ときどき、ドキドキ。ときどき、ふとどき。

曽田修司の備忘録&日々の発見報告集

「公共性」とは何か

2005-04-30 13:27:36 | アーツマネジメント
少し前のブログで、「公共性」は「公益性」と同じであるかどうか疑問に思った、と書いた。 → 「編集権」はいらない(続) (2005/04/20) 公共性岩波書店このアイテムの詳細を見る 齋藤純一著「公共性」(岩波書店「思考のフロンティア」シリーズ)によると、「公共性」という言葉の持つ意味合いには、3つの主要なものがあるという。 第一は、国家に関係する公式のもの(official)という意味。 . . . 本文を読む
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「演技とは何か」 by Steven Spielberg

2005-04-29 16:23:28 | 大学
ひとつ前の書き込みの続き。 「アクターズ・スタジオ・インタビュー」の中で、「芸術家の社会的責務とは何か」という学生からの質問に答えて、スピルバーグはこう言っている。 「自分らしさを出すことだ。」 これは、言い換えれば、「私には、世界はこのように見える」ということを表現するということだ。 以前述べたことを繰り返すと、「情報」をすべて「データ化」してしまう現代社会のメカニズムの中で、「データ化」され . . . 本文を読む
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E. T. phone home.

2005-04-28 23:57:37 | 大学
以下、支離滅裂風言葉に関するエッセイ。 春学期の跡見女子大学マネジメント学部で開講している「アーツ・マネジメントA」、それに、玉川大学芸術学部の「文化政策論」では、基本的に同じ内容の講義を並行して行っている。とは言っても、前者はこれまであまりアートに興味がなかったであろう学生が多いのに対し、後者は芸術学部の授業であるから、大筋は同じでも実際にしゃべるニュアンスはかなり異なってくる。 これらの講義 . . . 本文を読む
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映画「風の丘を越えて」

2005-04-24 01:37:52 | アーツマネジメント
先月ソウルに行き、韓国国立劇場長のキム・ミョンゴン氏に会って話を聞いてから、「風の丘を越えて」という韓国映画(イム・グォンテク監督、1993年公開)のことが気になっていた。原題は、西便制(ソビョンジェ)という。このほどようやく、DVDで見ることが出来た。 風の丘を越えてビデオメーカーこのアイテムの詳細を見る 韓国の伝統芸能(伝統歌謡と言えばよいのか)パンソリを歌い歩く旅芸人の家族(父と息子、養 . . . 本文を読む
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はまことりフリーペーパー「YCAN」創刊号発行

2005-04-23 22:52:19 | 横浜トリエンナーレ
横浜トリエンナーレ2005は、9月28日~12月18日が会期となっているが、開幕に先立って、4月29日には早くもキック・オフ・イベント - 横浜トリエンナーレ2005・第1号展示作品完成披露 - が山下公園にて行われる。これは、ディレクターの川俣正氏が、「アートサーカス(日常からの跳躍)」というテーマとともに、「展覧会は、運動態である - ワーク・イン・プログレス -」「場にかかわる - サイトス . . . 本文を読む
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野毛大道芸に行って来た

2005-04-23 22:45:46 | アーツマネジメント
今日明日の二日間、横浜の野毛地区を中心に野毛大道芸フェスティバルが開かれている。今年でちょうど、20周年、30回目の開催だという(注:近年は、春秋に1回ずつ、年2回開催されているため)。 前々から話には聞いていたのだが、これまで出かける機会がなかったので、今回初めて出かけてみた。野毛本通りや野毛柳通りなど、野毛近辺だけで10数カ所がパフォーマンスの場所に指定されている。今日は天気にも恵まれ、大道芸 . . . 本文を読む
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フルーツバスケット変形版

2005-04-22 23:59:20 | 大学
私が勤務している跡見女子大学のマネジメント学部では、原則として2年次の学生全員が夏休みのインターンシップを含む「実践ゼミナール」という科目を受講することになっている(必修4単位)。 この「実践ゼミナール」は、卒業のための必修としては4単位だが、希望者は3年次以降にもう一回ゼミに入って計8単位までとることも可能なので、私のゼミでも、昨年も今年も3年生以上の学生がある程度受講している。今年は、2年生1 . . . 本文を読む
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「編集権」はいらない(続)

2005-04-20 16:53:05 | アーツマネジメント
昨日のブログ記事(「編集権」はいらない)に関連して。 「公共性」に関して、政府(自治体を含む)が「公共性」を持っている(代理している)と考えるのは、「編集権」を主張するに等しいのではないだろうか。 単純な直感だから、そう主張するに足る根拠を示せと言われてもまだ準備が十分に出来てはいないのだが…。 本来、「公共性」とは、「公共の利益」を促進する、という基準に立ち返って考えればよいことのはずである。 . . . 本文を読む
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「編集権」はいらない

2005-04-19 06:16:25 | アーツマネジメント
昨日に続いて、もうひとつ新聞の話。既にかなり旧聞に属するが、花田達朗氏(東京大学大学院情報学環教授・メディア社会学)が3月8日の朝日新聞「私の視点」というコーナーに、「『報道の自由』の徹底こそ」という文を寄せている。 ここで花田氏は、メディアが「編集権」と「報道の自由」を混同していることを指摘している。「編集権」は、もっぱらメディア内部の記者や一般社員、外部のライターに対する圧力として使われており . . . 本文を読む
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茶色い戦争(中原中也)・長谷川一夫・レヴィ=ストロース

2005-04-18 22:42:21 | その他
4月から、朝日新聞に「時の墓碑銘(エピタフ)」という連載記事が始まっている(毎週月曜日)。第1回(4月4日)は、中原中也(1907 - 37)の「幾時代かがありまして 茶色い戦争ありました」という詩句(「サーカス」)が取り上げられていた。 なぜ、「茶色い戦争」なのか。 筆者の小池民男氏(朝日新聞社コラムニスト)は、たまたま、それを知る機会に出くわしたという。 ある会合で、評論家の加藤周一氏が、「僕 . . . 本文を読む
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