大学で論文の書き方を指導していて、どうもしっくり伝えられないので、「手品のネタを人の見ている目の前でやってみせたらシラケるでしょう」と言ってみた。
手品というのは、観客の視線や意識を誘導し、意表をついて観客を驚かせるしかけである。
観客に見えているものと、マジシャンが観客に見えないように隠しているものは、同じものなのだが、視点によって違ったものに見える。
この点は、論文を書くときも同じだと思 . . . 本文を読む
以下のことは、多分、認知心理学という分野に属することだと思う。
先日、旅行会社 H.I.S. の電車の中吊りポスターにユ-スケサンタマリアが登場していた。それは、通常のポスターを横に2枚つなげたワイド版で、左半面にはユースケが配置され、右側には、黒っぽいを着て頭に黒のスカーフを(ターバン風に)巻いているカッコイイ大人の女の人が配されている。
それを見て、第一印象として、あ、夏木マリみたい、と思 . . . 本文を読む
以下、あまり大した考察ではないが、感じたことを記す。
先日、大学内で同僚の教員(私よりも年長の方である)と立ち話をしていて、何かの拍子に、「激しく同意します」と言ってしまい、言った途端に、やや場違いだったと感じた。(そのときに相手の方の気分を害したとか注意を受けたというわけではないが)
「激しく同意」というのは、「若者言葉」とカテゴライズしてよいのだろうか。私が使用しているのだから「若者言葉」 . . . 本文を読む
サントリー次世代研究所というシンクタンクがある。
以前は、サントリー不易流行研究所と言っていたはずだ。
もうずいぶん前に、同研究所から年報(活動報告書)が送られてきていたのだが、たまたま先日、それにざっと目を通してみた。
それに掲載されている座談会の中で、国立民俗博物館研究戦略センター教授の小長谷夕紀(こながやゆき)さんという方が、自立とは他人と一緒にいきることであるという指摘をしておられる。 . . . 本文を読む
東京大学文化資源学公開講座「市民社会再生 ―文化の有効性を探る―」が去る8日にスタートした。
第一回は、高山博氏による「グローバル化と個人」。
中世地中海世界とシチリア王国高山博東京大学出版会このアイテムの詳細を見る
歴史学 未来へのまなざし―中世シチリアからグローバル・ヒストリーへ高山博山川出版社このアイテムの詳細を見る
最初に、「市民」という言葉の成り立ちについての簡明な説明があった。 . . . 本文を読む
大阪・新世界のフェスティバルゲートの経営問題については、このブログでも過去に何度か紹介したことがある。
ちなみに、このブログの右側下部にあるブログ内記事検索でフェスティバルゲートを探すとこの記事を入れて10の記事がリストアップされるが、主なものを2つだけあげると、以下のとおり。
→ 「新世界アーツパーク未来計画」は、直接の関係者だけの問題ではない (2005/11/03)
→ フェスティ . . . 本文を読む
以前読んだことのあった上山信一・稲葉郁子著「ミュージアムが都市を再生する」を再読した。
ミュージアムが都市を再生する上山信一・稲葉郁子著日本経済新聞社このアイテムの詳細を見る
本書は全部で8つの章から成っているが、ずいぶん記憶に濃淡があって、初めて読んだような気がするところもかなりあった。
創造都市に関わるところやミュージアムの評価に関するところを何度か拾い読みをした記憶があるから、そこの部 . . . 本文を読む