演劇雑誌テアトロが、今書店に並んでいる11月号で新国立劇場芸術監督問題について取り上げて特集している。
演劇の専門誌なのだから、この問題について特集するのは当然といえば当然だし、特集するなと言うつもりはさらさらないが、ざっと読んだ限りでは全体としてどうもスケールが小さいような気がする。
この問題は、演劇界では一大事かも知れないが、一般の読者の感覚では内輪もめのように受け取られてしまいかねない。 . . . 本文を読む
必要があって、佐藤郁哉著「演劇のフィールドワーク」(東京大学出版会)を読み直している。
東京大学大学院の「アートNPOと公共経営」の授業準備のためである。
現代演劇のフィールドワーク―芸術生産の文化社会学佐藤 郁哉東京大学出版会このアイテムの詳細を見る
同書の中に、文化行政にかかわる行政組織の特徴が「アナーキー的組織」である、と説明されている。
「アナーキー的組織」の例としてあげられている . . . 本文を読む
昨日の夕刊の広告を見て初めて知ったのだが、今日25日から「ブロードウェイ ブロードウェイ」という映画が公開される。「コーラスラインにかける夢」という副題がついている。
「コーラスライン」は、1975年に初演され、1976年のトニー賞最優秀ミュージカル賞を受賞したブロードウェイ・ミュージカルの大ヒット・ミュージカルで、1990年まで15年間にわたって6137回の上演を記録している。これは、その後、 . . . 本文を読む
少し前の朝日新聞に、受験生向けの大学案内のページがあり、そこに芥川賞作家で慶応義塾大学教授の荻野アンナさんの授業の様子が紹介されていた。
紹介文は荻野さんが書いたのではなくゼミの学生(院生?)が書いた文章だったが、その内容は、荻野さんの授業は開始が平均して15分くらい(5分から30分くらい)遅れるというものだった。
その理由は、授業の直前になって新しいアイデアを思いつくからだという。
思いつい . . . 本文を読む
跡見学園女子大学では、この10月から文京キャンパス(文京区茗荷谷)に出来た新校舎で授業が始まっている。このキャンパスは来年から文学部マネジメント学部の両学部の3・4年生が学ぶ(1・2年生はこれまでどおり埼玉県新座市の新座キャンパス)。
今年は移行期間のため、平成18年度入学の3年生だけが文京キャンパスに移ってきている。
昨18日(土)、この新キャンパスを初めて使って、来年度入試に向けての高校生向 . . . 本文を読む
今学期、東京大学大学院人文社会系研究科の「アートNPOと公共経営」という講義を担当することになり、10月3日から毎週金曜日の講義が始まった。
基本的には、文化政策を考える上でアートNPOがどのような役割を持っているのか、あるいはどのような可能性が考えられるのかを探ってみたいと思っている。
「文化政策」という言葉の代わりに「公共経営」という言葉を使ったのには、私の中ではそれなりに意味がある。
と . . . 本文を読む
横浜トリエンナーレについて、ほんの少しだけだが、とりあえずの感想は書いておいた。
→ 横浜トリエンナーレ2008 (2008/09/29)
→ タイムクレヴァス (2008/10/05)
その後、続報を書こうと思っていたのだが、どう書いてよいのかやや迷いがあったのと、その後他のことに私が忙殺されてそのままになっていた。
今回のトリエンナーレは、いくつもの会場に分散されて開催されているので、 . . . 本文を読む
横浜トリエンナーレ2008に行ってきた、という記事を先日書いた。
→ 横浜トリエンナーレ2008 (2008/09/29)
そのときは、メイン会場とされる新港ピアという名の展示ホールの作品のことにしか触れなかった。
今回のトリエンナーレは、会場が何箇所にも分散している。同じ9月27日(土)には、新港ピアのほかにも、赤レンガ倉庫1号館とBankART Studio NYKの会場を回ったのだが、そ . . . 本文を読む
先日、日本カナダ学会でカナダ・ケベック州の文化政策に関する研究発表を行ったことは既に書いた。
→ ケベックの文化政策 (2008/09/22)
今週は、ケベック州政府の文化・コミュニーション・女性の地位担当大臣であるクリスティーヌ・サンピエール氏の来日に合わせて、ケベックとの文化交流に関わるさまざまな行事が行われている。ちなみに、ケベック州政府が在日事務所(国の場合は大使館にあたる)をつくって . . . 本文を読む