栃木県のTさんから、県展に出品しようとしたら、絵の制作意図を描く欄があって、どう書いたらいいでしょうかと質問を受けました。
へええ、栃木県では、そのようなことを書かせるのかと初めて知りました。
ちょっと、考えて見ると、おかしいなあと思います。
制作意図とは????
絵を描きだした動機でも書けということでしょうか?
確かに、絵は何かに感動して、描きたいと思ったから描いたので、その制作意図はあります。しかし、それは、絵を見て分からなければならないわけで、作者は何に感動して描いたのかがわからないなら、それは失敗作ということになります。
言葉で説明して分かるなら、絵に描く必要はなくなります。絵でなければ描けないから絵に描くのでしょう。それは、視覚の問題だからです。
「夕焼けが綺麗だなあ」と言って満足し、その画家の感じた綺麗さがその言葉で100パーセント伝わるなら、それで終わりでいいのです。しかし、綺麗と言っても、どのように綺麗だったのか、それは絵に描かなければ分からないから描くのではないでしょうか。私が感動した夕焼けはこのようでしたと百聞は一見にしかずと言いますが、そのことです。
ーーーー
まあ、思いつくまま、批判的に書きましたが、一応私なりにアドバイスをしました。
Tさんの場合は、このブログをご覧頂いている方はお分かり頂けると思いますが、靴をテーマにした絵です。
だから、制作意図は、靴に魅力を感じて描きましたということになります。
今回の場合は、私が靴も絵の主役にするのにいいですよとアドバイスしたから、そのようになったので、靴を描きたいというより、靴を主役に置いて構成した絵画です。
絵画制作が先にあって、何を描こうかなという展開で、靴を描くことにしたのです。
理想を言えば、(生活の一場面である)物置の前を通ったら、靴が散らかっていて、それが面白いと感じたので、絵に描いてみようと思いました。というのが、とても綺麗な制作動機でしょう。しかし、現実は違うのです。
また、靴という物に特別の愛着があって、中学の陸上部時代を思い出したとか言えば、尤もらしい理由になるでしょう。もし、そのようなことがあれば、書いてくださいと話しました。
また、私ならということで、
1、水彩画で、油絵に負けない密度のある作品を作りたいと思った。
2、技法的には、形を正確に写実的に描くように心がけ、明暗表現を通じて、物の材質感を出そうと心がけた。
3、構成的には、靴が主役になるように設定して、靴を引き立てるための脇役を考えて、配置し、バランスとリズムを考えた構成をした。
というようなことを書くでしょう。とアドバイスしました。
そういうことは、私に言わせると、見ればわかることなので、それをわざわざ説明を加えることは、何を意味するのか?ちょっと解せません。
また、絵の背景にあるメッセージのようなものなら、それは言葉で言わないと分からない場合あるので、必要なこともありますが、それは、題名で補えば良いことで、多くの言葉はいらないはずです。
そんなことを思います。
へええ、栃木県では、そのようなことを書かせるのかと初めて知りました。
ちょっと、考えて見ると、おかしいなあと思います。
制作意図とは????
絵を描きだした動機でも書けということでしょうか?
確かに、絵は何かに感動して、描きたいと思ったから描いたので、その制作意図はあります。しかし、それは、絵を見て分からなければならないわけで、作者は何に感動して描いたのかがわからないなら、それは失敗作ということになります。
言葉で説明して分かるなら、絵に描く必要はなくなります。絵でなければ描けないから絵に描くのでしょう。それは、視覚の問題だからです。
「夕焼けが綺麗だなあ」と言って満足し、その画家の感じた綺麗さがその言葉で100パーセント伝わるなら、それで終わりでいいのです。しかし、綺麗と言っても、どのように綺麗だったのか、それは絵に描かなければ分からないから描くのではないでしょうか。私が感動した夕焼けはこのようでしたと百聞は一見にしかずと言いますが、そのことです。
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まあ、思いつくまま、批判的に書きましたが、一応私なりにアドバイスをしました。
Tさんの場合は、このブログをご覧頂いている方はお分かり頂けると思いますが、靴をテーマにした絵です。
だから、制作意図は、靴に魅力を感じて描きましたということになります。
今回の場合は、私が靴も絵の主役にするのにいいですよとアドバイスしたから、そのようになったので、靴を描きたいというより、靴を主役に置いて構成した絵画です。
絵画制作が先にあって、何を描こうかなという展開で、靴を描くことにしたのです。
理想を言えば、(生活の一場面である)物置の前を通ったら、靴が散らかっていて、それが面白いと感じたので、絵に描いてみようと思いました。というのが、とても綺麗な制作動機でしょう。しかし、現実は違うのです。
また、靴という物に特別の愛着があって、中学の陸上部時代を思い出したとか言えば、尤もらしい理由になるでしょう。もし、そのようなことがあれば、書いてくださいと話しました。
また、私ならということで、
1、水彩画で、油絵に負けない密度のある作品を作りたいと思った。
2、技法的には、形を正確に写実的に描くように心がけ、明暗表現を通じて、物の材質感を出そうと心がけた。
3、構成的には、靴が主役になるように設定して、靴を引き立てるための脇役を考えて、配置し、バランスとリズムを考えた構成をした。
というようなことを書くでしょう。とアドバイスしました。
そういうことは、私に言わせると、見ればわかることなので、それをわざわざ説明を加えることは、何を意味するのか?ちょっと解せません。
また、絵の背景にあるメッセージのようなものなら、それは言葉で言わないと分からない場合あるので、必要なこともありますが、それは、題名で補えば良いことで、多くの言葉はいらないはずです。
そんなことを思います。