マンチェスター博物館の、小さな特別展、Extinction or survival (絶滅か否か)に立ち寄って、私の好きなドードーを見つけました。
復刻再現モデルです。
どうどうとした、ニセモノ展示。
実物は、骨、脚など体の部分がオックスフォード大学の資料室などにわずかに残るのみだとか。
1681年に最後の個体の死亡が確認されています。
唯ーの生息地、モーリシャス島をポルトガル人が発見してからたったの80年あまりあとのことです。
続いて上陸、入植してきたオランダ人、イギリス人によって乱獲され、彼らが持ち込んだイヌ、ネコ、ブタ、ネズミにも捕食され、あっけなく絶滅。
世界各地の絶滅動物や絶滅の危機に瀕した動物の剥製や骨格が展示され、人間が地球上の生態系に及ぼした影響をふりかえる、考えさせられる展示でした。
ドードーは現在、「絶滅種の動物の代表例」と認識されています。
あまり、注目を集めていないこのパネルの私に与えた衝撃ははかり知れない・・・
飛びのいてはなれたところから写真を撮りました。ガラス・ケースの中に見たくないゴキブリの標本があったものですから。
イギリスに住んでてよかったと思うことのひとつにゴキブリを見ないことがあげられます。
ああ、久しぶりに見ちゃった・・・博物館で。
しばらく胸の動悸がおさまりませんでした。
私はムカデも毛の生えたクモも、ゲジゲジも平気ですが、ゴキブリだけは我慢できません。
見学者に、ゴキブリと、ブラウン・ラット(黄土色のドブネズミみたいなネズミ)とせこい蚊みたいな虫(ちゃんと見ませんでした!!)の生存も認めて守るべきだと考えるか問いかける展示です。・・・そんなこと聞いてどうする?
どれも人類のためにならないものの代表として選抜されたらしいです。ブラウン・ラットはペストを世界中に伝播させたおそるべき害獣です。
黄色い箱の中に入っている白いプラスチックのディスクを賛成か反対かの透明な筒の投票箱に入れて、賛否両論の数比べをする趣旨でした。
「ゴキブリとブラウン・ラットとせこい蚊みたいな虫の生存も認めて守るべきだ」と考える人のほうが絶滅させてもかまわない人よりわずかに数で勝っています。
う~ん、多くの動物を絶滅においやった自分勝手な人類のおろかさを見せつける展示を見た後で、「ゴキブリ、死すべし」とはいいにくいような・・・私は断固として言いましたが。
ゴキブリとブラウン・ラットとせこい蚊みたいな虫の悪行について短い説明文がありましたが読む余裕はありません。
ゴキブリの前に立つだけで細かく脚がふるえます。
たぶんせこい蚊みたいな虫も恐ろしい病原菌を媒介する、とかそんなことじゃないかと思われます。
それほど害をおよぼしているわけではないゴキブリは、存在自体が許せません。
箱の底にひとつだけ残っていた投票ディスクをつかんで 「NO」の投票箱に投げ込んでその場を離れました。
絶滅するならしてもらっても、いっこうにかまいません、ゴキブリ。
・・・しそうにないですね。
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