この本は、作家の辻井喬ことセゾングループのオーナー経営者であった堤清二に上野千鶴子がインタビューし、バブル経済期までに絶頂期を経験したセゾングループの経営の実態とその後のグループ解体に至る経営失敗の原因を明らかにしようとするものである。
ポスト消費社会のゆくえ (文春新書)辻井 喬,上野 千鶴子文藝春秋このアイテムの詳細を見る
これまであまり意識していなくて、今回この本を読んで改めて気がつき、 . . . 本文を読む
電車の中にクロネコヤマト(ヤマト運輸)のポスターが貼ってある。
「宅配は、ネコである」
うまい。文句なしにうまい。
しかし、よく考えてみると、クロネコヤマトの関係者で広告のプロなら、このコピーはずっと昔に思い浮かんでいても不思議はなさそうなものだが、なぜ、今なのだろう。
むろん、私がその答えを知っているわけではないが、ひょっとしてクロネコヤマトは「宅急便」であることが関係しているのかも知れ . . . 本文を読む
ふたつ前の記事の続き。
なぜマンガの右綴じと左綴じの違いについて興味を持ったかということを少し補足しておく。
欧米の書籍が横書きで文章が左から右に流れるのに対して、日本の(というより中国朝鮮も含めて漢字文化圏の)場合は、縦書きで上から下へ読み、行が右から左へと流れていく。したがって縦書きの場合、本は右綴じになる。
ここまではよい。特段気になることがあるわけではない。
だが、マンガの場合、こ . . . 本文を読む
このブログで以前にもしばしば紹介しているが、跡見女子大学では1年次にレポートや論文の書き方を教える「プロゼミ」という科目があり、私も毎年授業を担当している。
この「プロゼミ」に限ったことではないのだが、大学の授業で学生諸嬢にレポートの課題を出すと、レポートの右上端をホチキス留めして提出してくる学生が必ず何人かいる。
そこで、学生に対して、横書きのレポートの場合は右上ではなく左上一箇所をホチキス . . . 本文を読む
19日の朝日新聞夕刊に、標題の記事が載っていた。
その記事は、フランスにおけるマンガ人気を報告するもので、E. Barralという署名があるからフランス人の記者が原文を書いたものと思われる。
日本のマンガのフランス語版がフランスの書店に登場したのは15年ほど前からだが、今では「マンガ」はフランス語としてもすっかり定着し、フランスは「日本に告ぐ第2のマンガ大国」を自負している、という。
ところ . . . 本文を読む
何年か前から、マーケティングや経営流通戦略の用語として、「ロングテール」という言葉が使われている。
私がこの言葉を知ったのは、梅田望夫著「ウェブ進化論」というベストセラーの中で紹介されていたのを読んだのが最初だったと思う。
ロングテールというのは「長いしっぽ」ということだが、何のことを言っているかというと、市場に流通している数多くの商品のうち、売れ行きのよくない方の商品群のことである。
もう . . . 本文を読む
このところずっと、なかなか時間がとれなくて、新聞のまとめ読みをする機会がなかった。昨日はほんとうに久しぶりにそういう機会がもてたのでリアルタイムで読めないままたまっていた新聞を遡って読んでみた。
当然、気になった記事がいくつかある。
その中のひとつは、11月22日の朝日新聞の別刷であるbeのトップ記事である。
「うたの旅人」というシリーズものの連載企画で、この回は南こうせつとかぐや姫の「神田川」 . . . 本文を読む
昨日、今日の2日間、奈良の帝塚山大学で開かれていた日本文化政策学会の第2回年次大会に出席した。
同学会は、昨年6月末に発足し(発足大会は静岡文化芸術大学)、昨年12月に第1回年次大会(東京大学)を開いたばかりの新しい学会であるが、今大会までに会員数が197名となったという。ここまで順調に会員数を伸ばしていると言えよう。
今大会は、分科会が1日目と2日目にそれぞれ4分科会ずつ組まれていて研究発表 . . . 本文を読む