このテレビ番組を見て地方紙に毎週一回掲載されるエッセイスト飛島圭介氏の【おじさん図鑑】を紹介する。原文のまま(近ごろはやりの語句で、おじさんが「いやだなあ」と思うものがいくつかある。「いやだなあ」というより「しゃらくせえ」のほうが適切か。ある芸能人が「もっともっとビッグになって、多くの人に感動を与えたいとおもいます」イベント会場では「すばらしいパフォーマンスでした。彼に感動をありがとうと言いたい」某老スポーツマンが「高齢者でもこんな高山に登れることを示し、日本人に元気を与えたい」花が咲き乱れる庭園のニュースで観光客が「美しい花たちから、元気をもらいました」コンサート会場で「彼女の一生懸命な歌声に癒されました」その歌手が「私の歌でみなさんを癒せたらと願っています」よくもまあ、こういう言葉を顔を赤らめもせずにぬけぬけと言えるものだ。感動や元気はもらったり、与えたり、お礼を言ったりするものだったか。癒したり、癒されたり、それほど皆さん傷だらけで苦しんでいるのか。感動とか元気、癒しというものは、胸中で、ひとり静かにひそやかに味わうものではなかったか。) 以上。 全くもって仰る通り。修羅場を何度もくぐり抜け、ある程度の年齢になって感動という心の泉が枯れてしまったのか?飄々と生きている私にとって「感動」とは無縁の世界になってしまった。私事で恐縮だが、愛妻は自身の両親の介護で大変である。いずれも自宅で介護しているが、片方は痴呆に半身不随だったのが数年前からお腹に穴を開けて直接胃に流動食を流し込んで(胃ろうというらしい)寝たきりになってしまった。もう片方は癌だが、医学の進歩で薬で抑え、年寄りなので殆ど進行せずにすこぶる元気で、検診の時に付き添うくらいである。二度童子とはよく言ったもので、歳を重ねると一人で病院に行けなくなり、オムツをするようになる。私自身も子供たちの負担にならないようにと20数年も前から水泳を続け健康には留意しているが、なってしまったら御免なさいのつもりでいる。今回の募金は2億8千万位集まったとか、過去に赤い羽根募金から数千万円も搾取した人がいた、数年前に亡くなっていたお年寄りの年金を搾取した人もいた。今回の募金から1円たりとも不正に個人の懐に入らないことを願っている。
*注 漁父の利 当事者二人が互いに争っているすきに関係のない第三者が利益をまんまと横取りしてしまうことの例え。
英語にも似たような言葉がある。
Two dogs fight a bone and the third runs away with it.(二匹の犬が一本の骨を取ろうと争い、三番目の犬がそれを持って逃げる)
政治屋さん達、三日飼ったら一生恩を忘れない、犬以下だと国民に思われないように!
*注 防衛省 自衛隊を管理・運営する中央行政機関。防衛大臣を長とし、陸・海・空の幕僚幹部、統合幕僚会議などを置く。2007年防衛庁から昇格。
*注 集団的自衛権(right of collective self-defense)国連憲章第51条で加盟国に認められた、ある国が武力攻撃を受けた場合、これと密接な関係にある他国がその武力攻撃に協同して反撃する権利。自衛権の一種。
*注 文民統制 (シビリアン コントロール「civilian control」)軍隊の指揮権が文民によって統制されること。また、政治の軍事に対する優位を定めた制度。軍部の政治への介入や独走を抑止するためのもの。
*注 文民 (civilian) 軍人でない人。職業軍人の経歴をもたない人。日本国憲法(第66条「内閣総理大臣その他の国務大臣は文民でなければならない」
*注 日本国憲法(第66条) 内閣の組織、国務大臣の文民資格、国会に対する連帯責任
(1)(2)(3)とあるが省略する。
(1)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
(2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権はこれを認めない。
戦争は人間を狂気に駆り立てる、二度とあってはならない。唯一の被爆国として世界に発信しなければならない義務もある。日米の軍人よりも、十数万人もの住民の犠牲者の方が多かった沖縄。1945年4月米軍が沖縄本島に上陸し、激戦の後6月23日には日本軍の組織的抵抗が終わり占領され1972年5月15日【密約】のもとに返還されたが、日本人である私には終戦記念日とお盆が重なったことに人間の英知を超えた何かを感じ、沖縄に米軍がいる限り戦争はまだ続いていると思っている。
*注 やらずぶったくり 「遣らずぶっ手繰り」とも書く。こちらからは何一つ与えないで、相手からただ取り上げる一方の強引なやり方の形容。似たような言葉は英語にもある。
He is better with a rake than a fork. 直訳は (彼は 「三つ又」 よりも 「レーキ」 のほうが得手である) 蛇足ながら、三つ又もレーキも農具のひとつだが、三つ又は主に牧草を移動する時に使われるがレーキは主に引き寄せるときに使われる。