イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

定番レシピの緑の野菜がブツブツ入った不思議なケーキ、さっぱりした甘みが魅力のクージェット・ローフ、やっぱりクージェットの味がする

2021年09月01日 07時26分45秒 | 英国のお菓子とデザート
クージェット courgette。



数年前まで知りませんでした、日本ではズッキーニというそうですね。

私が日本にいた30年前には見たこともきいたこともありませんでした。
私がめったにお料理をしなかったから知らなかっただけかもしれませんが。(少なくとも一般的ではなかったように思います)
ズッキーニはアメリカ英語、英国ではもっぱらフランス語のクージェットとして知られています。
「ズッキーニ」と言ってもほとんどの人には通じません。

クージェットがたっぷり入った クージェット・ローフ Cougette loaf を焼きました。
おろした野菜をケーキに混ぜるアイデアはキャロット・ケーキでおなじみですが、クージェット・ケーキ/ローフも驚くほど人気の定番ケーキレシピでした。



(出来上がり写真を撮る前にはしっこを夫に食べられてしまいました...好評でした)

2本をチーズおろしで粗くおろしてケーキだねに混ぜたら...


濃いみどりのボコボコがかなり気持ち悪いですね。

高級スーパーマーケット、ウェイトローズ Waitorose でもらってきたレシピ・カードを見て作りました。


「食べてみたい」と思った方のために、和訳して転載します。
(レシピカードの写真にあるレモン風味のアイシングは夫がきらいなので省略しました)

まず材料;
•薄い茶色の砂糖 125g
•クルミ50g(高温のオーブンで5分ほどローストして粗く砕いておきます。乾煎りしてもいいかもしれません)
•卵3個
•サンフラワー・オイル(サラダ油)125ml
•クージェット(=ズッキーニ)2本(粗くおろしておきます)
•小麦粉225g
•シナモン ティースプーン1杯
•ベーキングパウダー ティースプーン1杯
•重曹 ティースプーン半杯
•塩 ティースプーン半杯

バターではなく、かなりの量のサラダ油を使うのに驚きましたが、簡単に軽く混ざりました。
英国の多くのケーキレシピは セルフ‐ライジング・フラワー self- raising flour というベーキングパウダーがすでに規定の割合で混ぜてある小麦粉が指定されているのに、このレシピには普通の小麦粉 plain flour が使われています。

卵と砂糖と油をよく混ぜて、クルミとクージェットをくわえます。
別のボウルであらかじめよく混ぜた小麦粉とその他の材料をくわえます。

ローフ型に入れて、充分に熱したオーブンで170℃で1時間から1時間15分焼いて出来上がり。



甘みがさっぱりで、口当たりもしっとり、なかなかおいしいのですが...
これと言って特徴のないはずのクージェットの青っぽい味がケーキに入れるとな~んとなく強調されています。

クージェットが大っ嫌いな娘にこっそり食べさせようとしたのですが、夫が「クージェット・ローフだ」と暴露しました。
切り口にのぞく緑のブツブツを見て拒絶しています。

キュウリやガーキンGherkin(酢漬けにする小さくてコリコリしたキュウリの一種)は大好きなのに、クージェットの水気の足りない「フカフカ / スカスカした」口当たりがきらいなのだそうです。

スパゲッティのトマトソースに彩りを添えるために私はクージェットをよく使います。
輪切りにして表面をオリーブオイルでこんがり焼けば、中の「フカフカ」がおいしく感じられます。
(ソースに混ぜると娘が強烈に嫌がるので別々に調理して食卓でトッピングして食べていますが)

ケーキに入れると「フカフカ」な口当たりは完全消滅です。
何とか娘を説得させて食べさせるつもりです!

ちなみに、日本で習ったアメリカ英語の egg plant (ナス)も英国ではほぼ完全に通じません。
英国では ナスをオーベルジーヌ aubergine といいます。







コメント (1)
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