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詩心とは「正義の闘魂」の異名なり㊦

2021年11月23日 | 妙法

〈ストーリーズ 師弟が紡ぐ広布史〉第14回 詩心とは「正義の闘魂」の異名なり㊦ 2021年11月23日

 インド・チェンナイの創価池田女子大学に、600人の詩人・学術者らが集まった。
 2011年12月17日、国際詩人団体「世界詩歌協会」が、池田大作先生の「桂冠詩人」称号の受章から30周年を祝賀する集いを開いた。パドマナーバン会長(当時)は、開幕を告げる挨拶で、高らかに宣言した。
 「池田博士の詩は、まさに、あらゆる障壁を乗り越え、世界の民衆詩人として、民衆の心に平和を広めているのです」
 祝賀の集いでは71人が登壇し、7時間にもわたって、先生の詩業をたたえる詩が詠まれていった。
 1981年、世界芸術文化アカデミーが池田先生に「桂冠詩人」の称号授与を決定した時、同アカデミーの事務総長を務めていた、インドの詩人・スリニバス博士。世界詩歌協会の創立者でもある。2年前の79年7月、先生と博士は初の出会いを刻む。
 この時、先生は英文詩集『わが心の詩』を贈った。博士は日本からインドへの帰路、詩集を何度も何度も読み返した。「全身に恍惚にも似た感動が走り抜けるのを覚えた」からである。以来、先生を「エベレストの頂点に立つ詩人」と最大にたたえた。
 池田先生への博士の深い尊敬は「桂冠詩人」、さらに「世界桂冠詩人」「世界民衆詩人」と、各称号の授与に結実していった。

池田先生の「桂冠詩人」の称号授与から30周年を祝賀する集い(2011年12月17日、インドの創価池田女子大学で)
池田先生の「桂冠詩人」の称号授与から30周年を祝賀する集い(2011年12月17日、インドの創価池田女子大学で)

 恩師・戸田城聖先生と池田先生との運命的な出会いを彩ったのも、詩歌である。
 1947年8月14日、池田先生は小学校時代の同級生に誘われ、座談会に参加。この時、戸田先生は「立正安国論」の講義を行った。終了後、池田先生は戸田先生に「正しい人生とは」「本当の愛国者とは」などと質問した。
 その一つ一つに、恩師は明快に答えた。池田先生はその場で、感謝の思いを即興詩に託した。
 戸田先生はペンを執ったまま、詩想を巡らせることがあった。同志を励ますため、折に触れて和歌や句を詠んだ。事業が苦境の時や、広布の激戦の時に、池田先生へ詩歌を贈った。
 「恩師の詩をいただくたび、私は誓った。恩師の一切を継ぐ志ならば――いつの日か恩師のように、詩歌で励ましを友に贈ることもまた、私に課せられた使命であろう」
 「詩歌を綴る時、私の思いは、自身の喜び、楽しみはともかく、まず『いかに友を励ませるか』――この一点にあった」
 世界の指導者・識者への献詩、全国・全世界の同志への詩など、池田先生がこれまでに詠んできた詩は約600編。ある友は先生に、こう尋ねた。
 「なぜ、これほど多くの詩を詠むことができるのですか」
 先生は応じた。
 「特別なことは何もありません。その人をなんとか励ましてあげたい。前向きに力強く生きてほしい、という思いです。その思いで贈り続けてきた結果です」

小説『新・人間革命』の挿絵から。1947年8月14日、初めて参加した座談会で戸田城聖に質問する山本伸一(内田健一郎画)
小説『新・人間革命』の挿絵から。1947年8月14日、初めて参加した座談会で戸田城聖に質問する山本伸一(内田健一郎画)

 池田先生が「桂冠詩人」の称号を受章した1981年は、第1次宗門事件を経て、本格的な反転攻勢が開始された年である。その激励行は四国から始まった。
 先生は四国を「詩国」とたたえ、「私が詩心という精神の剣をひっさげ、新たな闘争を開始した国」と述懐している。この「新たな闘争」の中で、誕生した学会歌が「紅の歌」であった。
 81年11月10日、先生は、四国研修道場で行われた香川の記念幹部会で、高らかに宣言した。
 「もう一度、私が指揮を執らせていただきます」
 「私の心を知ってくださる方は、一緒に戦ってください!」
 師の“闘争宣言”に、いち早く反応したのが四国男子部だった。翌11日の夜、彼らは“自分たちの心意気を歌にしよう”との思いで一つになった。
 12日の夜に、先生と四国青年部の代表との懇談会が決まっていた。あと1日しかない。彼らは夜通しで作詞に没頭した。
 「黎明の歌」と名付けた歌詞が、懇談会の直前に完成した。その歌詞を受け取ると、先生は「君たちのために、私が手伝おう」と目を通し始めた。
 第一声は「いい言葉を寄せ集めた感じだな」。その通りだった。作詞に携わったメンバーが、それぞれ好きな言葉を出し合って作った歌詞だった。
 先生は続けた。「1行目が勝負だよ。太陽が、ぱっと広がるような出だしでなくてはいけない」。冒頭の「ああ黎明の」を「ああ紅の」と書き換えた。そして、1番から3番までの歌詞に、一通りの直しを入れた。
 さらに、「まだまだ考えます」と歌詞を持ち帰ると、その日の夜遅くまで推敲を重ねた。13日も、諸行事の合間を縫って、歌詞の一語一語に魂を込めていった。
 「紅の歌」が完成したのは14日。推敲は二十数回にも及んだ。香峯子夫人は「あなたが青年におっしゃりたいことが、すべて入っていますね」と。
 今も全国の友を鼓舞してやまない「紅の歌」は、「桂冠詩人」の受章が決定した後、先生が初めて作詞した学会歌となった。

高知の久礼湾を黄金の朝日が照らす。40年前の11月、池田先生は四国で「紅の歌」を作成。一番の冒頭の歌詞「ああ紅の 朝明けて」について、「太陽のごとき青年が、広布の檜舞台に躍り出るんだ」と
高知の久礼湾を黄金の朝日が照らす。40年前の11月、池田先生は四国で「紅の歌」を作成。一番の冒頭の歌詞「ああ紅の 朝明けて」について、「太陽のごとき青年が、広布の檜舞台に躍り出るんだ」と

 四国で民衆凱歌の叙事詩を綴った1カ月後、池田先生は大分へ向かった。到着した81年12月8日の夜、先生は青年部との懇談の場で語った。
 「学会は一切を青年に託してきた」「青年に何か書き贈りたい」
 2日後の10日、先生は大分平和会館の管理者室で女性部(当時、婦人部)の友と懇談した。語らいを終えると、先生は「よし、やろう!」と詩の口述を始めた。
 この日の午後7時、大分県青年部幹部会が予定されていた。詩は、その幹部会で発表されるものだった。5人の青年部員が必死に書き取った。
 「桂冠詩人」として、先生が最初に長編詩の詩作を行った場は、管理者室である。この事実は、黙々と広布に尽くす人をサーチライトを当てるようにして見つけ、励ましを送ってきた、先生の透徹した信念を映し出していよう。
 真剣勝負の口述が続いたが、県の代表メンバーとの懇談が控えていた。先生が懇談会場へ向かうと、青年たちは急いで詩の清書を進めた。
 夕方、先生は会館へ戻るやいなや、すさまじい気迫で「原稿はどうなった」と。青年部幹部会の参加者が集まり、すでに会場はいっぱいになっていた。会合の開始時刻が1時間早められた。
 先生はすぐに推敲に入った。半分余りが変更になった原稿もあった。直しの口述が終わった時には、すでに幹部会は始まっていた。
 先生は幹部会で、完成したばかりの長編詩「青年よ 21世紀の広布の山を登れ」について語った。
 「この“21世紀への指標”は私の決意であり、真心です。この場を借りて、全国の青年部に、21世紀に向けて広布遂行の“責任”“お願い”“託する”という意義を込めさせていただきます」
 青年への思いが凝縮した長編詩は、第1次宗門事件の嵐を突き抜け、学会が新たな飛躍を開始しようとする時に誕生した。
 「真の詩心」とは――先生は記した。「正義の闘魂の異名」と。

全国・全世界の友に希望を、勇気を届けるため、ペンを執る。池田先生がこれまでに詠んだ長編詩は約600編。その7割は、70歳を超えてから紡(つむ)がれたものである
全国・全世界の友に希望を、勇気を届けるため、ペンを執る。池田先生がこれまでに詠んだ長編詩は約600編。その7割は、70歳を超えてから紡(つむ)がれたものである

 詩心は「正義の闘魂」――池田先生と語らいを重ねた識者には、それを体現する詩人もいる。チアゴ・デ・メロ氏も、その一人だ。
 64年、祖国ブラジルで軍事クーデターが起こると、氏は投獄された。38歳の時である。著作は発禁処分に。自由を奪われた獄中で、氏は壁に刻まれた文字を見つけた。
 「闇は来るが、私は歌う。なぜなら必ず朝は来るからだ」
 その言葉は、氏が詠んだ詩の一節だった。自らの詩が絶望に沈む人の希望となっていた。それは、詩人にとって最大の名誉だった。
 その氏が92年、南米初の開催となった「自然との対話――池田大作写真展」の名誉実行委員に就いた。この時、「池田大作氏に捧ぐ――新生の光の苗木」との詩を詠み、先生の平和行動を称賛した。
 「あなたは/すでに勇敢に実践されてきた/知恵と忍耐とをもち/より良き世界をつくりゆくために/更にあなたは/人類の夜明けのビルを建設するため/休む間もなく/自らレンガを運び続けておられる」
 翌93年、先生と氏はリオデジャネイロで初の出会いを結ぶ。4年後の97年、今度は来日した氏が、聖教新聞本社(当時)に先生を訪ねた。対談の折、氏は「人間革命」の哲学に触れた時のことを振り返った。
 「詩人として、もはや感動することはないと思っていたのに、何十年ぶりの感動でした。池田会長は私を蘇生させた方です」
 先生は語った。
 「迫害の中で生まれたメロ先生の詩は、机上の作文ではありません。“魂の叫び”です」
 対談で両者の詩心は深く、強く響き合った。人類のために戦い続ける生命と生命の共鳴は、美しい友情の交響詩を奏でた。
  
 先生は長編詩「雑草」で詠んだ。
 「君の辛労を私はじっと見守ろう/君の躍々たる真実を私だけは讃えたい/その姿を 私の/生涯にわたる路線としたいのだ」
 この長編詩が発表されたのは、50年前の71年である。
 ただ友のために――半世紀以上にわたって、先生のこの思いは一貫して変わらない。その深い真心から発する魂の言葉は、私たちを励まし続ける。
 これまでも、そして、これからも。

池田先生とブラジルの詩人チアゴ・デ・メロ氏が初の出会いで、固い握手を交わす(1993年2月12日、リオデジャネイロ市のブラジル文化センターで)。この日、先生はブラジル文学アカデミーの「在外会員」就任式に臨み、「人間文明の希望の朝を」と題して記念講演を行った
池田先生とブラジルの詩人チアゴ・デ・メロ氏が初の出会いで、固い握手を交わす(1993年2月12日、リオデジャネイロ市のブラジル文化センターで)。この日、先生はブラジル文学アカデミーの「在外会員」就任式に臨み、「人間文明の希望の朝を」と題して記念講演を行った
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女性部の友へ

2021年11月21日 | 妙法

桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進〉第17回 女性部の友へ〈上〉2021年11月21日

 本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第17回は、「美しき『女性の世紀』の夜明け」(2002年)です。

「創価世界女性会館」が青空に映える(池田先生撮影、2018年6月、東京・信濃町で)。今月、池田先生は女性部の新出発を祝し、かつてつづった「栄光天使空(えいこうてんしのそら)」との書を贈った。自他共の幸福の輪を広げゆく姿をたたえて
「創価世界女性会館」が青空に映える(池田先生撮影、2018年6月、東京・信濃町で)。今月、池田先生は女性部の新出発を祝し、かつてつづった「栄光天使空(えいこうてんしのそら)」との書を贈った。自他共の幸福の輪を広げゆく姿をたたえて
愉快に勝ち進む「幸福博士」

 私の精神は
 生き生きと
 未来を見つめる。
 喜び勇んで
 燦々と輝く太陽と共に
 生まれた世界を愛する。
  
 今日も
 明るい力が漲り
 世界は
 こんなに広いのだ
 人生は
 こんなに愉快なのだと
 思いながら
 芳香が漂う幸福のために
 正義と平和のために
 私たちは凜々しく
 立ち上がったのだ。
  
 どこまでも
 目を凝らしながら
 大切な今日一日も
 私は
 私の使命と建設のために
 歩み抜いてゆくのだ。
  
 私は負けない。
 幸福とは
 まず負けないことだ。
 私の道は
 正しい幸福への道だ。
 そのために
 より高いものへと
 到達しゆく歩みだ。
  
 ◆◇◆
  
 「心こそ大切なれ」
 真実の幸福と勝利は
 貴女自身の胸中で
 決定されるのだ。
 この真実は
 未来永劫に変わらざる
 不朽の鉄則であるからだ。
  
 貴賤 貧富! 
 毀誉褒貶に囚われて
 自分で
 自分自身を蔑むのは
 最も愚である。
  
 今いる場所で
 自分自身に負けず
 勝ち抜き
 人と比べることなく
 自分自身の
 誇り高き使命の道を
 実直に戦い進む人が
 幸福者であり
 人間としての勝利者だ。
  
 ◆◇◆
  
 仏法では
 「女子は門をひらく」と
 説かれる。
 家庭にあっても
 職場にあっても
 地域にあっても
 社会にあっても
 世界にあっても
 一人の信念の女性が
 無量無辺の
 幸福の門を開き
 和楽の門を開き
 繁栄の門を開き
 希望の門を開き
 平和の門を開く。
  
 健康であれ!
 聡明であれ!
 絶対の幸福を築くために
 決して崩れることのなき
 大福運の境涯のために
 生命の法則たる
 因果の理法の仏法に
 生き抜くことだ。
 大仏法の信仰を
 行じゆくことだ。
  
 ◆◇◆
  
 何の報酬もなく
 そして
 何の褒賞もなく
 あまりにも健気に
 ある時は
 寒風の道を
 紅の頰を輝かせながら
 また ある時は
 熱風の道を
 銀の汗を流しながら
 歩みゆく貴女よ。
  
 御本仏 大聖人も
 最極の弟子よと
 いかばかり讃え
 衣で覆い包まれんことか。
 朝の光に照らされて
 他の誰人よりも
 尊き使命と人生を
 意義深く
 楽しみゆく貴女よ!
 そして
 日々 新鮮な魂で
 喜び舞いゆく貴女よ!
  
 悲しむこともなく
 負けることもなく
 今日も
 愉快に勝ち進む
 貴女の名は
 「幸福博士」だ。

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日蓮大聖人御書全集 新版

2021年11月20日 | 妙法

『日蓮大聖人御書全集 新版』 池田先生の序文2021年11月20日

  • 地球社会の平和と共生へ限りない価値創造の大光を

 11・18「創価学会創立記念日」に発刊された『日蓮大聖人御書全集 新版』。ここでは、監修した池田大作先生の「序」の全文を掲載する。

『日蓮大聖人御書全集 新版』
『日蓮大聖人御書全集 新版』

 我ら創価学会は、永遠に「御書根本」の大道を歩む。
 末法の御本仏・日蓮大聖人が一切衆生のために留め置いてくださった、この不滅の宝典を拝し、「慈折広宣流布」の大願を貫き果たしていくのである。
 御書根本なるゆえに、いかなる三障四魔三類の強敵にも屈せず、「賢者はよろこび」と、前進を止めない。
 御書根本なるゆえに、「桜梅桃李」の多様性を尊重し、互いに仏の如く敬いながら、「異体同心」の団結で万事を成ずる。
 御書根本なるゆえに、「生命の尊厳と平等」「民衆の幸福と安穏」そして「地球社会の平和と共生」へ、限りない価値創造の大光を放ちゆくのだ。

学会は永遠に「御書根本」

 立宗七百年を慶祝して、一九五二年(昭和二十七年)の四月二十八日に出版された創価学会版『日蓮大聖人御書全集』の「発刊の辞」で、第二代会長・戸田城聖先生は、冒頭に「諸法実相抄」の結文を引用された。
 「行学の二道をはげみ候べし。行学たえなば仏法はあるべからず。我もいたし、人をも教化候え。行学は信心よりおこるべく候。力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし」
 それは、大聖人の仰せ通りに、御書を学ぶことはもとより、何よりも行じ、語り、弘め抜いていくとの宣言にほかならなかった。
 実は、この御金言は、初代会長・牧口常三郎先生が御書(当時の霊艮閣版御書)に線を引かれ、身読され切った一節である。牧口先生は、戦時中の弾圧で投獄されても、家族に宛てられた手紙に「災難と云うても、大聖人様の九牛の一毛(=ほんのわずか)です」等と綴り、訊問でも毅然として、日蓮仏法は「人間の生活の最も価値のある無上最大の法」であると主張されている。
 法難の只中にあって、御聖訓の如く「師子王の心」で「不惜身命」「死身弘法」の鑑を残すと同時に、創価学会の伝統たる「信心即生活」「仏法即社会」の規範を確立されたのである。
 殉教の先師の後を継いだ恩師・戸田先生は、獄中で悟達した「我、地涌の菩薩なり」との大確信を燃え上がらせ、戦後の曠野に一人立って、妙法流布の大願の旗を掲げられた。
 そして、学会再建への試練を勝ち越えて、第二代会長に就任した先生が直ちに着手された事業こそ、まさしく御書全集の刊行であった。
 この御書を抱きしめながら、創価の師弟は一丸となって「行学の二道」に邁進し、悩み苦しむ庶民一人一人の心に「人間革命」と「宿命転換」への無限の希望と勇気の灯をともしてきたのである。
 とともに、「立正安国」の実現のため、民衆奉仕、社会貢献、平和創出の信念の人材群を育成し、各界へ澎湃と送り出してきた。
 二十世紀最高峰の歴史家アーノルド・J・トインビー博士は、「創価学会が遂げた驚異的な戦後の復興は、経済分野における日本国民の物質的成功に匹敵する精神的偉業であった」と評価してくださっている。
 この「精神的偉業」の原動力となった宝書こそ御書なのである。

仏法西還は創価の誉れ

 御書に展望された「仏法西還」さらに「一閻浮提広宣流布」の未来記を遂行してきたことは、創価の師弟の誉れである。
 御書の翻訳は世界十言語を超えた。今や日本はもとより世界五大州のいずこでも、老若男女が喜々として御書を研鑽し合い励まし合う光景が、日常茶飯となっている。
 文明も国籍も、人種も民族も、文化も言語も超えて広く拝読され、家庭で地域で社会で生き生きと行動に移され、良き世界市民の連帯が広がっているのだ。
 この事実こそ、日蓮仏法の普遍性と正統性を物語る一大実証と確信するものである。
 世界宗教に共通する特色の一つは、聖典を根幹とし、誇りとして、信仰の礎にしている点にあるからだ。
 「この貴重なる大経典が全東洋へ、全世界へ、と流布して行く事をひたすら祈念して止まぬものである」と、発刊に際して記された恩師の念願は、まさに現実のものとなった。
 先師と恩師が微笑み合われる会心の笑顔が、私の胸に迫ってならない。

遠来の同志にエールを送る池田先生(2010年3月、東京牧口記念会館で)。御書を根本とした人間主義の仏法哲理は地球全体に広がり、地涌の誓願に立った世界中の友が人間革命と社会貢献の人生を歩んでいる 
遠来の同志にエールを送る池田先生(2010年3月、東京牧口記念会館で)。御書を根本とした人間主義の仏法哲理は地球全体に広がり、地涌の誓願に立った世界中の友が人間革命と社会貢献の人生を歩んでいる 
常楽我浄の活路開く宝書

 御書は「希望と正義の経典」であり、「民衆の幸福の聖典」である。
 御書は「師弟の誓いの経典」であり、「青年の勝利の聖典」である。
 御書は「智慧と勇気の経典」であり、「地球民族の平和の聖典」である。
 御書を開けば、民衆を苦しめる一切の魔性を打ち破りゆく師子吼が轟いてくる。
 御書を繙けば、正しき人生を求める若人を包み導く、師の大慈悲の心音が伝わってくる。
 御書を拝せば、人類の生命が具えている宇宙大の可能性への自覚と信頼が込み上げてくる。
 一人の人間が、どれほど強く深く偉大になれるか。
 生命と生命は、どれほど温かく美しく結び合えるか。
 社会も国土も、どれほど賢く豊かに栄えさせていけるか。
 大聖人は、「十界互具」「一念三千」また「煩悩即菩提」「変毒為薬」さらに「自他不二」「依正不二」等々、甚深の法理に照らし、そして御自身の究極の「人の振る舞い」と門下一同の「仏法勝負」の現証の上から、尽きることのない激励を送ってくださっている。
 ゆえに、どんなに厳しい「生老病死」の苦に直面しても、御書に触れれば、「胸中の肉団」から元初の太陽が赫々と昇り、「冬は必ず春となる」との希望の指針のままに、「常楽我浄」へ蘇生の活路を開きゆけるのだ。

万年の未来へ不二の旅

 戸田先生が御書発刊を発願されてから七十年。先生は「発刊の辞」に「今後の補正に最善の努力を尽さんことを誓う」と綴られていた。
 奇しくも、日蓮大聖人の御聖誕八百年にして、竜の口の法難発迹顕本から七百五十周年の佳節を迎えた今この時に、万機が熟して、恩師との約束を果たし、御書の「新版」を刊行する運びとなったことは慶賀に堪えない。
 今回の「新版」にあたり、最優秀の英才が集った刊行委員会に、「正確さ」「読みやすさ」「学会の伝統」を踏まえた編集をお願いした。こまやかな心配りのおかげで、活字は大きく、振り仮名(ルビ)も多く、改行や句読点を増やし、漢字や仮名遣い等を現代表記に改めるなど、皆が一段と親しみやすい御書になった。
 また、御真筆や写本などの尊き学問的研究が大きく進んでいることから、確かな成果なども反映されている。そして、七十年前には未公開、未発見等であった御書も、新たに三十二編、収録することができた。
 将来、文献的研究について炯眼の学者による新しい成果が表れる可能性は十分にあるであろうし、期待してもいる。さらに新しい御遺文が発見されることもあるかもしれない。それらの採否については、従藍而青の後継に託したい。
  
 「一切衆生の平等」を謳い上げ、共生と調和、慈悲と寛容の哲学が説き明かされた御書は、人類全体を結び合い高めながら、戦乱・疫病・貧困、また自然災害、気候変動など地球的問題群に挑む「随縁真如の智」を引き出す無窮の宝庫といっても過言ではない。この一書とともに、「立正安国」「立正安世界」へ、「万年の外未来までも」、地涌の宝友が師弟誓願の不二の旅を歓喜踊躍して進みゆかれることを、私は心から願うものである。
 結びに、「新版」の発刊に尽力してくださった全ての皆様方に、満腔の感謝の意を表したい。
  
 二〇二一年五月三日
  恩師の会長就任満七十年の日に
   池田 大作 

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青年・飛躍の年

2021年11月20日 | 妙法

2022年の活動 テーマ 「青年・飛躍の年」2021年11月20日

2022年のテーマは「青年・飛躍の年」。創立100周年に向け、青年を先頭に、学会がさらに大きく飛躍する決意を込めて
2022年のテーマは「青年・飛躍の年」。創立100周年に向け、青年を先頭に、学会がさらに大きく飛躍する決意を込めて

 2030年・創価学会創立100周年への「勝負の10年」の第一歩を勝利で踏み出した2021年。明2022年は、さらに「大いなる広布の山」の登はんを目指して、人材の育成と広布の裾野の拡大に取り組む一年となる。
 コロナ禍の影響により孤立や分断が深まる社会にあって、「利他の精神」で心の絆を結び強めようと努める学会員一人一人の生き方は、創価学会への認識を確実に変化させつつある。その地道な触発の積み重ねが、やがては、さらなる地涌の陣列拡大への飛躍台となっていくにちがいない。
 また、個々の人生にあっても、難を乗り越え、魔と戦いながら信心を貫くことによって、はじめて自身の宿命を転換し、絶対的幸福境涯を開くことができるのであり、今の苦境は、そのまま人間革命への飛躍台でもある。
 新たな飛躍のために、何に力を入れ、どこを伸ばしていけばよいか。その開拓の最前線は「青年」をおいてほかにはない。
 2022年は、池田大作先生の入信75周年、「二月闘争」70周年、20世紀を代表する歴史家アーノルド・J・トインビー博士と池田先生との対談50周年の節目を迎えるとともに、「第2の七つの鐘」の4番目の鐘が打ち鳴らされる年となる。
 加えて、『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊、女性部の発足という新出発を受けて、創立100周年に向け、青年を先頭に、学会がさらに大きく飛躍する決意を込めて、2022年はテーマを「青年・飛躍の年」と掲げ、広宣流布の新展開を開始する一年にしていく。
 池田先生は「『新しい挑戦』『新しい自分になる』といっても、何か特別なことをやる必要はない」「大いなる飛躍のためには、基本がしっかりしていることが重要」であると指導された。さらに広宣流布の活動の基本は「『座談会』『教学の研鑽』『一対一の個人指導』である。これが牧口先生、戸田先生以来の学会の伝統であるからだ。この3本の柱が、強力に、忍耐強く、実践される限り、やがて時代を動かし、人道と正義の連帯を広げ、新しい平和の世界を創っていくことができる」と示されている。
 「座談会」「教学の研鑽」「一対一の個人指導」を次なる飛躍を期す最重要の3本柱と定め、その充実に総力を傾けてまいりたい。一方で、その他の諸会合や打ち合わせ、会議などは、リーダーが本当に必要な最小限のものを効果的かつ効率的に行うよう心掛け、その「会合革命」によって生み出された時間を、新たな人材の発掘・育成と新たな友好の拡大に充てて、飛躍への力を十二分に蓄えていきたい。
 御書には「夫れ木をうえ候には大風吹き候へどもつよきすけをかひぬれば・たうれず、本より生いて候木なれども根の弱きは・たうれぬ、甲斐無き者なれども・たすくる者強ければたうれず」(1468ページ)と仰せである。
 人間革命と立正安国の「根」を強く張る私たち一人一人には、助け、支えるべき、たくさんの友がいる。皆が、私たちを待っている。さあ、今までの自分を超える勇気の跳躍から、新たな勝利への飛躍を開始しようではないか。

1 私が飛躍!――青年の息吹で、対話を拡大

 「創価学会の一切の活動は、人間革命への飛躍台といってよい。弱い自分、怠惰な自分、途中で物事を投げ出してしまう自分、困難を避けようとする自分……。そうした自分自身に挑み、勝つための舞台として、学会の活動があるのだ。そして、その体験が、自らの生命を磨き、鍛え、強くするのである」
 (小説『新・人間革命』第22巻「潮流」の章)

 ○“10人の本当の友人づくり”へ、一人一人が近隣・地域・職場で信頼を広げ、日々の地道な友好拡大に取り組もう。遠方の親戚との交流にも力を入れるとともに、人脈を大切に、友情と仏縁を広げる対話拡大に挑戦しよう。
 ○青年を先頭に、皆で折伏・弘教に挑戦しよう。「モバイルSTB」「SOKAnet」、インスタグラムの学会公式チャンネルなどSNSも大いに活用しながら、特に青年層に向け、理解と共感を広げることに力を入れよう。
 ○聖教新聞の拡大に挑戦しよう。聖教拡大に挑戦するメンバーを増やしながら、「新規購読」「長期購読」を積極的に進め、「聖教電子版」も活用しよう。

2 わが地区が飛躍!――青年を励まし育て、人材を拡大

 「学会の組織に信心の血を、人間の真心を通わせるのは、家庭訪問、個人指導である。それがあるからこそ、創価学会は人間主義の組織として発展し続けてきた。一人ひとりを心から大切にし、親身になって、地道な対話と激励を重ねていく――それこそが、未来永遠に、個人も、組織も、新しい飛躍を遂げていく要諦にほかならない」(同第30巻〈下〉「誓願」の章)

 ○「新・人間革命」世代プロジェクトの柱である「青年部幹部会」を通しての青年の育成、家庭・地域・組織で協力しての未来部の育成を進めよう。家族での会合参加、家族での友好活動に積極的に取り組もう。
 ○ヤング白ゆり世代・池田華陽会への励ましに力を注ぎ、新しい人材を伸ばしていこう。
 ○多宝会の友が、生涯青年の心で、生き生きと拡大に挑戦できるよう励ましを送ろう。副役職のメンバーが張り合いをもって活躍できるよう配慮しながら、団結強き“総合力”で組織を強化しよう。
 ○地区こそ皆の「励ましの舞台」と定め、「励まし週間」をはじめとして「訪問・激励」「声掛け」に徹し、人材の水かさを増していこう。「功徳の体験」を語り合いながら、皆の新しい飛躍の場となるよう座談会を充実させよう。

3 飛躍の原動力!――御書、小説「新・人間革命」の研さん

 「山本伸一は、この教学運動の潮流を、さらに広げ、本格的な民衆仏法の時代を開き、『生命の世紀』を建設しようと心に誓っていた。(中略)広宣流布の新章節を迎えた学会が、さらに大飛躍を期すためには、これまで以上に、全同志が、御書を心肝に染めなければならないと考えた」
 (同第24巻「厳護」の章)

 ○『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊を機に、さらに御書を心肝に染め、「実践の教学」に挑戦しよう。破邪顕正の教宣活動も着実に進めよう。
 ○小説『新・人間革命』の熟読・研さんに取り組もう。訪問・激励や会合などで、自ら学んだ『新・人間革命』の一節を積極的に紹介・引用し、励ましを送ろう。
 ○「教学部任用試験(仏法入門)」への新しいメンバーや会友の挑戦を応援しよう。

2022年の年間主要行事

 《本部行事》
  
 ①「創価学会の日」記念行事
 5・3「創価学会の日」を記念する行事を、会館を使用して開催する。
  
 ②「創価学会創立記念日」の行事
 11・18「創価学会創立記念日」の行事を、会館を使用して開催する。
  
  
 《記念行事》
  
 以下の記念日に、意義をとどめて行事を開催する。
  
 1・26「SGI(創価学会インタナショナル)の日」
 3・16「広宣流布記念の日」
 4・2「第2代会長戸田城聖先生命日」
 5・19「創価学会常住御本尊記念日」
 7・3「第2代会長戸田城聖先生出獄記念日」
 8・24「第3代会長池田大作先生入信記念日」
 9・8「原水爆禁止宣言の日」
 10・2「世界平和の日」
 11・18「初代会長牧口常三郎先生命日」
  
  
 《各種行事》
  
 ①支部・地区総会
 「支部・地区総会」の開催の有無、開催期間、開催単位、内容等は、方面・県に一任する。
  
 ②教学試験・教学講座
 「教学部教授講座」「教学部任用試験(仏法入門)」を実施する予定。
  
  
 《勤行法要諸行事》
  
 例年通り、以下の行事を予定するが、状況によって開催方法を変更するなど工夫する。
  
 ①「日蓮大聖人御聖誕の日」を記念して、方面または県・分県の中心会館で勤行会を開催する。(2月16日)
  
 ②「立宗の日」を記念して、方面または県・分県の中心会館で勤行会を開催する。(4月28日)
  
 ③「竜の口の法難の日」の意義をとどめ、勤行会を開催する。(9月12日)
  
 ④「日蓮大聖人御入滅の日」に、滅不滅の意義から勤行会を開催する。(10月13日)
  
 ◇ 
  
 ⑤3月21日を中心に「春季彼岸勤行法要」、9月23日を中心に「秋季彼岸勤行法要」を県・分県の中心会館で実施する。(3月21日、9月23日)
  
 ⑥「諸精霊追善勤行法要」を県・分県の中心会館で実施する。(7月15日または8月15日)
  
 ⑦「世界平和祈念 戦没者追善勤行法要」を方面または県・分県の中心会館で実施する。(8月15日)
  
 ◇ 
  
 ⑧「成人の日」の記念の集いを県・分県の中心会館で開催する。(1月10日)
  
 ⑨「七五三」の記念勤行会を県・分県の中心会館で開催する。(11月15日)
  
 ※阪神・淡路大震災「『阪神ルネサンスの日』勤行会」を関西で会館を使用して開催する。(1月17日)
  
 ※東日本大震災「福光勤行会」を東北で会館を使用して開催する。(3月11日)
  
  
 《墓園での勤行法要》
  
 例年通り、以下の行事を予定するが、状況によって開催方法を変更するなど工夫する。
  
 ○全国の墓園・納骨堂では、「日蓮大聖人御入滅の日」である13日に、毎月、勤行法要を実施する。また、牧口常三郎先生の命日(18日)、戸田城聖先生の命日(2日)に勤行法要を行う。
  
 ○春季・秋季彼岸勤行法要を行うとともに、「諸精霊追善勤行法要」(7月15日または8月15日)を実施する。

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青年・飛躍の年

2021年11月20日 | 妙法

2022年の活動 テーマ 「青年・飛躍の年」2021年11月20日

2022年のテーマは「青年・飛躍の年」。創立100周年に向け、青年を先頭に、学会がさらに大きく飛躍する決意を込めて
2022年のテーマは「青年・飛躍の年」。創立100周年に向け、青年を先頭に、学会がさらに大きく飛躍する決意を込めて

 2030年・創価学会創立100周年への「勝負の10年」の第一歩を勝利で踏み出した2021年。明2022年は、さらに「大いなる広布の山」の登はんを目指して、人材の育成と広布の裾野の拡大に取り組む一年となる。
 コロナ禍の影響により孤立や分断が深まる社会にあって、「利他の精神」で心の絆を結び強めようと努める学会員一人一人の生き方は、創価学会への認識を確実に変化させつつある。その地道な触発の積み重ねが、やがては、さらなる地涌の陣列拡大への飛躍台となっていくにちがいない。
 また、個々の人生にあっても、難を乗り越え、魔と戦いながら信心を貫くことによって、はじめて自身の宿命を転換し、絶対的幸福境涯を開くことができるのであり、今の苦境は、そのまま人間革命への飛躍台でもある。
 新たな飛躍のために、何に力を入れ、どこを伸ばしていけばよいか。その開拓の最前線は「青年」をおいてほかにはない。
 2022年は、池田大作先生の入信75周年、「二月闘争」70周年、20世紀を代表する歴史家アーノルド・J・トインビー博士と池田先生との対談50周年の節目を迎えるとともに、「第2の七つの鐘」の4番目の鐘が打ち鳴らされる年となる。
 加えて、『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊、女性部の発足という新出発を受けて、創立100周年に向け、青年を先頭に、学会がさらに大きく飛躍する決意を込めて、2022年はテーマを「青年・飛躍の年」と掲げ、広宣流布の新展開を開始する一年にしていく。
 池田先生は「『新しい挑戦』『新しい自分になる』といっても、何か特別なことをやる必要はない」「大いなる飛躍のためには、基本がしっかりしていることが重要」であると指導された。さらに広宣流布の活動の基本は「『座談会』『教学の研鑽』『一対一の個人指導』である。これが牧口先生、戸田先生以来の学会の伝統であるからだ。この3本の柱が、強力に、忍耐強く、実践される限り、やがて時代を動かし、人道と正義の連帯を広げ、新しい平和の世界を創っていくことができる」と示されている。
 「座談会」「教学の研鑽」「一対一の個人指導」を次なる飛躍を期す最重要の3本柱と定め、その充実に総力を傾けてまいりたい。一方で、その他の諸会合や打ち合わせ、会議などは、リーダーが本当に必要な最小限のものを効果的かつ効率的に行うよう心掛け、その「会合革命」によって生み出された時間を、新たな人材の発掘・育成と新たな友好の拡大に充てて、飛躍への力を十二分に蓄えていきたい。
 御書には「夫れ木をうえ候には大風吹き候へどもつよきすけをかひぬれば・たうれず、本より生いて候木なれども根の弱きは・たうれぬ、甲斐無き者なれども・たすくる者強ければたうれず」(1468ページ)と仰せである。
 人間革命と立正安国の「根」を強く張る私たち一人一人には、助け、支えるべき、たくさんの友がいる。皆が、私たちを待っている。さあ、今までの自分を超える勇気の跳躍から、新たな勝利への飛躍を開始しようではないか。

1 私が飛躍!――青年の息吹で、対話を拡大

 「創価学会の一切の活動は、人間革命への飛躍台といってよい。弱い自分、怠惰な自分、途中で物事を投げ出してしまう自分、困難を避けようとする自分……。そうした自分自身に挑み、勝つための舞台として、学会の活動があるのだ。そして、その体験が、自らの生命を磨き、鍛え、強くするのである」
 (小説『新・人間革命』第22巻「潮流」の章)

 ○“10人の本当の友人づくり”へ、一人一人が近隣・地域・職場で信頼を広げ、日々の地道な友好拡大に取り組もう。遠方の親戚との交流にも力を入れるとともに、人脈を大切に、友情と仏縁を広げる対話拡大に挑戦しよう。
 ○青年を先頭に、皆で折伏・弘教に挑戦しよう。「モバイルSTB」「SOKAnet」、インスタグラムの学会公式チャンネルなどSNSも大いに活用しながら、特に青年層に向け、理解と共感を広げることに力を入れよう。
 ○聖教新聞の拡大に挑戦しよう。聖教拡大に挑戦するメンバーを増やしながら、「新規購読」「長期購読」を積極的に進め、「聖教電子版」も活用しよう。

2 わが地区が飛躍!――青年を励まし育て、人材を拡大

 「学会の組織に信心の血を、人間の真心を通わせるのは、家庭訪問、個人指導である。それがあるからこそ、創価学会は人間主義の組織として発展し続けてきた。一人ひとりを心から大切にし、親身になって、地道な対話と激励を重ねていく――それこそが、未来永遠に、個人も、組織も、新しい飛躍を遂げていく要諦にほかならない」(同第30巻〈下〉「誓願」の章)

 ○「新・人間革命」世代プロジェクトの柱である「青年部幹部会」を通しての青年の育成、家庭・地域・組織で協力しての未来部の育成を進めよう。家族での会合参加、家族での友好活動に積極的に取り組もう。
 ○ヤング白ゆり世代・池田華陽会への励ましに力を注ぎ、新しい人材を伸ばしていこう。
 ○多宝会の友が、生涯青年の心で、生き生きと拡大に挑戦できるよう励ましを送ろう。副役職のメンバーが張り合いをもって活躍できるよう配慮しながら、団結強き“総合力”で組織を強化しよう。
 ○地区こそ皆の「励ましの舞台」と定め、「励まし週間」をはじめとして「訪問・激励」「声掛け」に徹し、人材の水かさを増していこう。「功徳の体験」を語り合いながら、皆の新しい飛躍の場となるよう座談会を充実させよう。

3 飛躍の原動力!――御書、小説「新・人間革命」の研さん

 「山本伸一は、この教学運動の潮流を、さらに広げ、本格的な民衆仏法の時代を開き、『生命の世紀』を建設しようと心に誓っていた。(中略)広宣流布の新章節を迎えた学会が、さらに大飛躍を期すためには、これまで以上に、全同志が、御書を心肝に染めなければならないと考えた」
 (同第24巻「厳護」の章)

 ○『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊を機に、さらに御書を心肝に染め、「実践の教学」に挑戦しよう。破邪顕正の教宣活動も着実に進めよう。
 ○小説『新・人間革命』の熟読・研さんに取り組もう。訪問・激励や会合などで、自ら学んだ『新・人間革命』の一節を積極的に紹介・引用し、励ましを送ろう。
 ○「教学部任用試験(仏法入門)」への新しいメンバーや会友の挑戦を応援しよう。

2022年の年間主要行事

 《本部行事》
  
 ①「創価学会の日」記念行事
 5・3「創価学会の日」を記念する行事を、会館を使用して開催する。
  
 ②「創価学会創立記念日」の行事
 11・18「創価学会創立記念日」の行事を、会館を使用して開催する。
  
  
 《記念行事》
  
 以下の記念日に、意義をとどめて行事を開催する。
  
 1・26「SGI(創価学会インタナショナル)の日」
 3・16「広宣流布記念の日」
 4・2「第2代会長戸田城聖先生命日」
 5・19「創価学会常住御本尊記念日」
 7・3「第2代会長戸田城聖先生出獄記念日」
 8・24「第3代会長池田大作先生入信記念日」
 9・8「原水爆禁止宣言の日」
 10・2「世界平和の日」
 11・18「初代会長牧口常三郎先生命日」
  
  
 《各種行事》
  
 ①支部・地区総会
 「支部・地区総会」の開催の有無、開催期間、開催単位、内容等は、方面・県に一任する。
  
 ②教学試験・教学講座
 「教学部教授講座」「教学部任用試験(仏法入門)」を実施する予定。
  
  
 《勤行法要諸行事》
  
 例年通り、以下の行事を予定するが、状況によって開催方法を変更するなど工夫する。
  
 ①「日蓮大聖人御聖誕の日」を記念して、方面または県・分県の中心会館で勤行会を開催する。(2月16日)
  
 ②「立宗の日」を記念して、方面または県・分県の中心会館で勤行会を開催する。(4月28日)
  
 ③「竜の口の法難の日」の意義をとどめ、勤行会を開催する。(9月12日)
  
 ④「日蓮大聖人御入滅の日」に、滅不滅の意義から勤行会を開催する。(10月13日)
  
 ◇ 
  
 ⑤3月21日を中心に「春季彼岸勤行法要」、9月23日を中心に「秋季彼岸勤行法要」を県・分県の中心会館で実施する。(3月21日、9月23日)
  
 ⑥「諸精霊追善勤行法要」を県・分県の中心会館で実施する。(7月15日または8月15日)
  
 ⑦「世界平和祈念 戦没者追善勤行法要」を方面または県・分県の中心会館で実施する。(8月15日)
  
 ◇ 
  
 ⑧「成人の日」の記念の集いを県・分県の中心会館で開催する。(1月10日)
  
 ⑨「七五三」の記念勤行会を県・分県の中心会館で開催する。(11月15日)
  
 ※阪神・淡路大震災「『阪神ルネサンスの日』勤行会」を関西で会館を使用して開催する。(1月17日)
  
 ※東日本大震災「福光勤行会」を東北で会館を使用して開催する。(3月11日)
  
  
 《墓園での勤行法要》
  
 例年通り、以下の行事を予定するが、状況によって開催方法を変更するなど工夫する。
  
 ○全国の墓園・納骨堂では、「日蓮大聖人御入滅の日」である13日に、毎月、勤行法要を実施する。また、牧口常三郎先生の命日(18日)、戸田城聖先生の命日(2日)に勤行法要を行う。
  
 ○春季・秋季彼岸勤行法要を行うとともに、「諸精霊追善勤行法要」(7月15日または8月15日)を実施する。

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