イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

えぐさで購買欲に訴えるイギリス伝統のケーキのハロウィーン版、一流メーカー品でパッケージデザインのこの品のなさ!わざとです。

2018年10月18日 08時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
近所のコンビニで夫が食後のデザートに買ってきた「ケーキ」。


子供っぽい!

私が一連のミスター・キップリング社製ケーキのハロウィーンバージョンを買ってきてストックポート日報 用に写真を撮っていたことから「こんなのがあるのは知らなかっただろう?」という挑戦のようです。
(取材協力のつもりかもしれません)

ビスケットとケーキの名門、イギリスを代表する製菓会社のひとつで、工場のひとつがストックポートにあるマクビティ―ズ社 MacBity's の ダイジェスティブ・ビーストリィ・ベークス Digestive Beastly Bakes 

beastly というのは「いやな、ぞっとする、ゲー」というような意味の形容詞です。

えぐいパッケージのデザインが子供心をそそります。でも、これを見て食べたくなる大人がどれだけいるのだろう。私は食べましたが。

魔女が魔法の秘薬を製造する大なべ(コードロン)の中の青い薄気味悪い液体の中でタコの脚と得体のしれないニコニコ生物が煮えています。
(タコは私の好物ですが!イギリス人の子供たちにとってはわくわくするようなキモチワルイものなのでしょう)

でんでんむし、クモ、カメレオン、コウモリの翼、それと赤い玉はドラゴンの眼球のつもりでしょうか?
とにかくそういう気持ち悪い(いかにも魔女が好みそうな)いきものがごちゃごちゃ溶け込んだケーキだと言いたいのでしょう!
わかりました。気持ち悪いです。



細かく砕いたおなじみ、マクビティーズ社製のダイジェスティブ・ビスケットがバターで固められて 「チョコレートケーキのもと」 と混ぜて焼かれている、「トレイ・べーク tray bake 」に分類されるケーキです。

トレイ・べークは、金属のトレイに平たく伸ばした材料をオーブンで焼き、四角く切り分ける膨らまないタイプのふるくからあるイギリス伝統のケーキの製法です。

これのどこががハロウィーンバージョンなのか?というとごちゃごちゃ薄気味悪い材料が混ぜ込んでありそうな断面、でしょうか。
チョコレート層にまぶした紫と黄色の砂糖粒も毒々しくてブキミです。

見ての通りの、子供とイギリス人一般が喜びそうな甘くてくどい味でした。
二切れ食べてしまえるサイズですが、くどいので ひときれでやめておけば充分満足、苦いコーヒーによく合います。

これがおなじみダイジェスティヴ・ビスケット digestive biscuit。


チーズケーキのケース(土台)にも細かく砕いてバターで固めたダイジェスティブ・ビスケットが使われています。

以前に詳しく調べて書いた、マクビティーズ社製のダイジェスティブ・ビスケットについて書いた記事のリンクです☟。

消化を助ける!そんなわけない。かつては健康食、今ではイギリスのお茶請けビスケットの筆頭、その名も霊験あらたかな、ダイジェスティブ・ビスケット


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