goo blog サービス終了のお知らせ 

Somethingブログ

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

チーク材

2011年05月14日 | 木の話
木造のヨットと云うと、一番最初にイメージするのが「チーク」かな。

チーク 「クマツヅラ科」

気乾比重:0.57~0.69
産地:インドネシア、マレーシア、タイ、ミャンマーなど
特徴:
辺材は黄白色、心材は金褐色~濃い褐色で、しばしば濃色の縞模様をもつ。
木理は交錯し肌目も粗いが、光沢と香気を有する。
重硬で強靱なため加工性にやや難があるが、収縮が小さく狂いも少ない。
耐朽性は極めて大きく、シロアリにも強い
用途:床材、造作材、装飾材、高級家具、キャビネットなど

板目





木地色オープンポアー仕上げ

チーク材の代表的な仕上げにオイルフィニッシュがあるが、この仕上げ方法はデンマーク
で開発された技法で、チークオイルと称される乾性油系の油を塗り込み、乾燥しないうち
にサンドペーパーで摺り込む。
この工程を数回繰り返すが、仕上がるまでに1カ月以上を要する。
この外観を真似て下塗り、上塗りの2回で工程を短縮した仕上げである



「木のデザイン図鑑」より


20~30年ほど前からチークの原木はワシントン条約によって輸出禁止になっている。
故に輸入も禁止のはずだ。
しかし、加工品、製品は輸出、輸入は許されている。
現在、市場以外の工場、家具屋さんにあるチークの平板などは、それ以前のモノだと思われる。
FRPヨットのデッキに数ミリのチークバテンを貼り付けるコトがあるが、
これは加工品として、輸出されていると思う。

チーク材は脂分が強いので被膜系の塗装は向かない。
塗装がはがれやすくなると思う。塗装するなら含浸系がよいと思う。

http://www.page.sannet.ne.jp/hide/NEWLAPITA-CHEAKHARU.html

チークバテンを貼ってある艇は、厚みは数ミリくらいのはずなので、できれば直射日光を
防ぐオーニングを面倒でもするべきだと思っている。保ちがまったく違う。





S&S34ワンオフ<MIMI>のオーナーT下さん。
ワンオフを設計、加藤ボートで造船を始める時、ハルをチークで作るためにチーク材を
集めた。しかし、艇が重くなる、ダイニール加工がしにくいと云う理由でS&Sの事務所
に断られた。
指定された材料はフィリピンマホガニー、いわゆる本当のラワン材の赤身。絶品だ。