脱原発、再稼動反対を訴え、毎週金曜日夕に首相官邸前に集まる市民の数が、最初の三月には三百人、五月に七百人、再稼動の動きが本格化してからは一万人の大台を超え、五月二十九日には二十万人を超えたという。マスコミに頼らずとも文明の利器であるパソコンや携帯電話、スマホなどを使えば市民同士の繋がりはいくらでも出来る。遅きに失した感を否めないが大いに結構なことだと思う。再稼動を前提として、たった四人でそれも二日で纏めた暫定基準が安全な筈がない。こういう場を持ったという、国民理解を得るためだけの姑息なアリバイ作りでしかなかったのだ。間違ったことを強引に推し進めている政治に、我慢に我慢を重ねた市民がついに声をあげ行動を起こしたのだ。権力とは恐ろしいもので、阿呆な政治屋の決めたことでも従わなければ罰を受ける。デモを阻止するという大義名分の下、警察権力が「原発が爆発して国家が滅亡するかも知れない」危機をどうにかしようと立ち上がった市民の妨害をしないことを祈る。為政者は「由らしむ」と思えば謙虚に市民の声に耳を傾けて欲しい、国民は無知では無い。 「民の口を防ぐは水を防ぐより甚だし」という言葉が有る。人々の言論を封じることは、水を防ぐより困難で、無理に行うとその恨みが爆発して大きな害をもたらすことをいう。
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