自宅の裏は、広い空き地で、結構な草原になっていました。10年ほど空き地だったようです。そこで息子と秋の虫取りを楽しんでいました。コスモスやオシロイバナやススキなどの草花も綺麗で、自分としてもお気に入りの場所でした。
しかし3日前、突然その草原に業者さん達がワラワラとやってきて、瞬く間にその草花を根こそぎ片付けてしまいました。
大きなアパートができるそうです。
虫たちはどうなっちゃうんだろう。草花も好きだったのに。息子の掛け替えのない遊び場だったのに。厳密にはここは元から私有地で、私はそもそもそこにいるべきではなかったのですが、それでもとても残念な気持ちになりました。ガッカリでした。
しかし翌日からそこにやってきたショベルカーやダンプトラックに息子は大喜びです。工事現場の監督らしき男性とも早速仲良くなりました。
これからここに大きなアパートが建つまでの様子を息子と見学できるのだと思ったら、なんだか嬉しくなりました。新しい楽しみです。
ふいにヘレンケラーの有名な扉の言葉を思い出しました。
「ひとつの幸せのドアが閉じる時、もうひとつのドアが開く。しかし、よく私たちは閉じたドアばかりに目を奪われ、開いたドアに気付かない」〜へレンケラー
人生に変化はつきもので、時にその突然の変化に私達は混乱したり失望したりしますが、ひとつの事物との別れは、新たな事物との出会いです。そのどちらも大切ですが、新たな扉が開いている事は、常に覚えておきたいと改めて思った時でした。