1914年から100年もの月日が流れてまた悲劇の再現か?サラエボでオーストリア皇太子暗殺にその端を発した第一次世界大戦。また1891年、露ニコライ皇太子(当時)暗殺未遂事件、大津事件も警官による犯行だった。
大使は国家元首の代理人(日本国憲法でも国務大臣と同様に天皇陛下が任命する)と言う立場であり、戦時中でさえその身辺が保護される。国家元首(首相の場合もある)、外務大臣、各国の全権委任大使(当該地区)には宣戦布告の権限がある、それを制限している国もあるが。その大使を殺害した以上、これは唯ではすまない。文章は後でも良い、彼らが宣戦布告を行なえば「戦争開始になる」のが国際法の基本。
NATOもテロ行為に加担し辛いし、そもそも露とは事を構えたくない。プーチン大統領がどの様に判断するかである。
読売新聞 12/20(火) 1:55配信
【カイロ=本間圭一】ロイター通信によると、トルコの首都アンカラで19日、ロシアのアンドレイ・カルロフ駐トルコ大使が、トルコの警察官に銃撃された。 ロシア外務省は、同大使が死亡したと確認した。 同大使は訪問先のアンカラ市内のギャラリーで銃撃された。
警察官は銃を発射する際、「アレッポを忘れるな」などと叫んだという。
アレッポはシリア北部の重要都市で、ロシアが支援するアサド政権軍が制圧した。このためシリア情勢を巡るロシアへの反発が大使襲撃の背景にある模様だ。
基本、これで黙っていてはプーチン大統領の露国内での基盤が揺らぐ。一番平和的解決方法は小競り合いでも行い、結果賠償をトルコから露が貰い受ける以外事ここまできたらないであろうと思うが犯人が警官だったと言う事でトルコが折れるか。ボスポラス海峡の自由航行権(軍艦の航行の届出なしや潜水艦の浮上航行無し等)は露は最低でも要求すると思われる。これはトルコにとり軍事戦略的に非常に不利となるが全面戦争より遥かに被害が小さい。トルコが我慢できるか?
それができなければトルコVS露の全面戦争が始まる。露は早々と「『テロ行為』を非難」している。これではNATO(当然米も含む)も動き難い。現状露に「報復」の正当性がある。これを否定すると自国にも「テロの嵐」が起きる可能性が大きくなる。当然NATO諸国はこれを望まないであろう。またNATOはキリスト教国の集まりでありほぼ唯一のムスリム加盟国がトルコと言う現状。
ニュース記事読んだら、もうエルドアンとプーチンが電話会談した上でテロリスト潰すで一致してるんだな。露土関係は前進しそう。との書込みが本当であれば最悪の事態は避けられそうである。
プーチン大統領の訪日時の遅刻も「テロ」の情報が入っていたのではと今さながらに思う。「プーチン大統領を含む『露要人』にテロの可能性が大」と言うような情報がCBP(旧KGB)辺りに入っていたのではないか?そう考えるとプーチン大統領の遅刻癖もなんとなく理解できる。KGB出身のプーチン大統領は「お花畑」的行動は行なわないようだ。
ここはトルコが全面的に悪い、犯人が警官だったということは日本の大津事件の時のように露に全面謝罪しかない。戦争回避はそれしかない。上記の書込みが本当ならば、さすがはエルドアン・トルコ大統領と思える。しかしエルドアン・トルコ大統領もトルコ国内の不平分子の暴発に益々苦労することが予測される。
歴史は繰り返すと言うが、今回の事件本当にサラエボ事件と大津事件とを併せたような事件である。前回はサラエボ事件が第一次世界大戦の引き金となったが、今回は回避できるか?プーチン大統領次第である。 【モスクワ時事】トルコの首都アンカラでロシア大使が銃撃され、死亡した事件を受け、ロシアのプーチン大統領は19日、「テロとの戦いの強化」を表明した。 大統領は事件を「シリア和平を失敗させる企図で行われた」と指摘。 「(中略)」 2016年12月20日08時10分 http://www.jiji.com/sp/article?k=2016122000124&g=int 報復の大儀は露にある。しかしプーチン大統領もそこまで愚かではない、国内の反対勢力(メドジェーネフ派)の粛清の後だった事が幸いしたのか?お花畑ではこの局面を乗り越えられない。エルドアン・トルコ大統領のプーチン大統領との早速の電話会談の効果も大きい。しかし、露vsトルコの戦闘が回避されたかは定かではない。戦争なりトルコの謝罪なり外交的セレモニーが必要である。
そして今度は、米トルコ大使館襲撃か、どうなっているのか? DAILY SABAH – Verified account @DailySabah BREAKING ― A gunman tried to enter the US Embassy in Ankara, police neutralised the attacker and took him into custody https://mobile.twitter.com/DailySabah/status/811021456586969088この事件から本当に第三次世界大戦の火種が世界中に転がっていることが解る。