ときどき、ドキドキ。ときどき、ふとどき。

曽田修司の備忘録&日々の発見報告集

毎日がお引越し

2009-07-25 21:32:44 | 大学
昨年10月から、勤務先の大学が2つのキャンパス(埼玉県新座市の新座キャンパスと東京都文京区茗荷谷の文京キャンパス)を持つことになった。それ以来、週2日ずつ、両方のキャンパスに通っている。

研究と仕事の拠点である個人研究室は、これまでどおり新座キャンパスにあるので、必要な資料はほぼすべて新座に置いてある。

ところが、授業や公開講座のために他の大学に出かけて行ったりするし、他にも横浜をはじめとして学外での用向きが結構あるので、本拠であるべき新座の研究室に滞在している時間がなかなか取れない。

そうすると、どうなるか。

まず、学内の事務的な諸手続きが滞りがちになる。
書類の整理がなかなかできない。
ここまでは、困った事態ではあるが、まあ、仕方のないことか、とも思う。

ただし、もし、新座キャンパスへの出校日である週2日以外の日はまったく新座に立ち寄らないことにすると、あとの5日間の間に必要な資料を全部カバンに入れて持ち歩かなければならない。ちょっとやってみて、そんなことは土台無理であることがよくわかった。物理的にも無理だし、いつ何が必要かをその先一週間分まとめて必要な資料をすべて準備することなど、およそ不可能もいいところだ。

それに、毎週毎週定型的な仕事をしているわけではなく、今日の状況変化を明日に反映させなければならない自転車操業のようなやり方が常態だから、2日分の資料の事前準備すら到底おぼつかない。

もともと、必要な資料が研究室に集めてあるのだから、その場所で仕事をしなければ、仕事のこなし方から言っても効率の悪いことはなはだしい。

かくして、いまのところ、普通の状態で、少なくとも週4日は新座に顔を出している。たまには、5日だったり、6日だったりする。移動に時間とお金がかかること夥しい。

このような事態になっているのは困ったことではあるのだが、都心に近い文京キャンパスが出来たことで(と言ってよいのだろう)昨年の入試では例年になく倍率が高くなり、入学者も大勢確保できたのだから、あまり文句ばかりを言っているわけにもいかない。

ただし、少々受験者や入学者の数が増えたからといって安心してはならないだろう。教育研究以外のことで教員が負担増になることは、教育でも研究でも成果をあげにくくなることでもあるから、大学経営のあり方としては、一方で教員の負担を最小限にすることには意を用いなければならないはずだ。大学経営には、長期的な展望が不可欠であることを学んだ、とも言える。



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