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「世界を照らす太陽の仏法」に学ぶ>第1回 一家和楽の信心<上>

2020年06月06日 | 妙法

<紙上教学研さん 「世界を照らす太陽の仏法」に学ぶ>第1回 一家和楽の信心<上> 長谷川理事長  2020年6月6日

 会合自粛が続く今こそ、学会精神を心肝に染めよう――。新連載「紙上教学研さん『世界を照らす太陽の仏法』に学ぶ」では、「大白蓮華」に掲載された池田先生の「世界を照らす太陽の仏法」の中から、「創価学会 永遠の五指針」についての講義を学びます(各テーマごとに上下2回。合計10回連載)。最初は「一家和楽の信心」について、長谷川理事長と共に研さんします。(<下>は20日付に掲載の予定。先生の講義は『創価学会 永遠の五指針』から引用)

 

創価学会 永遠の五指針
一、一家和楽の信心
一、幸福をつかむ信心
一、難を乗り越える信心
一、健康長寿の信心
一、絶対勝利の信心

 

長谷川理事長
長谷川理事長
 
1 師が示された「全同志の目標」
 

 きょうは、創価学会初代会長・牧口常三郎先生の生誕149年の記念日です。今や学会は、世界平和と人々の幸福の実現を目指す、世界宗教となりました。牧口先生も、さぞお喜びのことと思います。
 学会では、牧口先生の獄死、戸田先生の事業の挫折、池田先生への不当な弾圧等、三代会長が迫害や苦難と戦いながら、全同志に、いかなる困難をも乗り越えて、希望の人生を生きていくことを教えてくださいました。
 「永遠の五指針」こそ、全ての人々の夢であり、目標です。その淵源について、池田先生はこう語ってくださっています。  
  
  
 ■ 池田先生の講義
 指針の淵源は、1957年(昭和32年)12月に遡ります。戸田先生は、75万世帯達成という生涯の願業をついに果たされました。その先生が、衰弱した体をおして、熟慮されていたことがあります。
 全同志を、一人ももれなく幸福に導くために、一人一人が目指すべき信心の在り方を、また、そもそも、何のための信心なのかを、明確に示し留めておこうとされたのです。
 そして、同月末の本部幹部会の席上、75万世帯の達成と共に、「学会の三指針」として発表されました。以来、一人一人が、この永遠の指針を深く胸に刻み、幾多の苦難や困難を乗り越えて前進してきたのです。
 時を経て2003年(平成15年)12月、私は、21世紀の広宣流布を展望し、新たに2項目の指針を加えることを提案しました。(『創価学会 永遠の五指針』9ページ~10ページ)
  
  ―◆―
  
 現在、新型コロナウイルスと全世界が闘っています。目に見えない敵との闘いであるからこそ、今こそ、「太陽の仏法」で闇を照らしていきたい。
 自然災害も含め、いつ何が起こるか分からない時代です。加えて、私たちの周りには、自身や家族の病、とりわけ子どもの病気、経済苦、家庭内暴力、幼児虐待、ひきこもりなど、さまざまな課題と戦っている方も多い。
 しかし、私たちの信心に“諦め”はありません。必ず宿命転換変毒為薬できる。「冬は必ず春となる」の勝利の信心です。
  

 
  

わが願いは、全学会員の勝利の人生――同志に励ましを送る池田先生ご夫妻(2003年12月、八王子市の東京牧口記念会館)。この本部幹部会の席上、池田先生は「学会の三指針」に新たに2項目を加えた「創価学会 永遠の五指針」を発表された
わが願いは、全学会員の勝利の人生――同志に励ましを送る池田先生ご夫妻(2003年12月、八王子市の東京牧口記念会館)。この本部幹部会の席上、池田先生は「学会の三指針」に新たに2項目を加えた「創価学会 永遠の五指針」を発表された
 
2 家庭は社会の繁栄の基盤

 それでは、先生の講義の第1回である「一家和楽の信心」をともどもに学んでまいりたいと思います。
  
  
 ■ 池田先生の講義
 家族は、日蓮仏法の信仰において、かけがえのないテーマです。ゆえに「一家和楽の信心」が一番目に掲げられているのです。
 戸田先生は、「社会の基盤は、家庭にある。そして、盤石な家庭を建設していく源泉は、一家和楽の信心である。それこそが、一家の幸せのためにも、社会の繁栄のためにも、不可欠な要件といってよい」と構想されていました。
 地域や社会の繁栄といっても、その基盤はどこまでも家族や家庭にある。家庭という最小単位において、一人一人が互いに尊重し、励まし合い、成長して、調和の世界を築いていくことが平和の起点です。
 「和楽」という、世界平和の縮図を実現するために、いかにあるべきか。
 第一は、自らが「家庭の太陽」となって、慈悲の陽光で皆を包むことです。
 第二は、親子、夫婦という家族の絆は、三世の宿縁であることを知って、互いに尊敬し合うことです。
 そして第三は、社会に貢献していくことと、その後継の流れを創り出すことです。(同11ページ~12ページ)
  
 ―◆―
  
 学会の草創期は、戦後で多くの庶民が苦しんでいる時代でした。その頃に入会したわが家にとって「一家和楽」は、夢のような世界です。母が学会に入ったのは、1951年(昭和26年)。当時、私は10歳でした。両親の仲は悪く、けんかの絶えない家庭。やがて離婚しますが、その後も生活苦や母自身の病気など、言いしれぬ苦労が続きました。
 そんなわが家が、信心で一転しました。苦労した母が、学会のおかげで元気に、幸せになっていく姿を見ながら、私は育ちました。そうした母を、池田先生は、何度も何度もたたえてくださいました。
 「苦労をたくさんしたことで、信心できた。学会のおかげで私は最高の幸せ者になった」。母のこの言葉こそ、わが家の「一家和楽」の実証です。
 先生が、一貫して励まし、教えてくださったこと――。
 「大聖人の仏法は、不幸な人のためにある。悩んでいる人のためにこそある。まじめに働き、生きている人のためにある。逆境にある人が、幸せになる宗教だよ」「『生きた宗教』とは、民衆の苦悩と真正面から対決し、さらに、その苦しみを生み出す悪と戦う宗教だ」
 これほど温かく、力強い励ましの言葉があるでしょうか。
  

 それでは、先生の講義の第1回である「一家和楽の信心」をともどもに学んでまいりたいと思います。
  
  
  

「広宣流布の闘士」の殿堂である東京牧口記念会館。軍部政府に不当逮捕され、3畳間の独房で最後まで戦い抜かれた牧口先生の尊い生涯を顕彰(1996年4月、池田先生撮影)
「広宣流布の闘士」の殿堂である東京牧口記念会館。軍部政府に不当逮捕され、3畳間の独房で最後まで戦い抜かれた牧口先生の尊い生涯を顕彰(1996年4月、池田先生撮影)
 
3 本当の「親孝行」とは
 

 先生は、親孝行について、「兄弟抄」を拝して講義してくださいました。
  
  
 【御文】
 一切は・をやに随うべきにてこそ候へども・仏になる道は随わぬが孝養の本にて候か(兄弟抄、御書1085ページ7行目~8行目)
  
  
 【現代語訳】
 一切のことは親に随うべきではあるけれども、仏に成る道においては親に随わないことが孝養の根本なのではないだろうか。
  
  
 ■ 池田先生の講義
 大聖人は本抄で、真の孝養の在り方について教えられています。
 親の言うことを聞き、安心させることが親孝行であることに違いないけれども、成仏への道についてだけは、たとえ親に反対されたとしても、貫き通すことが最高の孝養になると示されているのです。
 もとより、親子なのですから、いたずらに反発するようなことがあってはなりません。
 大聖人は、釈尊が父・浄飯王の心に随わず出家したことによって、真実の報恩の道に入ったというエピソードも紹介されています。すなわち「孝養」か「信仰」かといった二者択一ではなく、万人成仏の妙法を持ち続けることで、必ず真の孝養の道を開いていくことができると教えられているのです。(同14ページ~15ページ)
  
 ―◆―
  
 親孝行といえば、忘れられないシーンがあります。それは、創価学園の卒業式でした。創立者である池田先生が、壇上に立った瞬間、学園生に呼び掛けました。
 「親孝行している人」(「ハーイ」との返事)
 「しようと思っている人」(「ハーイ」)
 「後悔している人」(「ハーイ」)
 「みんな正直だね。みんな親孝行しようね。約束しようね」
 「お父さん、お母さん、苦労しているからね。偉くなって両親を海外旅行に連れていってあげて。頼むよ」
 また、創価大学に行かれた時のことです。車で構内を回られる創立者を、学生が見つけ、近寄ってきます。
 先生は窓を開けられ「どこから来たの? お母さんは元気? お父さん、お母さんによろしく。親孝行頼むよ」と。先生は出会う学生に、よく親のことを聞かれます。
 こうした励ましは、日本中、世界中、どこに行かれても、誰に会われても、同じように続けられています。
 親の苦労が分かる子。子の成長を、幸せを願う親。その当たり前の人間愛、家族愛を自然な中で教えておられる。その先生の大きい、深い心にいつも感激、感動です。
  

 
4 自身が「一家の太陽」に

 ■ 池田先生の講義
 (戸田先生は)未入会の親がいる青年をよく励まされていました。
 「慌てて、信心の理屈を話す必要はない。時間がかかっても、かまわないから、まず自分自身が立派になって親を安心させていくことだ。そして本当に親を愛し、慈しみ、親孝行してもらいたい」と。
 私も19歳で入信した時、父親は信心に猛反対でした。父と私の間に立って、母親も大変に苦しんでいました。この私自身の体験の上からも、未入会の家族を持った方々の苦労は痛いほどわかります。
 だからこそ、信心のことで、感情的になって争ってはならないし、焦ってもならないと申し上げたい。(同16ページ~17ページ)
  
 ―◆―
  
 ご主人が未入会で、悩んでいる方もいるでしょう。お子さんが信心の活動に参加していない、という家庭もあるでしょう。家族の中で、自分だけが信心している、という人もいると思います。
 親をはじめ、身近な人に信心を理解させることは難しいものです。「全員が入会することが一家和楽」ということでは、決してありません。自分自身が成長することが大切であり、自分が家族のこと、一家全員の幸せを祈っていけば、状況は必ず変わっていきます。
 「一人」が大切です。私たちは、どこまでも「一人」を励ましてまいりたい。
 先生の変わらぬご指導があります。
 「いつでも、どこでも、誰でも、目の前に苦しんでいる人がいれば、親身に声をかける。悩みを聞き、共に泣き、共に祈り、共に喜び合う。この『一人を大切にする』人間主義の行動が、あらゆる人に無条件に開かれているところに、創価学会が世界に広がった理由があるのだ」
 戸田先生の時代は、みんな貧乏。みんな病気。みんな悩みのどん底でした。そうした学会員を戸田先生は励まされます。
 「今はみんな辛いだろう。苦しいだろう。今のうちにうんと貧乏の味、苦労の味をかみしめておきなさい。後になって懐かしくなるよ。本当だよ。戸田はウソをつかないよ」
 苦労や悩みは、今の時代もこれからも、形は変われ、さまざまあるでしょう。しかし、信心さえあれば、今の苦労は、やがて全てが功徳、福運となります。私たちの苦労の先には希望があり、幸福があり、勝利があります。
  
  
 ■ 池田先生の講義
 御書に仰せの通り、誰か一人でも「仏になる道」を貫いて信心に励んでいくならば、それが家族への真の孝養の道となります。
 信心をしている一人が、どこまでも家族を愛し、大切にしていくことです。家族に希望の光を贈っていく光源へと、自分自身を磨き「人間革命」させていくことです。
 自身が「一家の太陽」となることが、一家和楽を築いていく直道にほかならないのです。これが「和楽」の第一の要諦です。(同17ページ)
  
<下>に続く

 
さらなる研さんのために

 本連載で学ぶ講義「世界を照らす太陽の仏法」は、『創価学会 永遠の五指針』に収められています。本社刊。713円(税込み)。全国の書店で発売中。コンビニ通販サイト「セブンネットショッピング」「HMV&BOOKS online」での注文、受け取りも可能。電子書籍でも好評発売中。

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