職案人

求職・歴史・仏教などについて掲載するつもりだが、自分の思いつきが多いブログだよ。適当に付き合って下さい。

8/8;スタンフォード白熱教室

2011年07月01日 | テレビ番組
【ティナ教授の起業家育成コース】

このプログラムは、学生に“起業家”としてのスキルを提供することで、地球規模で突きつけられている深刻な課題の革新的な解決策を生み出すことを目指している。

第8回「最終課題;コーヒーの新しい飲み方を考える」

【授業の目的】
今日は、第8回シリーズの白熱教室、スタンフォード白熱教室の最終講義です。学生たちには、今まで学んで来た事のすべてを、注ぎ込んで最終課題の「コーヒーの”新しい飲み方”」を発表してもらいます。

コーヒーの飲む人へのインタビューから始まり、その問題点を発見し、沢山のアイデアを出し、試作品を作ってテストを繰り返して来ました。いよいよ、その成果を発表します。どんな新しいアイデアが生まれるのか、楽しみですね。

【ウォーミングアップ】
助手のレティシアから「私は木です。」のゲームが説明された。⇒皆さん、立って大きな輪を作って下さい。このウォーミングは皆さんの想像に対する自信を体で表現してもらうゲームです。それでは助手のスージーにトップバッターをやってもらいます。

では、スージー、「私は木です。」と言って真ん中に立って下さい。そして、「私は木よ。」と言いながらスージーが木になると、「誰か来て」と、皆に声を掛ける。すると、ゲストのバーニーが「私は鳥だ」と言って、スージーの周りを飛び回る。

再び、助手のレティシアから学生に呼びかけられる。「皆さん、この2つの要素のうち、一つの要素を取り除いて、別な物に成って行って下さい。そして、それを次から次へと続けて行って下さい。

≪ゲーム、スタート≫
木/鳥→恐竜/鳥→恐竜/隕石→氷河期/隕石→温暖化/隕石→温暖化/車→アラゴア/車→サーフィン/車→サーフィン/波→鮫/波→鮫/魚→鮫/森(元の木に成る様に考えて)→鮫/流木→波/流木→ビーチ/流木→ビーチ/人→パラソル/人→木/人

面白かったですね。一時はどうなるかと思いましたが、今までの中で最高でしたよ。では、プレゼンに行きましょうか?

----【最終課題に取り組む学生の映像・コメントが流れる】----

私たちは、第4回の講義の中で、最終課題「コーヒーの新しい飲み方を発見する事」が与えられ、一週間と言う短い時間で、七つのチームに分かれて取り組んで来ました。

この課題は、これまで学んで来た講義のすべてが試されるものでした。私たちは、課題が出された日から、早速、コーヒー好きな人たちにインタビューを開始し、そこで得られた発見を元にチームでブレインストーミングをして、アイデアを出し合いました。

デザインの段階では、沢山の試作品を作り、それぞれのユーザーにテストをしてもらい、試作品を提案するショートビデオをストーリーテリングの手法に習って作って行きました。中には最終日を目の前にして徹夜するチームが居たそうです。そして、この最終日が到来した。

【プレゼンの発表;革新的なコーヒーの飲み方とは】

それでは皆さん、始めましょうか?座って下さい。まず始めに、私は皆さんのビデオを見ていません。どのチームが一番だか、順番も分かりません。そして、全部で7チームもありますね。そこで、この様に進めて行きましょう。

  1. 1チームづつビデオを上映していく事。
  2. 上映後、各チームがデザインのプロセスについて解説する事。
  3. その後、ゲストの審査員から発表内容について意見を聞く事。

【ゲスト審査員】
・モーリン女史;(教育デザイン研究所ディレクター)
・バーニー教授;(スタンフォード大学デザイン学部ディレクター)

▼1番目のチーム▲------------------------
≪ブライアン、アルド、テレサ≫自分好みのコーヒーのオーダーシート

⇒「僕たち、三人はコーヒーショップでのやり取りに注目し、また複雑な名前のコーヒーにも、ちょっと、違和感が有ったので、この様なビデオを作りました。」と言って、ビデオを上映する。

【プロセスの解説】
私たちは試作品作りで、学んだ設計のプロセスの共感から始める事にしました。コーヒー党の人から話しを聞き、コーヒーを飲むには、2つの理由がある事が分かりました。それは、活動したい時と、楽しみたい時です。

いずれにしても、はっきりとした目的が有りました。それは、コーヒーを飲んでこう感じたいと言う欲求です。更に、コーヒーショップの店員から、偶にしかコーヒーを飲まない人まで、様々な人に話を聞きました。

コーヒーショップの人に話を聞いて分かった重要な発見は、多くの人がコーヒーショップに来て「コーヒーを下さい。」と言うけど、「どんなタイプのコーヒーですか?」と聞くと、以外に答えられない人が多いと言う事です。そこで、説明するのですが中々通じない様です。

また、コーヒーショップの中にはお客が満足するまで、コーヒーを入れ直す店まで有りました。しかし、これでも、イライラするそうです。そこで、この問題を定義してコーヒーを入れる時のコミニケーションを改善と考えました。

それは、たまにしか飲まない人でも、自分好みのコーヒーの味を効果的に伝えられる方法です。そして、その試作品を作って為している内に、イラストの様に成りました。カフェインの量・甘さ・ミルクの低脂肪などの好みなどを指定出来る様にしました。

更に、人にイメージし易い様な形容詞を色々と試して見ました。そうする事でオーダーシートの中身も良くなり、コーヒーに詳しくない人でも、簡単に注文出来る様に成りました。

【ゲストのコメント】
・モーリン
私が感心したのは、こうした課題をすると、直にお客の立場に立って、客目線で、あれ、これと主張しますが、あなた達は、コーヒーショップで働く人にも話を聞いていますね。それから、ユーザーとの共感がすべての段階で活かされて居た事が分かりました。

・バーニー
ビデオの中で長々と訳の分からないコーヒーの名前が出て来たのは面白かったよ。コーヒーには独自の言葉があると言うメッセージだね。アメリカでは沢山の外国語がある様に、コーヒーショップでもコーヒー語の様なものがある事を示し、

更に、それが複雑である事を指摘し、それを解決する為、誰もが理解出来るグラフィック的な物を思い付いたって訳だ。良かったよ。

・学生
コーヒーショップでの解決策と言うコンセプトが良かったと思います。コーヒーに詳しい人が居るんだから、もう少し利用して行こうと言う事ですね。

▼2番目のチーム▲-----------------------------
≪ミッシェル、ゲーリー、キャット≫何処でも楽しめるコーヒーステック

⇒「私たちのチームはコンセプトだけに留まらず、実際に試作品を作る所まで目指しました。コーヒーの楽しみ方をぐっと広げる提案です。」と言って、ビデオを上映する。

【プロセスの解説】
試作品のコーヒースティックを渡した後で解説を始めた。
私たちも、皆と同じく共感のステップから始めました。まず、始めにコーヒーを飲む人にインタビューをして、そこから得られた情報を皆で話し合いました。

そして、何処でも楽しめる便利な物と言う風に方向性を固め、色々な試作品を考案しました。中には、コーヒー風呂も有りました。最終的には、ゼリー状のコーヒーをステックに入れる事に落ち着きました。

そうすれば、鞄の中に入れられたり、自転車に乗りながら飲めたりと、考えたからです。一旦、ユーザーを絞り込んでからは、試作品に辿り着くのは簡単でした。その夜は、どんどんアイデアが湧き出し、コーヒー何にがし、と言う商品を沢山思い付きました。

私たちのデザインは、すべてユーザの対話の中から生まれています。実際に試作品を作ってテストを重ねて来ました。

【ゲストのコメント】
・スージー(助手)
ストーリーテリングが良かったわね。特に、”もう一本 手が有ったら”と言うアイデアのビデオは最高でしたね。それから、考案した商品の価値を様々な段階で見せながら、しかも短時間で多くのビデオを見せたのは良かったですよ

・ブライアン(学生)
本当に試作品を作ったのは驚きました。僕たちのコーヒーは飲み方を補強するものでしたが、君たちは物理的に作って試せる様にしたのだから本当に凄いよ。

・ティナ教授
試作品の出来るプロセスが面白かったですよ。数日前までは大きなビニール袋に入れてあり、”何これ、気持ち悪い、これ飲むの”と言う感じでした。二日間で、とても、かっこ良い物に変りましたね。ご苦労様でした。

▼3番目のチーム▲------------------------
≪ルー、クリス、マリア、アドルファス≫ミッドナイト・コーヒーショップ

⇒「僕たちのチームは新しいコーヒーの味とか、新商品ではなくてコーヒーショップのあり方、自体に焦点をあてました。さあ、新しい青春ドラマの始まりです。」と言って、ビデオを上映する。

【プロセスの解説】
私たちも、共感から始めました。調査して分かった事とは、今のコーヒーショップでは勉強できる様な雰囲気の場所に成っていなく、仕事する時はコーヒーショップに行かない事が分かり成した。

そうした発見から真夜中まで開いていて仕事が出来るコーヒーショップを作ろうと思いました。大体、学生は真夜中まで勉強をしますが、真夜中まで開いているコーヒーショップは有りませんでした。

他の学科の学生に聞いても、夜の9時まで開いているコーヒーショップは無いと、言っていました。そこで、アイデアを発展させ、夜しかやってないカフェとか、色々な戦略を考えました。私たちは飲み物としてのコーヒーよりも、それを飲む為の空間に着目しました

【ゲストのコメント】
・モーリン
私が本当に感心したのは、ビデオのストリーがデザインのプロセスとリンクしていた事です。例えば、人の話し相手が欲しいと言う欲求をセリフなしで効果的に伝えていますよね。それから、音楽の使い方で過程の流れを分かり易いものにして有りましたね。

・バーニー
映像は本当に素晴らしいかったよ。フラストレーション が本当に伝わって来て、とても明快で素晴らしいビデオだったよ。

・スージー(助手)
映像作品としてのクオリティは高かったと思いますよ。もう一つ、解説の中で誰かが”カフェは仕事出来る場所に成っていない”と言っていましたが、提案されたショップでは、その点をあまり煮詰めてない様に思えます。

その点を、更に突っ込んだ方が面白いと思いましたよ。色々な会社が常に考えているテーマでも有るからです。

▼4番目のチーム▲------------------------
≪リー、サラ、アリサ、マッド≫コーヒー文明の発掘

⇒「僕たちのチームは、新商品やコーヒーショップと言った物質では無く、コーヒーそのもの文化を深く掘り下げました。」と言って、ビデオを上映する。

【プロセスの解説】
私たちは、最後に「コーヒーは芸術である。」と言うコンセプトに辿り着きましたが、まずは人の話を聞く事から始めた。そして、固体の対応性に驚かされました。カフェインの量を増やしたいと願うフットボール選手や有機栽培にこだわる者などです。

次に、アイデアを出す段階に移ると、素早く試作品する事にしました。なぜなら、先ほど言った様に、多種多様なユーザー層が見えていたから、短時間で7つの案を作る事が出来ました。後に、その事が生きて来ました。当初、3つくらいで良いと思っていたからです。

案に対するフィードバックで面白かった事は、自分たちが一番良いと思っていたものがテストの段階で失敗した事です。その一方で、あまり進んでない案の方が受けが良かったんです。それが温室でのテイスティングルームです。

それで、試作の段階の戻ってスケッチをして見ました。それを見て自分たちのアイデアをより深く展開して行く事が出来ました。

【ゲストのコメント】
・モーリン
自分たちの失敗の過程をより詳しく報告してくれた事に感心しました。まずは多様なユーザーたちと話を重ねましたね。フットボール選手とか、その他の人たちとです。

それから、試作品を数点で無く、7点作った事は素晴らしかったですね。失敗する事を恐れて居なかったからですね。つまり、デザインに必要なプロセスを完全に理解していたからですね。

・バーニー
それから試作品の中で未成熟の作品の方が皆に好かれたと言う点は面白かったね。これはとでも重要な事なんだよ。つまり、試作品の段階では、そんなに仕上なくても良いて事なんでね。皆、結構勘違いして、この段階に無駄な時間を費やしてしまうんだよ。

・ティナ教授
私が一番良いなと思った点は、コーヒーをワインと同じ様に見立てた点ですね。ワインを飲む時、ブドウの種類、産地、製法など、色々と気にしますよね。その手法をコーヒーにも、当てはめた訳ですね。良かったですよ。

▼5番目のチーム▲------------------------
≪フィー、ディビッド、アンドリュー≫コーヒーを注文できるアプリ開発

⇒「私たちのチームは、コーヒーを注文する事をより早く、スマートにする事に着目して進めました。」と言って、ビデオを上映する。

【プロセスの解説】
僕たちが着目した事は、列に並ぶと言う行為が色々な意味で分岐点になると言う事です。さあ、仕事をしょうと思ってコーヒーを飲もうとしたら、コーヒーの為だけに列に並ばなければならなかったと言う事が、それの着目点でした。

そこで、最新のテクノロジーを使って改善しょうと試みました。こんな製品があれば良いなと思って試作品を作って見ました。

アイデアは沢山出ましたが、出来るだけシンプルにしょうと思いました。複雑にすると、見栄えは良いかも知れませんが、あまり良い結果に成らないと思ったからです。

【ゲストのコメント】
・スージー(助手)

実際に試作品を作ってテストをやりましたか?
⇒実物でやっていません。時間が無かったので、でもアイデアだけは試して見ました。そこで、色々な人にアイデアを試して見ると、「私は良いと思うけど、好きじゃない人も必ずいると思うよ。」と言う反応がありました。

・ティナ教授
このチームのやった事は、ユーザーのニーズを絞り込んでデザインの視点を絞り込んで行くと、面白い事が出来ると言う良い例ですね。

このステップを省くと大切な点を見逃してしまいます。あなた達はユーザーのニーズを何回も忘れないで行った事で効果的な提案にたどり着いたのですね。

▼6番目のチーム▲---------------------------------------
≪ダン、セバスチャン、グレース、メイ≫コーヒーの新薬

⇒「私たちのチームは、コーヒーと仕事の生産性に着目して新製品の概念を考えて見ました。」と言って、ビデオを上映する。

【プロセスの解説】
ティナ先生から「何を目指していたのかしら?」と言う質問から始まった。確かに、私たちのビデオは奇妙な展開ですが、そう言う事も目的にしていました。私の得たフィードバックは、”コーヒーは暗いイメージの飲み物だという事です。”

中には、悲惨な経験を語ってくれた人もいました。夜遅くまで勉強していたら、冷め切ったコーヒーがカップに一口しか残って無くて勉強を続ける為、それに手を伸ばさざる負えなかったとか、人の飲み残しでも飲みたい衝動に狩られたとかです。

すなわち、私たちが目指したのはコーヒーの成分であるカフェインだけ抽出して、単純に徹夜が出来ると言うよな物でなく、健康的な飲料である事を提案しました。「コーヒーとは、○○だ」と言う事や、それにまつわるネガティブな要素を再定義し直した訳です。

つまり、「コーヒー⇒生産性の向上」と言う部分だけを取り出して、それを基本的な目標としました。なぜなら、試作のプロセスが不可能だったからです。最初は、ドリンクの様な飲み物だったんです。

それを飲んだら20分ぐらい眠って、起きたら元気一杯になる感じでした。その後、もっと健康的な物にしたいと思ってお茶のバージョンだとか、そのほかの何かを考えて行った訳です。

【ゲストのコメント】
・モーリン
コーヒーに不満を持っている人に視点を当てたのは面白かったです。極端なユーザをを見つけると、普段では見付けられない情報が得られますからね。それからビデオの中でユーモアを使った事は良かったです。もっと知りたいと言う気分にしますからね。

・ティナ教授
これまでの講義で”ブレインストーミング中には発想を限定しないで”と言う事を述べました。広く物事を考えて、在り来りな発想を乗り越えました。コーヒーを取り敢えず忘れてとか、未知の物質とか、境界線を乗り越えた当たりは評価します。良かったですよ。

▼7番目のチーム▲---------------------------------------→最後のチーム
≪レオ、レイラ、アレックス≫コーヒーフレーク

⇒「私たちのチームは、朝のコーヒーの飲み方に焦点を当てました。実際に商品化を意識して取り組みました。」と言って、ビデオを上映する。

【プロセスの解説】
私たちはコーヒーを飲むプロセスよりも、コーヒーそのものをテーマにしました。ブレインストーミングをやっては試作品作りを繰り返すと言う、堂々巡りに成ってしまいました。それを3・4日繰り返しているうちに、シンプルなアイデアが良いのではないかと言う結論に達しました。

そして、私たちが気付いた事は、シリアルを作る時間は惜しまないのに、コーヒーを作る時間は惜しむと言う事です。そこで、シリアルとコーヒーを組み合わせる事で解決策に導けると思いました。

コーヒーについて様々な人に聞いているうちに、ある事に気が付きました。それは、”なぜ、コーヒーが好きになったのですか”と、尋ねた時は理由も、表情も様々でした。次に、”今まで中の最高のコーヒー体験を聞かせて下さい”と、尋ねた時は非常に表情が明るくなった。

そして、私たちの商品も、そう言う物にしょうと思いました。そこで、コーヒーを色々なシリアルと組み合わせて、様々な試作品を作り始めました。それを人に見せると、”えっ、何これ”と言う反応でした。

実際に食べてもらうと表情が明るく成って”凄いね。これ”と言った後、”狙いが、分かったよ。これ、皆食べたいよ。”と言ってくれました。

試作品のプロセスは面白かったです。コーヒーをあまり強くしても、砂糖が多くてもダメだし、沢山の人から美味しいと言われる比率を見つけ出すのに苦労しました。

【ゲストのコメント】
・モーリン
ブレインストーミングで良く起きる間違いは、何か一つ誰にも思い付かない、素晴らしい発見をしょうとする姿勢なんです。あなた達は、それに捕われず、よりシンプルなものにしょうと言って、原点に戻って行った所が、凄く良かったですね。

でも、解決策は非常に新しい所に辿り着きました。これこそがデザイン思考の革新ですね。プロセスの途中で、どうやって解決策に辿り着いたら良いかを知る訳ですね。

・ティナ教授
試作品を作って、ここに味見の為に持って来た時、感動しました。シリアルにコーヒーを混ぜたのは驚きましたが、考えて見れば、シリアルにココアを振りかけた製品があるのですから、コーヒーが有っても、おかしく有りませんよね。

口にした時、”これは行けるじゃない”と感じましたよ。とても美味しく、商品に成ると感じました。とっても良かったです。

・バーニー
古い映画の1シーンを思い出したよ。朝のコンフレークにコーラを掛けている若い女性のシーンで、そっちの方に行くんじゃないかと思ったよ。

・スージー(助手)
飲まないで食べると言うコンセプトが良かったですね。

以上で最終課題のプレゼンは終り、これまでの総括が始まった。

←-----[これまでの総括]-----→

ティナ先生から、これまで7回行われて来た講義内容のまとめが話し出された。
⇒今までの8回のセッションで扱って来たのは、如何にして自分の創造性を解き放つかと言う事でした。それは、個人として、チームとして、そして組織としての創造性です。

根底にある事は「創造性は学べる」と言う事です。どうですか?皆さんは、賛成をしてくれますよね。良く、ある事ですが、私が創造性について教えていると言うと、”それは無理だろう”と、皆から言われます。

その理由は、クリエイティブに成る為の「思考ツール」が通常の教育の中に存在しないと思っているからです。科学的な思考には多くの時間を費やします。小さい頃から科学の実験はやらされたでしょう。

それらのものは、物を発見する為の手法で、新しいものを発明する為の手法を教えてくれた訳では、有りませんでしたよね。今から前回まで、やって来た事をおさらいしながら、新しい事を付け加えて、幾つか話をしたいと思います。

その中で創造性を発揮出来るツールを再認識して行きたいと思います。まず最初は「観察」から話して見たいと思います。

【思考ツール】

1)観察
要は注意深く物事を見ないと、何処に問題があって、どんなニーズが有るのか?見逃してしまうと言う事です。

あるエピソードをお話します。これは、イギリスの心理学者、リチャード・ワイスマンが、ある日、思い付いた実験です。

人によって運が良いとか、悪いとかが有り得るのかと言う実験です。まず最初に、彼がやった事は新聞広告を出して「自分は運が良いと感じている人」と「自分は運が悪い人と感じている人」を募集する所から始めました。

そして、応募した人たち来てもらって、ごく普通に思える新聞を皆に手渡して”これから単純作業をお願いします。新聞に載っている写真の数を数えて下さい。”と言いました。

そして、運の悪い人たちが写真を数え始めましたが、全員が不正解でした。一方、運の良い人たちが、どうだったかと言うと、全員が約5秒で正解してしまいました。なぜでしょう、普通の新聞を使わなかったからです。

新聞を開くと、そこには”数えるのを止めて下さい。この新聞には43枚の写真があります。”と誰もが分かる大きな字の見出しに書いてあったからです。運の良い人たちは、それを見つけたからです。運の悪い人はそれを記事だと思い込んで読まなかったからです。

つまり、運の悪い人はその情報を見逃し、写真ばかり数えていたからです。そして、博士はもう一度、運の悪い人にチャンスを与えました。今度は新聞の途中に”この文章を研究者に発見した事を報告すると、250ドルを与える”と大きな文字で書いてある新聞を渡しました。

何人がその賞金を手にしたと思いますか?今度もゼロです。ここで学べた事は、周りの事に注意を払っている人もいれば、そうでない人も居ると言う事です。そして、この観察力は磨く必要があるスキルなんです。世界を新しい視点から見る必要があると言う事ですね。

2)前提を疑う
次に必要な事は、自分の前提を疑うという事です。誰でも”世の中はこんな風に成っているだ。”と言う思い込み(執着心)がありますよね。この思い込みから、どうすれば自分を開放できるか?と言う事です。

最初のステップでは、マインドマップを使ったブレインストーミングでしたよね。そして、ここでの目的とは、ありきたりな解答を超えるものに到達する為でしたよね。その為に「最高のアイデアを考えた後、最低のアイデアを考えて見る事」でしたよね。

それは、色々な事に関する前提・思い込みを見直して、それらを逆さまに見る事をやりました。それに加えて、一見すると関連性の無いものを組み合わせて見る事もしました。以外に重要でしたね。

ブレインストーミングのセッションでもやりましたが、一見関連性のないもの同士を比較して組み合わせる習慣が付けば、素晴らしい成果を得られる事に繋がって行きましたよね。

3)問題を再定義
次に、重要なのは問題を定義し直す事でしたよね。NASAの例に取り上げて話をしましょう。NASAは、ある日の事、宇宙でも使えるボールペンを開発しなかればなら無く成りました。そして、莫大は費用と時間を掛けてそれを発明しました。

彼らは、素晴らしい発見をしたと思ったでしょう。無重力でも、逆さになっても書けるボールを作ったのですから、でも、ロシアの人たちは違う視点を持っていました。

”どうやったら宇宙でも使えるペンを開発出来るのか?”では無く、”宇宙空間では、どうやって文字を書くんだろう”と言うところからスタートして、鉛筆にたどり着いたのです。

要は、必ずしも、手の込んだ物が必要では無いと言う事です。問題の捉え方を変える事で色々な視野が広がると言う事です。

4)空間
次に、重要な事は空間です。皆さんは、この空間で楽しく学んで来ましたね。その時々にレイアウトを変えながら、発想をし易くする為にです。

この写真を見て下さい。これはアメリカの典型的な幼稚園ですね。非常にカラフルで、色々なおもちゃが揃っていて楽しそうですね。そして、スペースを自由に組み替えられる様に固定されている物が少ないですよね。

では、こちらの写真を見て下さい。学校の一列に揃った机、企業に良くある閉鎖された空間にPCが乗ってあるだけの机ですね。幼稚園でせっかく創造性を身に着けて優秀な成績で卒業しても、この様な学校や企業で発想力を発揮できますか?

出来ませんよね。そして、多くの人が”どうすればクリエイティブに成れるんだろ”と悩むんです。その為、この大学では創造性の発揮が出来易い様に空間を組み替えているんです。幼稚園見たいでしょう。

クリエイティブな会社は常に空間が、どうあるべきかを研究しているんです。空間が結果に影響する事を知っているんですよ。

5)人員構成
次に、重要な事はチーム編成でしたよね。この仕方には、かなり時間を掛けて皆さんに説明してので、十分理解出来たと思います。

クリエイティブな仕事をチームでしている時は、異なった役割を十分理解している事が必要でしたよね。エドワード・デ ボノ博士の6色の帽子について学びましたね。それを理解する事でチームとして、もっとも力が発揮出来る事を学びましたね。

6)時間
次に、重要なファクタは時間です。チームや大きな組織やプロジェクトで仕事する時に、与えられる時間によって大きな影響を及ぼす事が実感出来たと思います。最終課題「コーヒーの飲み方」では、一週間と言う短い時間でプレゼンをしなければ成りませんでしたよね。

その為に、余計な議論をする暇や変な方向に行く事が出来ない状況でしたよね。なぜなら、素早く決定して、幾つかの試作品を非常に早く作って、テストする事を強いられました。

面白いのは、そ言うプレッシャーに晒されると非常に効果があるのですが、逆に、そうしたプレッシャーが、あまり長い時間継続すると、感情的に耐えられなくなるんです。まるで、止まらないランニングマシーンに乗せられた感じですね。

このコースは8回限りのコースと分かっていましたね。もう、皆さんはここら当りで昼寝がしたいでしょう。8回限りと分かっているから刺激的だったんです。これが長いと受け入れられ無く成るんです。つまり、短いから目標に成るんです。

7)実験する姿勢を持つ事
素早く試作品を作り、何が上手く行くのか突き止める事です。つまり、逆に言えば、失敗する事を受け入れる事です。もちろん、失敗する事が目的ではありませんよ。誰もが、失敗する事は嫌ですが、失敗は素晴らしい結果に辿り着く必要な過程だと思って下さい

つまり、なるべく早い何回も失敗する事が、効果的に進む道なんです。ブレンダー氏の「モンスターメーカー」のプレゼン用ビデオを見てみましょう。ダンボールに色を塗って簡単に作って有りますよね。しかも効果的に、面白かったでしょう。

8)自信を持つ事
最後に、大切な事は絶対に解決に導けると自分に自信を持つ事です。どんなに上手く行ってない状況でも、この思考のプロセスを信じる事でクリエイティブな問題を解決する事が、とても大事な要素なんです

【コースのまとめ】

クリエイティブである為には、その為のツールが必要なんです。ブレインストーミングやチームでの作業の仕方を知って置く必要があるんです。前提を疑って、ルールを破って、問題を定義し直します。

そうしたツールが必要です。でも、それに加えて、創造的にある事への自信が必要です。物事に取り込む姿勢が必要なんです。そして、それをサポートする適切はカルチャーが必要が必要なんです。

ここの様なカルチャーが無いと難しいですね。スタンフォードやシリコンバレーの様なカルチャーです。これまで学んだ事を指示してくれる会社の中のカルチャーが必要です。以上

さて、皆さんは、これまで8回のセッションからからクリエイティブに物事を考えるツールを身に付けたと期待しています。是非、自分の為、チームの為、属する組織の為に活用して下さい。是非、自分の創造性を開放して下さい。

【最後のゲーム】

皆さん、手にカードを持っていますよね。そのカードに、このコースで一番参考になった事を書いて欲しいですよ。良いですか?では、考え易い様に音楽を流します。

5・6分後、音楽が止まる。
「皆さん、書き終わりましたか?では、最後のゲームをしましょう。スージー宜しくね。」と言ってスージーと交代して、スージーからゲーム内容が説明された。

【ルール】

  1. 音楽が流れている間、部屋の中を歩き回り、カードを次から次へと交換する事
  2. 音楽が止まったら、近くの人と二人組みに成ってカードに評価して点数を付けて下さい。その時、インパクトのある方に大きな点数を付ける事
  3. 点数の付け方は、2つのカードの合計が7点に成る様する事。
    例えば、0対7、2対5、3対4でも良いです。
  4. カード交換と採点を五回繰り返して下さい。

スージーが学生に声を掛ける。「皆さん、立って下さい。ゲームを始めますよ。良いですか」と言って、音楽が流され、ゲームが流された。約25分後に5回目の採点が終わり、結果発表がなされた。

【結果】
ティナ先生::”どうでしたか?、楽しかったでしょう。では、論理上では35点が最高ですよね。35点のカード持ってる人いる?、いないですよね。では、32点は、30点は、28点は”と言と。

学生から25点のカードを持っていると声が掛けられ、最終的に23点以上8人が呼ばれてカードに書いてある内容が読み上げられた。

  1. 一番の発見は試作品を作って、早い段階で失敗する事、出来る限り、それを何度も繰り返す事。
  2. 発想に限界は無い、限界は自分の思い込みに有るのだ。
  3. ストリーを伝える時、語るのでは無く、見せる事がとても印象的であった。
  4. 不可能何で無い、素早く試作してフィードバックをもらって、それを繰り返す
  5. 抽象的なアイデアをテストする事を恐れるな、境界線を越えろ
  6. 沢山試せ、何回も、何回も
  7. 良いアイデアは何処にでもあるんだ。最悪の状況の中にでも
  8. 僕は絶対クリエイティブになれる。

学生は最後にこれらのカードをボードーを貼って8回の講義が終了した。

【ティナ先生の最後の言葉】

私は何時も学生に伝えたいモットは
「自分が素晴らしい事が出来るチャンスをを逃さないで欲しい」と言う事です。

学生たちには良い刺激をもらいました。本当に短い時間の中で沢山の事を吸収し、それを活かし、思いも依らないアイデアを生み出してくれました。8回のコースはとても素晴らしい時間でした。

生徒たちは、私の講義のエッセンスをとても良く理解してくれたと思います。試作品を作って、素早い段階で失敗する事の重要性。試作のステージを何度も繰り返す大切さ、そうすれば皆さんも絶対にクリエイティブに成れるんです。不可能は無いんですから

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