社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

悲しき学閥

2012-10-10 00:26:24 | 社会常識と教育

 日本の学界には悲しき性がある。ノーベル賞の受賞者の大半が外国の大学や研究所に席を置く。組織が硬直化して新たな現象や理論に対応できないのだ。これは戦前からそうだった。トランジスタはどうだった、トランジスタは発明したのは東北の研究者だったが日本国内では「そんなバカな」と言って相手にされなかった。戦後直ちにGHQが「八木アンテナはどこだ」と接収にきたが日本人の多くが「八木アンテナ」を知らなかった。八木アンテナこそ、日本の航空攻撃を撃破したレーダー用アンテナだった。しかし日本では学会が認めないため日の目をみることがなかった。このように日本の学界は硬直していた?いや現在も同様である。

 現象のデータは揃っている、何をどうすればどうなるかまでは実験で分っている。しかし、それが理論で納得されないと認められない、これこそが日本の学界だ。これではアインシュタインは絶対日本の学界から現れない。相対性理が理解できたのは当初世界で3人と言われていたからだ。日本の学会が新の理論を認めるにはノーベル賞をとるか、海外の学会で発表し評価されるかしかない。既成概念を撃ち破れないからだ。

例えば「気」、東京電機大学の佐々木教授が長年研究されているが「『気』と呼ぶから眉唾になる。名称を変えるべきだ」と。「何らかの微弱な力(電気なのか磁気なのか不明)が左巻きに掌から出ていることは実験からも確かである、これを調べるのが科学である」と。

 発電や除染の技術もいいものが沢山あるが、新しい技術だと日本では学会が認めない。学会が認めなければ国も予算を付けようがない。ここに大きな問題がある。学会とは主に東大学閥で構成される。しかしノーベル賞の受賞者は京大が圧倒的に多い。学会も実績主義の改革が必要だ。「ひまわりでの除染」の提言を行った学者は責任を取るべきであり、学会から去るべきだ。学会が認めるまで待つ余裕が除染に関してあるのか?実験で結果が出ているものを採用する「決断」が行政に必要だ。まあ「決断」が官僚にとって一番苦手なものだから、政治家が「決断」すべきことなのだろう。行政の責任回避のための学会となっている状況では画期的な新発明は日の目を見ないであろう。

 官僚機構の学閥と学会の学閥が癒着し過ぎている。その証拠にノーベル賞受賞者が多い京大より東大に研究費が多い。これは福沢諭吉の学問のススメにある様に「世のための学問ではなく学問のための学問ではいけない」とあるがまさにイケナイ状況になっている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする