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イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

人に愛された強い記憶のある愛情深いネコたち、手放されるようになった事情はいろいろ

2024年11月29日 20時38分34秒 | うちのネコ、よそのネコ

ストックポート【ネコ】週報です。

毎週恒例の、ネコ保護施設でまた「ネコに話しかける」ボランティアをしました。

住宅地の裏側に広大な牧草地が広がるド田舎のただなかにあるストップフォード・キャット・レスキュー Stopford Cat Rescue というチャリティ団体の、ネコ保護施設です。

ダイヤル式のカギを開けていつもの時間に入った私を、人懐こいネコたちがわらわらと迎えてくれました。

運営する女性には会いませんでした。自宅の飼いネコを獣医にみせるために夕方まで来られなかったためです。

今回長く膝にのってくれたのは薄いジンジャー色の華奢で小ぶりな体つきのメスのマーヤです。

やわらかい毛並みが心地よく、いつまでも撫でていたくなります。「いい気持ちスポット」にヒットしてからは「もっとそこを集中的に掻いてほしい」と身体を私の手に押し付けて要求します。

胸に白星があるため「黒白ネコ」に分類される貫禄のある黒ネコ、ハリーも膝にのってきました。ハリーがおりたらまたマーヤが乗ってきました。私はネコの人気者...というより人間にかまってもらえるのがみな、よほど嬉しいのでしょう。

どちらも、もと飼いネコです。

華奢で目がぱっちり、子ネコのように可愛らしく、人懐こいマーヤに貰い手が見つからないのが不思議です。

以前にも書きましたが獣医の診察/治療費の高騰が大きな原因で、イヌやネコを飼い始める人が圧倒的に減っています。飼えなくなったネコを引き取ってほしいという問い合わせは現在、断らざるを得ません。

もとの飼い主にもマーヤを手放さざるを得ない事情があったようです。

さすがに、30分も外の「ネコに話しかけ椅子」に座り続けると足先とお尻が冷えてきました。

熱効率がめちゃくちゃ悪い、木の板造りの屋内に移動。電気式のパネルヒーターが2台、全開で稼働していてけっこう暖かいのですが...座るところがなくしかも臭い...!

臭いのはネコでも「キャット・リッター(ネコ用トイレ砂)」でもなく、いつでも食べられるように多めに出しっぱなしになっているキャットフードです。

ちょっとのあいだ黙ってスマートフォンを見ていると、いっしょに入ってきたマーヤが私の顔の高さに上がって来て「スマホなんか見てないで私にかまって」と頭の後ろでスマートフォンを持った手をグイグイ押しはじめました。

「はいはい、ごめんね」と言ってスマートフォンをしまうと「もういい」と言って床暖房の効いた自分の寝床に戻ってしまいました。

膝の上には上がってこないものの、私が「ネコに話しかけ椅子」に座ると必ず出てきてとなりに座るのが、高齢と腎臓病でもうあまり長くないというコーニッシュです。コーニッシュ・ウェイという道路で行き倒れになっていたところを保護されました。

毛づくろいをしなくなった病気や高齢のネコにつきものの、ゴワゴワとフェルト状に固まった毛が痛々しいです。

 

 

もう1匹、局地的ゴワゴワ毛のマーサです。

マーヤと同様、小柄で目がクリっとしたバーディーも人懐っこい、もと飼いネコです。

飼いネコとして斡旋できる人懐っこいネコが人間に対する信頼を失わないよう、あるいは神経質なネコを膝のりネコにしたてあげ、もらわれた先で「ネコの仕事」を遂行できるようにボランティアがかわるがわるやって来て「話しかける」この施設の仕組みはとても有意義です。

それにしても、こんなにかわいいネコたちを手放さざるを得ない事情とは何でしょう。

かわいいネコ(あるいはイヌ)を飼ってみたものの、飼育にかかる経費を軽視していた、ペットが病気になったり事故になったりすれば思わぬ獣医費がかかります。失業したり病気になったりで経済的に困窮したり、家を失いペット禁止の賃貸住宅に移ることになったり、動物アレルギーの人と同居することになったりと本当にやむを得ない事情があるのでしょう。

仕事が忙しくなって、子供が世話をめんどくさがるようになって、単に飽きた...等、身勝手な理由もあるでしょう。

もちろん飼い主が高齢で亡くなったり介護施設に入って飼えなくなったりのケースも多いです。

この施設の「飼いネコ候補」はー度はカーペットが敷かれた暖かい部屋のソファーやベッドに寝そべって、飼い主とテレビを見た経験があるはずです。

それがこんな(とっ散らかった物置のような)場所に他の大勢のネコと置いておかれることになるなんて、ネコたちの気持ちを考えるとせつなくなります。元の飼い主の事情なんてネコには理解できません。

運営女性やボランティアが、ネコの幸福のためにいくら手を尽くしても暖かい家庭の雰囲気を味合わせてやるのは無理があります。

子供たちの遊び相手にいいだろう、老後の寂しさを紛らわせてくれるだろう、かわいくて癒しになるだろう...という理由でペットを飼おうと思っている人たちはちょっと落ち着いて考えてほしいものです。このイヌやネコを死ぬまで幸せに暮らさせてやれるか、を。

70歳以上の元気な高齢の方には10歳以上の、貰い手が限られている落ち着いた老ネコがおススメです。保護施設がていねいに相性の相談に乗ってくれます!!

この保護施設のある場所は、農地登録された土地なので物置小屋のような仮小屋しか建てられません。水道も引けません。そのため、お手洗いはとなりの農家の納屋まで、借りに行かなくてはなりません。

となりの農家の庭には2羽ニワトリがいます。時々塀を超えて脱走する保護ネコ(生涯保護ネコ)マーシャが私についてきました。

こちらから近寄ったり触ろうとしたりすると...噛むそうです。

 

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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犬と暮らす日々 (浅井)
2024-11-30 10:18:05
広島に あった
  猫 ショップの内1軒が 閉店しました 
   あそこにいた猫は 何処へ 
    行ったのでしょうね
 耳に切目のある 去勢した猫は
  公園で 僕達に 「食べ物 無いの?」と
    寄ってきます 
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