イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

リスボンのカップヌードルと天皇陛下即位の礼のつながり、壮大なこじつけ

2019年10月28日 09時00分00秒 | シブい!日本語表記、日本関係なら何でもクール!
シブい!日本語表記カテゴリー、番外編です。



バンザイ・ヌードル、リスボンの、滞在したホテルの斜め前の遅くまであいている食品店で見つけました。買わずに写真を撮っただけ。

さて、話題が古くて恐縮です。天皇陛下の即位の礼
(しかも写真もずいぶん前に行ったリスボン旅行のもの...)

BBCの海外ニュースでみて驚きました。即位はもう4月ごろに終わっていたと思っていたものですから。

天皇皇后両陛下の立つ何とかいう台の幕が開けられたところ(夫は、パペット・シアターみたいだと大喜び)。
声明文を読み上げる陛下(最初のほんの一瞬)。
万歳三唱をリードするアベ首相と、唱和する官僚。
国賓席でとなりの国賓と談笑するチャールズ皇太子(ほんの一瞬)。
礼砲。
....のおなじ切り貼り映像(3分ぐらい)がニュースのたびに放映されました。
ブレクジットのニュースを憑りつかれたように見たがる夫がニュースチャンネルをよくつけているので何回も見てしまいました。

「天皇の長寿を祈願するフレーズ」といった解説付きで万歳三唱シーンをちゃんと3回の唱和付きで見せてくれたのが日本人の私を居心地悪くしました。

戦争体験のある方はもっと複雑な気持ちだったのではないでしょうか。

私たち戦後生まれの世代も大戦末期に追い詰められた日本兵が「天皇陛下バンザーイ」と叫んで自決するシーンを映画やドラマで見て知っていますし....



それよりも、燕尾服着用の紳士然とした中年の男が「バンザーイ」と両手を突き上げて叫ぶ場面が王朝装束の人たちがぞろぞろ居並ぶ「荘厳」で厳粛な雰囲気を思いっきりぶち壊した感が否めないのですが。

ほんとうに伝統儀式の一部なのでしょうか。

バンザーイといえば合格発表、当選確実の立候補者の事務所からの中継、宝くじで特賞が当たった人...などの場面が思い浮かぶのは平和の証(?)。
ね、俗っぽいですよね?

「天皇陛下」が頭につけば太平洋戦争の暗い記憶にさか戻り....

夫は「日本人がバンザーイするところを初めて見た」と無邪気に喜んでいました。
単なる海外の奇習と映ったようです(面倒くさいのでバンザーイにまつわる複雑な背景の説明は省きました)

即位式の映像は日本国外の人にとってはちょっとしたエンターテインメントです。

あ、多くの日本人にとってもそうですよね。

平成の即位の礼のテレビ中継を日本で見たはずなのですが「天皇陛下バンザーイ」場面があったかどうか覚えていません。

天皇制とか昭和天皇の戦争責任に関して強い主張があるわけではないのですが、自分なりの意見があります。
それでも同じ世代で、家族思いの気さくな方らしい徳仁天皇陛下には親しみを感じています。

夫が勝手に思い浮かべたイギリス伝統のパペット・シアター puppet theatre (人形芝居)



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5 コメント

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夫婦喧嘩は存在しない (浅井洋)
2019-10-31 04:21:45
江里さま
 お調べ 頂き ありがとうございます

何となく 思っただけで 丁寧に調べるのを

止めてしまう 悪いクセがありまして

助かります

返信する
調べました (江里)
2019-10-31 03:09:04
今やっと調べました。浅井さんやkakowakaさんのおっしゃるように、明治時代の大日本帝国憲法発布の時に、イギリスのGod Save the Queen! やフランスのVive la France! のような国体をたたえる掛け声として取り入れられた、とウィッキピーディアに書かれていました!中国の皇帝の長寿祈願の「万歳(まんさい)」をその時初めてバンザイと読んだのだとも書いてありました。それはともかく、英語で勝ち目のない絶望的な取り組みをbanzai attack という、なんて聞いたことのない知識も仕入れました。
そんな表現、イギリスでは現在ぜんぜん使いませんよ。たぶんイギリス軍は南方で大戦末期の日本軍と対戦したことがほとんどないのでアメリカ経由の(しかも今も通じる言い回しかどうかもも不明)言葉じゃないかと思うのですが、それでもやっぱり世界中で中継される即位式にバンザーイは不穏当だったんじゃないかと思えてなりません。
大戦時を知っている連合国軍側にはバンザイ=天皇崇拝する絶望した日本兵っていうイメージがどこかにあるハズです。
まあ、ポルトガルのポットヌードルのイメージは気楽で楽しそうですが...
返信する
夫婦喧嘩は存在しない (浅井洋)
2019-10-29 17:42:34
江里様
 万歳は 平民が 皇族に 敬意を表す「声をかける」でも良いですが 時に 発する言葉として
明治ごろ考えだされたと するのが 良いのでは と 勝手に思ってます
日本の教育ですから 権威を用いて
由(よ)らしむべし 知らしむべからず なのではないかと思います
 僕はTVを殆ど見ないので 不正確ですが
皇族の方々は貴族であって 平民ではないので
万歳を受ける事は あっても
万歳をしてないのでは と 勝手に思ってます 
返信する
カーテン付きの箱 (江里)
2019-10-28 20:15:34
マジックショーとはよく言った。kakowakaさんのお母さん、すき!
私は試着室で着替え終わったところ店員が「いかがですかー」とカーテンを開けて見に来たところを思い浮かべました。記事に書いたんだけど投稿する前に削除しました。たぶん見る人によって感じ方はいろいろでしょうから。「人形芝居みたい」という感想は、夫が言ったのを聞いただけですがたぶんイギリス人一般が思うだろう乾燥なのでわざわざ書きました。
やっぱりヘンですよね。
バンザイはヘンでは片づけられない。
返信する
Unknown (kakowaka)
2019-10-28 13:00:29
見ましたか〜。
あの長ったらしい儀式、割愛されて報道されたんですね。
実際は、30分くらいで終わる儀式だったみたい。
燕尾服の安倍さんがバンザイしましたが、あれは、たしかにちょっと違和感ありました。
平安の昔からあったかどうかは知りません。
そもそも、昔は大砲なんかないし、明治期に作られた作法じゃないですかねぇ。
戦争体験者の母は、それより、マジックショーみたいに、カーテン開けて登場するシーンの方が、芝居がかってて嫌だと言ってました。
私は、儀式中、全く音楽がなく、しずか〜なのが、なんとも気になりましたが。
返信する

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