イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

わざわざ遠回り、公園を通って食料品の買い出し!感染拡大措置の習慣がすっかり根付いたイギリスの春

2020年04月21日 09時00分00秒 | 気になる出来事、社会情勢


ストックポート日報に何回もでてきたうちのすぐ近所の広大な公園、ブラモル・パークBramhall Park です。


一番最初の写真はこの広大な庭園の持ち主だった貴族の邸宅、ブラモル・ホール Bramol Hall。
通常は一般公開されているのですがロックダウン下の現在もちろん閉鎖中です。

日曜日に、本当に久しぶりに散歩がてら...いや、運動ですね...通りました。




カモのヒナが生まれるころではないかと期待したのですが、見かけませんでした。
この日はカモの数もなんだか少なかったような...?


ロックダウン下のイギリスで政府が公認している1日30分以内の運動のための外出のいい口実です。
コンビニへの買い物(これも公認の外出理由です)も兼ねています。



実はもっと近くにコンビニがあるのですがわざわざ遠回りして、公園をとおって、公園を出たところにある大きなラウンドアバウト沿いにある、めったに行かない別のコンビニに行ってみたのでした。

天気がよかったものですから。




以前、ラウンドアバウトについて詳しく説明した記事と、そう、水深2m近くまで冠水した深い谷底にあるラウンドアバウトです。

このコンビニも床上浸水しました。
よかったら、リンクをあけてみてください。☟

冠水の小雨の降るその翌日、泥水をかぶった庭園ののどかな風景、床上浸水に見舞われた商店の後始末ほか


異常気象の影響か、異例の大雨!昨日目撃した近所の一大事!

イギリスが世界に誇るラウンドアバウト、交通渋滞の緩和のカギか?


棚はスカスカ......。


それでも目当ての必需品(食パンと牛乳)と息子にたのまれたスナック菓子を買って、またブラモルパークに戻り、池の裏側を通って家に帰りました。
実は行きかえりで40分ぐらい外出してました...!
規則違反!



イギリスの国家を挙げてのロックダウン開始の一週間前から「自主隔離」を始めたはずの私たちがこんなに出歩いていてだいじょうぶなのか、と心配してくださる方もあるでしょう。
感染したら重症化する可能性が高い免疫力が低いらしい夫のために私も週に2日のケアホームのパートの仕事をやめて、安全とわかっている場所以外の必要最小限度の外出は極力控えていたはずなのに....
(息子の学校もいっせい閉鎖になる数日前に担当の先生が、奥さんに既往症があるとかで出勤をやめたため、登校しないまま2年制のコースを修了してしまいました。イギリスには卒業式はありません)

じつは、国を挙げてのロックダウンが始まってから、外に出る危険度がグーンと減ったように思えるのです!
そう思っている人は他にもいると思います。

NHS(国家保健サービス)を崩壊から守るため、NHS職員の果敢な努力に報いるためもあり(と多くの報道機関に言われているのですが)外出先で出会うあらゆる人々が厳格にソーシャルディスタンシング(人と人の距離を2mあける)を実行しています。

決してギスギスした感じではなく、人と行きあうとちょっと大げさなぐらい後ろにさがって道をあけあう、店では入場制限に従う、立つ位置を守って並ぶ、など新しい習慣がすっかり生活の一部として根付いているのです。

そのわりにはイギリスではマスクの着用は、定着していません。
医療関係者にマスクを含む感染防護用品がいきわたっていないという深刻なニュースを毎日見続けているので、ただ散歩するだけのためにオンラインで注文までして着けることにためらう人も多いと思います。

バスや電車の利用者も減っています。

通勤などで本当に必要な人以外、利用を控えているからです。
そうのためか、自転車に乗っている人をロックダウン以後、実によく見かけるようになりました。

久しぶりに自宅近くのコンビニより遠くに足をのばして発見しました!走っている人も確実に増えているはずです。


もともとブラモルパークはランナーにとって人気スポットだったのですが、通常の週末の3倍はランナーを見かけました。
ランニングウエアのような伸縮性の高いスポーツウエアを着ている走っていない人もたくさんいました。

「ロックダウン中なのにフラフラ出歩いてるんじゃなくて、ほら、健康維持のためにちゃんと運動しているんですよ!」という主張のためとか?
(走ってたけど途中で疲れてダラダラ歩きに切り替えただけかもしれませんね)

スポーツジムが閉鎖されたこともロックダウン中にランナーの数が増えた大きな理由かもしれません。

昨日から、ロックダウンがコロナウィルスの感染拡大阻止に効果をあげたヨーロッパのいくつかの国ではロックダウン緩和に踏み切り始めました。
学校が開校、営業できる店の種類を増やす、公園を開放などなど国によって緩める事項は違うようです。

それでもヨーロッパの(多くの)国ではすっかり定着したソーシャルディスタンシングの習慣はすべての国で、おそらくコロナウィルスのワクチン
が開発され、普及にこぎつけられるまでは続くということです。

通常ならイースター休暇明けの、学校の春学期(学年度の最終学期)が始まるはずの月曜日だったはずなのですが感染者数が増え続けているイギリスではまだ開校のめどが立っていません。


上の写真は、うちの子供たち2人が通った公立統合学校の裏門です。
閉鎖された扉にラミネート加工されたハートのバンティングがかかっていました。
学校閉鎖になる前に児童が手作りしたのでしょうか、NHSと繰り返し書かれています。

新緑の木々と...


盛りを終えた花木と...


冬木立が...


同時に見られるイギリスの一番美しい季節です。

観光シーズン真っただ中、本来なら観光産業にとって書き入れ時なはずです。
「経済的損失」が深く思いやられます。





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