ときどき、ドキドキ。ときどき、ふとどき。

曽田修司の備忘録&日々の発見報告集

後援と助成と協賛の違い

2005-12-30 22:23:10 | アーツマネジメント
mixiの「アートマネジメント」のコミュニティの掲示板に、「後援」、「助成」、「協賛」、この3者の違いって何ですか? という質問が載っていた。

以下、私の回答。

こんにちは。sotaと言います。

私が大学の授業で説明しているのは以下のとおりです。

左から順に、用語、意味、(該当する団体のタイプ)

主催  興行全体について最終的に責任を持つ
共催  興行の一部について責任を持つ

後援  質や正統性の保証(いわゆる「お墨付き」) (政府機関、等)・・・基本的に名義のみ。お金は出ない。
助成  金銭的な支援 (財団、基金、等)
協賛  金銭または物品等の支援 (企業、等)
協力  いろいろな形の支援 (さまざまな機関、団体、個人)

なお、「助成」と「協賛」の違いは、公的な支援を助成、企業による支援を協賛、ということが多いです。
(前者は制度的支援、後者は任意の支援、という違いがある)

また、同じことを英語でどのように表現するかを考えるとわかりやすいかも知れません(例示)

主催 Presented by
共催 (Presented by ~に続けて) In association with / (または) Co-presented by
後援 Under the auspice of
助成 Supported by
協賛 Sponsored by
協力 Assisted by

ちなみに、上記の日本語と英語表現との対応関係は、正式な定義があるというわけではないと思います。

1991年に、英国全土で日本文化を多面的に紹介するJapan-UK Festivalという大型文化催事が行われましたが、そのときに、日本側のフェスティバル事務局の担当者が「とりあえず、このように決めておこう」と整理したものが上記のものだ、と私は理解しています。

このことを扱った授業のレジュメは、こちらで見られます

→ 玉川大学「アートマネジメントⅡ」(2005/10/18)

(補足)このあと、mixi の「アーツ・マネジメント」のコミュニティで、「『後援』という表示で補助金をもらっている例があります」という報告がありました。
そうすると、「『後援』の場合、基本的にお金はでない」という説明は「定義」からは削った方がよいかも知れません。

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2 コメント

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とても参考にありました。 (雲彩)
2010-02-26 22:26:17
創作家をしています。
今年国際文化交流展を企画していて、とても参考になりました。
ありがとうございました。
準備がんばりたいと思います。
返信する
Unknown (Unknown)
2017-04-20 14:56:28
最近、Powered by ぺけぺけ っていうの流行ってるけどなんでしょうね。

12年前の記事ね、じゃ無理だね。
返信する

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