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ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
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「リバプールの残虐王」の蘇生

2007-11-11 20:55:59 | 音楽
今更ながら、あのCARCASSが来年再結成する!

CARCASS…今の若いメタル・ファンには判らないかもしれないが、デス・メタル創世記を知る者には、正に「伝説のバンド」だと言える。

今から約10数年前。
デス・メタルの存在はある意味“ネタ”と言うか…正直シリアスに受け止めてもらえない、あまりにも異質な存在だった。

そこにはCARCASSの日本盤CDをリリースしていた、トイズ・ファクトリーの担当者のウケ狙いと悪ノリがあった思う。

バンドの音楽性云々よりも、その素敵過ぎる“邦題”(「内臓大爆破」、「硫酸ドロドロ」etc)の数々がマニアの間でネタとなり、バカバカしいと話題になっていた。

当時のデス・メタルに対する評価は「キワモノ」、VOはこの世のモノとは思えない吐き声(後に今の様に“デス声”と言われる) 、あまりに下品かつ外道な歌詞、短すぎる楽曲等…まともな評価を下す対象ではなかった。

CARCASSが衝撃的な1st『腐乱屍臭』でデビューを果たして、あのマイケル・アモットが加入した2nd『真・疫魔交響曲』以降のアルバムから、CARCASSに対する周囲の評価が変わり始めた。
特に3rdアルバム『屍体愛好癖』をリリースした頃より、これは実は滅茶苦茶カッコ良いのでは?と思いだした。

アモットとビル・スティアーによるメロウかつテクニカルなギターは、後のデス・メタルの基礎とも言える形態となっていた。

CARCASSへのメタル・ファンの評価と人気を決定させたのは、今もデス・メタル史上最高傑作の一枚と誉れ高い『Heartwork』のリリースだろう。

しかし、この頃にはアモットは既に脱退してしまっていたが…。

その後も続いたメンバー・チェンジや、レコード会社との軋轢により、遂にCARCASSは解散してしまう。
CARCASSは音楽的に全うな評価を受ける前に消滅した、早過ぎた存在であったのかもしれない。

あれから10年後、突然そのCARCASSが再結成を発表した。

ハッキリ言って今回再結成するメンバー(Drのケン・オーウェンは健康上の理由から不参加を表明)で、ミュージシャン稼業から引退していたジェフ・ウォーカー(VO&B)以外、各々が自分のバンドを持っているし、その活動で多忙を極める筈だし、何より現在もシーンの最先端で活躍している。
今やブルージーなHRを演っているビルはCARCASSの話題(彼の場合はNAPALM DEATHも含む:笑)や再結成にはいつも非常に否定的であったし、本人も「もうオレはあの類いの音楽は演奏出来ない」とも発言していた。
更にマイケル・アモットはARCH ENEMYでの活動を「最優先である(ダニエルがドラムでサポート参加)」と明言しており、ここ2年先までのスケジュールまで決まっていると言う。

この経緯を踏まえると“再結成”に付きまとう、落ちぶれたアーティストの「再ブレイク」狙いや、金の匂いがあまりしなくなる(笑)。
今回もメタル・フェス最大の“祭典”ワッケンを始め、幾つかのヨーロッパのフェス中心に出演する程度なようだ。

純粋に「楽しむ」為のモノなのだと思う。

余談だが、かつてCARCASSが活躍していた頃、トイズ・ファクトリーの邦楽部門にかのミスチルがいた。
メガヒットを飛ばすミスチルの稼いだ金で、トイズは洋楽担当者が趣味でCARCASSみたいなデス・メタル/グラインド・コア系ゲテモノ・バンドを買い漁る…と口の悪いファンのネタにされていたのが懐かしい(苦笑)。

何はともあれ、早々とCARCASSの再結成を来年のフェスの目玉に持ってくる、ワッケンを始め欧州のメタル・フェスの凄さには驚くし羨ましい…。

日本のお粗末かつ極悪などこぞのフェスなど、到底フェスとは呼べないと痛感するばかりだ。




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