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世界の空母。米国の巨大空母群が世界を支配。ロシア、中国、インドも空母保有。揚陸戦用艦も増加。

2012-10-27 14:33:10 | Weblog
雑誌の特集で世界の空母を概観した。空母は国力の象徴ともいえ、空母の維持、整備には多額の費用がかかる。大型化した航空機を運用するためには空母も巨大化してしまう。垂直上昇が可能な航空機ができて、小型の空母でも運用できるようになった。対潜水艦用のヘリコプター空母や、揚陸戦用の空母型の艦船も増えて時代の要求にこたえている。
米国は巨大空母を運用して世界を支配しようとしている。予算の制約を受けているが、1970年代から排水量10万トン、全長332mぐらいの巨大空母を10隻建造している。空母11隻体制を維持しようとしている。フォード級といわれる次期原子力空母は排水量10万トン、全長330mぐらいで2015年に就役する予定だ。
イギリスは、垂直上昇戦闘機ハリアーを搭載した排水量2万トンの軽空母インビンシブルが1982年のフォークランド戦争で活躍し、軽空母が世界中で人気になった。排水量6.7万トン、全長284mの新型空母の建造は迷走している。搭載予定機の米国製F35戦闘機の開発が遅れているが、2016年に1番艦、2018年に2番艦が竣工する予定である。
ロシアは排水量6万トン、全長304mのアドミラル・クズネツォフ1隻を保有している。米海軍の空母群に匹敵する新しい空母戦力を構築しようとしているが、大型艦船の建造所の整備が問題になる。
フランスは原子力空母シャルルドゴールを運用している。イギリスと共同設計した次期空母計画がどうなるか政治問題になる。
イタリアでは排水量1.4万トン、全長180mの軽空母ジュセッぺガルバルディーを1985年に完成させた。2隻目の軽空母カブールは戦車や300名の上陸部隊を乗せることもでき、排水量2.7万トン、全長235mで2008年に就役した。
スペインは排水量1.7万トンの軽空母を1988年に就役させた。
タイは、排水量1.1万トンの軽空母を1997年に就役させた。
ブラジルは、フランスの排水量3.4万トンの中型空母を2000年に取得した。
インドは、イギリス海軍の排水量2.8万トン中型空母を1986年に購入した。2012年にはロシアから排水量4.5万トンの大型空母が引き渡されると予定だ。国産空母も建造中であるが、竣工は10年後だという。
中国は、ロシアから排水量6万トンの大型空母を入手して、2011年から試験航海をおこない2012年に海軍に引き渡された。国産空母の建造も準備し、2020年ごろに就役するという。
日本は、2009年と2011年に排水量1.9万トンのヘリコプター用空母を就役させた。さらに大型の排水量2.4万トンの艦の建造を開始した。
世界では空母のような全通型甲板を持ち揚陸戦に使う艦も増えている。韓国も空母型の揚陸艦独島を持っている。時代とともに空母の役割も変わっていくようだ。


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