ときどき、ドキドキ。ときどき、ふとどき。

曽田修司の備忘録&日々の発見報告集

アメリカの都市研究者ジェイン・ジェイコブズ氏没

2006-04-28 19:14:10 | 大学
跡見の大学院で私が担当している「マネジメント演習」では、文化政策や文化経済学に関する文献を院生が読んできて要点を報告し、私とディスカッションをしながら理解を深める、という内容で進めようと思っている。

昨27日の演習が院生の発表の第一回で、テキストは後藤和子氏(埼玉大学教授)の「芸術文化の公共政策」(勁草書房)を用いた。

芸術文化の公共政策
後藤和子著
勁草書房

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同書の序章にジェイン・ジェイコブズについての言及がある。該当部分を一部引用する。

創造的都市にとってイノベーションとインプロビゼーション(即興的な連鎖反応)による問題解決のプロセスが重要であることを指摘したのは、アメリカの都市研究者であるジェイン・ジェイコブズである。
(引用終わり)

この記述を読んで、院生の I さんが、4月26日にジェイコブズのことを調べていたところ、アサヒコムのニュースで以下の記事を発見したという。

(以下、アサヒコムからの引用)

米都市論者のジェーン・ジェイコブスさん死去

2006年04月26日18時53分
 ジェーン・ジェイコブスさん(米都市論者)はAP通信によると25日、カナダのトロントで死去、89歳。ニューヨーク市で近代的な都市計画、再開発に異を唱え、狭い道に人のあふれる多様性のある都市づくりを提唱した。61年の著書「アメリカ大都市の死と生」(黒川紀章訳)は都市づくりのバイブルとも言われる。都市を分断する高速道路計画を阻止する活動家でもあり、ベトナム戦争に反対してカナダに移住した。

(引用終わり)

トロントでは25日だが、日本では26日の死去ということだろう。まったく偶然だが、I さんは死去当日に、私はその翌日に、その業績を何たるかを知ることになった。(私は、後藤氏の前掲著を以前に読んでいたのだが、その段階では、ジェイコブズの業績について、特段の注意を払っていなかったので)

記事中の、主著の訳者が黒川紀章というのも、へええ、という感じである。(単に私が無知なだけかも知れないが)

(注)アサヒコムの記事引用については、25日の川平ひとし先生逝去の際と同じ考え方によって掲載した。


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