が優美だ。

黄瀬谷地の広々とした、雪原が、まことに気持ちが良い。
この雪原に来ただけでもこのSKIツアーの価値がある。

11:20(SL1162m)松森着
青森トド松の樹林帯を進む。
ここから真南に松森(SL1162m)を目指す。少し開けたブナ林にでたら、ピークが見えた。

11:38急斜面上部

このピークから5分もゆるい下りを進むと、かなり急斜面が開ける。
枯木沼への斜面だ。眺望がよく、御鼻部やま、ジネカ森がくっきりみえる。
ここからは、「未知」の世界。
不安もあるが、これから踏み込む「未知」の雪の世界にワクワクする。

と思ったら、急に空腹。

隆志氏からやっと、少し休もうか・・・・と声がっかった。背後にそびえる
乗鞍岳を見ながら、大おにぎり2個を急いでハフハフと、噛み流し込む。
旨い・・・・。やっとパワーがよみがえった。
本当は、ビールが飲みたい、だが、時間がない・・・、あきらめ。
先を急ぐ。

枯木沼へのざくざく雪の急斜面、不安定なクロカンSKIでは、パラレル・ターンはできない。
もどかしいが、プルークボーゲンで下るしかない。
隆志氏は、山SKIなので、ススーットいってしまった。

写真:11:38
SL1150mの急斜面上部から、御鼻部山、ジネカ森がよく見える。
右下の雪原は「大谷地」
左奥の雪原は、大幌内牧場。

ここからが、長く遠いい。眺望のない、樹林が3時間も続く・・・・。

 

 

 

 

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八甲田山・睡蓮沼から十和田湖・御鼻部山へSKIで縦走(4)

2009-06-05 20:48:30 | Weblog

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駒ケ峯の登り口(にせ駒)を10:30に通過。
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新雪10cmなので、クロカンワックスは、快調に「効いて」いる。

11:05黄瀬谷地着

パートナーの隆志氏も、山SKIシールでぐんぐん飛ばす。休憩なし。
駒から、黄瀬谷地まで35分。

新雪に輝く櫛ケ峯と、どっしりと横に広がってみえる駒ケ峯が優美だ。

黄瀬谷地の広々とした、雪原が、まことに気持ちが良い。
この雪原に来ただけでもこのSKIツアーの価値がある。

11:20(SL1162m)松森着
青森トド松の樹林帯を進む。
ここから真南に松森(SL1162m)を目指す。少し開けたブナ林にでたら、ピークが見えた。

11:38急斜面上部

このピークから5分もゆるい下りを進むと、かなり急斜面が開ける。
枯木沼への斜面だ。眺望がよく、御鼻部やま、ジネカ森がくっきりみえる。
ここからは、「未知」の世界。
不安もあるが、これから踏み込む「未知」の雪の世界にワクワクする。

と思ったら、急に空腹。

隆志氏からやっと、少し休もうか・・・・と声がっかった。背後にそびえる
乗鞍岳を見ながら、大おにぎり2個を急いでハフハフと、噛み流し込む。
旨い・・・・。やっとパワーがよみがえった。
本当は、ビールが飲みたい、だが、時間がない・・・、あきらめ。
先を急ぐ。

枯木沼へのざくざく雪の急斜面、不安定なクロカンSKIでは、パラレル・ターンはできない。
もどかしいが、プルークボーゲンで下るしかない。
隆志氏は、山SKIなので、ススーットいってしまった。

写真:11:38
SL1150mの急斜面上部から、御鼻部山、ジネカ森がよく見える。
右下の雪原は「大谷地」
左奥の雪原は、大幌内牧場。

ここからが、長く遠いい。眺望のない、樹林が3時間も続く・・・・。

 

 

 

 

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