goo blog サービス終了のお知らせ 

小田博志研究室

研究情報とブログを掲載

「タケヤネの里」

2013-01-25 | エスノグラフィー

 これは傑作!すばらしいドキュメンタリー映画だ。

 主人公は竹の皮。群馬県から始まり、九州、近畿、四国と、竹の皮を使う職人、竹生産者、流通業者のつながりが浮びあがっていく。

 見所は職人の手仕事だ。竹の皮がみごとに製品へとつくりあげられる様は、見ていて飽きない。雪駄の”表”は藁でできているとばかり思っていた。また版画をする馬簾の中身がこれほどの手間をかけて作られていることを初めて知った。

 監督・青原さとしは、もともと北九州の”白竹”の産地を”定点的に”捉えるつもりだったそうだ。しかし取材が進むに従って、その竹の皮が、異なった地域の異なった職種の人々を結び付けていることに驚きを覚え、映画の構成を”定点型”から”ロードムービー型”に変更することになった。それは成功している。

 このような良質の映画を見つけて、上映してくれた札幌市の蠍座オーナーに感謝したい。

 つながり=ネットワーク(別の言葉では”縁”)を浮びあがらせるエスノグラフィーを書きたい!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。